ラグビーワールドカップは、日本は3勝1敗、しかし決勝トーナメント進出ならずという結果でした。
><ラグビーW杯速報>日本、米国に快勝し3勝で有終の美!
THE PAGE 10月12日(月)5時40分配信
ラグビーのワールドカップ1次リーグBの最終戦、日本対アメリカが12日、グロスターで行われ、日本が攻守に渡ってアメリカを圧倒、28-18で快勝した。すでに勝ち点で南アフリカ、スコットランドに届かず、1次リーグ上位2チームに与えられる準々決勝進出を果たせないことが決まっていたが、モチベーションを落とすことなく、大会前の目標としていた3勝目をマークした。日本は、1次リーグで3勝を挙げながらベスト8に進出できない初のチームとなり、南ア戦の世紀の番狂わせに続き、“最強の敗者”という新しい歴史をワールドカップに記した。
(後略)
上の写真は藤田のトライですかね。この写真をいただいた記事も、
>USA 18 Japan 28 - Brave Blossoms wave goodbye to Rugby World Cup - but leave an army of fans
Japan become the first team in Rugby World Cup history to win three pool games but still fail to qualify for the knock-out stages
とわざわざ書いているくらいです。上の記事にもあるように、もはや日本はベスト8進出はできないことが確定していたわけで、この試合はどちらかというと意地と今後を見据えた試合でした。そういう試合にきっちり勝てて、これは良かったと思います。
それにしても4戦して3勝1敗で上に進めないというのはもったいないですが、でもどうしようもないですよね。合計5チームが総当たりでぶつかれば、計10戦するわけで、すると確かに3チームが3勝するということはあるわけです。ラグビーの予選プールは引き分けもめったにありませんが、各チームの実力差が開いているのでこのようなことが起きることはめったにないのですが、しかし数字の上ではありうる、そして今回それが生じたわけです。
私もスコットランド対サモア戦を見ていまして、前半サモアがリードした時は「お、もしかしたら」と期待したのですが、後半はスコットランドのほうがほぼ一方的に攻め続ける内容で、やはり僅差ではありますがきっちり勝ってきました。スコットランドのほうがサモアより強いことはわかりきっていますが、やはりこういう「本番」ではスコットランドは抜かりはないですね。格下に取りこぼすことをしないと思います。
で、今回の日本はというと、南アフリカへの勝利というのがやはり歴史的番狂わせ(80年のレークプラシッド五輪における、アイスホッケーの米国のソ連に対する勝利に匹敵するくらいのもの)で、私も勝利を知ったときちょうどイングランドにいたのですが、もちろん会場で試合を見たわけではなくテレビですら見ていなかったんですが(どうせぼろ負けするんだろうから、日本に帰ってきたあとゆっくり見ればいいと考えていたわけです。これは本気で後悔しました)、日本が勝ったと知ったときは、最初何のデタラメだと思ったくらいです。信じがたいとはこのことでした。前にも書きましたように、アイルランドやウェールズの人たちから「おめでとう」と声をかけられたくらいです。前の記事
大して話題になっていないが、18日からラグビーのワールドカップが開催される
で私は、
>もちろん日本が南アフリカ(スプリングボクス)にかなうわけもありませんが
と書きました。結果的にはこれは大外れですが、しかし間違ったことを書いたわけではありませんからねえ(苦笑)。ほんと、これは現代の奇跡だったと思います。この記事でいただいたはてなのブックマークで、
>amori この記事を書いた人は今頃、狂喜乱舞してるのではないかなあ*\(^o^)/*
というコメントをいただきましたが、正直信じられないというのが最初で、絶句、唖然というのが第一でした。
おかげで同時期に行われたサッカーのワールドカップの予選も、大した話題にもなりませんでした。上の記事では、オリンピックの予選の話は書きましたが、より格上のワールドカップの予選はあったんですね。すっかり見落としていました(すみません)。なお上に関しては、本日(10月12日)追記をしておきました。
しかしそのあとのスコットランド戦での敗北が、痛かった。しかしこの試合で南アフリカにつづいて日本が勝てる可能性があったかと考えると、それははなはだしく低かったと思います。理由は主に2つあって、日程が日本に非常に厳しかったのが1つ、あとスコットランドがきっちり日本への対策を練る時間があったことです。南アフリカ戦でのハードな試合内容の3日後にやはり実力が上のスコットランドが相手ではなかなか厳しいし、また南アフリカへの勝利でスコットランドは日本への警戒心を最大限に高めたはずで、日本への対応も態度も全く持って油断をしないものになるわけです。日本としては、日本を甘くみてそのスキを突くのが格上に勝つための条件のわけで、きっちり対応されてはやはりなかなか勝てません。それで、このような記事も流れました。
>ラグビー日本、公平性を!強豪国有利な日程改善主張
[2015年10月12日6時12分]
19年ラグビーW杯の開催国として、日本が公平性ある競技日程を主張する。W杯イングランド大会を戦った日本代表は1次リーグ敗退が決定。初戦の南アフリカ戦から中3日で臨んだスコットランド戦での敗戦が響いた。強豪国に有利とみられる競技日程を改善すべく、日本代表の稲垣純一チームディレクターは、統括団体のワールドラグビー(WR)に意見を出す考えを示した。
過去のW杯に比べ、今大会の日程は公平性は増している。ニュージーランドなど優勝候補も、1次リーグでは中3日での試合がある。ただし、強国とそれ以外では格差がある。例えば日本は南ア戦後、中3日でスコットランド戦だったが、南アはスコットランド戦後はB組で世界ランク最下位の米国戦だった。試合の間隔は比較的平等になったものの、強度はいまだに「ティア1」と呼ばれる強豪国に有利な状態だ。
日本代表の稲垣純一チームディレクターは「チーム、また次回の開催国として、そういう(改善を求める)意見は出そうと思う」と話した。
左様、南アフリカなら3日後だって米国には全然勝てますが、日本が南アフリカに戦った3日後にスコットランドと戦ったら全く歯が立ちません。このあたりはもう少し再考する必要はあるかと思います。ただ2019年は、日本は開催国というのでそれなりに優遇はしてもらえるでしょう。しかしサッカーの場合、ワールドカップでは開催国はかなり有利に予選リーグを組んでもらえますが、今回の開催国のイングランドは、オーストラリアとウェールズが一緒のプールでそれで2国ともに負かされてしまい予選敗退になったのですから、ラグビーはサッカーほど甘くないんですかね。このあたりは、日本側がワールドラグビー(旧IRB)からどれくらい有利な条件を引き出すかですが、しかしスタジアムの問題とかであまり偉そうなことは言えないかもです。
いずれにせよベスト8以降の世界の最強豪同士の戦いは楽しみで仕方ありません。今月いっぱい(決勝は現地時間31日)楽しめそうです。