つい先日、ネットでニュース記事を検索していたら、「おや」という記事がありました。その見出しを読んだ瞬間、いやな予感がしました。まさかあの母親、またあんな言語道断な話をしてはいないだろうな。
>闇サイト殺人の遺族「無念変わらない」 京都、警察官らに語る
京都新聞 10月22日(木)9時28分配信
名古屋市で2007年に起きた「闇サイト殺人事件」で長女を亡くした同市の磯谷富美子さん(64)が21日、京都市伏見区の府警察学校で、警察官ら約110人を前に講演した。死刑判決を求めた署名活動を振り返り、娘を失った無念や被害者遺族への支援のあり方について語った。
事件は携帯電話サイト「闇の職業安定所」で知り合った男3人が、名古屋市内で磯谷利恵さん=当時(31)=を拉致し、現金を奪って殺害した。逮捕、起訴された3人のうち、1人は6月に死刑が執行され、2人は無期懲役が確定した。
磯谷さんは事件当初、軽い口調で接した警察官の態度や、自宅に押し寄せた報道陣について「事件を受け入れられていない遺族の気持ちを考えてほしい」と苦言を呈した。3人の死刑を求め、33万人分の署名が集まったことに感謝する一方、判決ではその思いが届かず、量刑に疑問を投げ掛けた。法による規制が進まず、今だに「闇サイト」が存在する中、同種事件の再発を強く危惧した。
事件が風化することを懸念し、「悲しみは何年経とうとも変わらない。深い悲しみに形を変えるだけだ」と訴えた。また、被害者支援の窓口への取り次ぎや弁護士制度の拡充など犯罪被害者の遺族の負担軽減を求めた。
記事を読み終えて少しほっとしました。さすがに以前私が厳しく批判した時のような論外の内容の講演ではなかったようですね、記事を読んだ限りでは。下が、この女性の法科大学院での講演を批判した記事です。
裁判官が判例に固執することを批判して、なにがどうなってほしいんだか
さすがに現職の警察官に対して
>裁判所は判例に固執して殺害された被害者の数にこだわり、加害者の人権ばかりを重視してきた
というような非常識な内容の話はしなかったようです。
もっとも上の引用にいたっては、そんな話をさせる法科大学院とそれを無批判に報道する(垂れ流しているといわざるを得ません)新聞の見識の問題でしょう。お話にもならないにもほどがあります。
もちろん今回の記事は、記者が講演の内容をまとめたものであり、実際の講演を細かく報道したものではありませんから、実態は何とも言えません。正直なところ
>判決ではその思いが届かず、量刑に疑問を投げ掛けた。
というところは少しやばい気もしますが、犯罪被害者遺族が量刑に不満があるのは仕方ないでしょうから、それは内容によりけりですが、(現段階では)批判するほどのことはないと考えます。
ただこの母親のような人を積極的に講演で呼ぶというのは、それが警察とかのメンタリティなのだという話になるのでしょうが、それもどうかと思うところもあります。上でご紹介したような非常識きわまりないことを主張する(した)人間を、警察のような公的機関が呼ばなくてもいいと思います。犯罪被害者遺族の中にだって、彼女よりは感情論でなく話をできる人はたくさんいるわけです。
今回の京都新聞の記事に関しては特に批判するところもないのですが、前の記事に書いたことを引用して今日の記事を終えます。私はこれからも、この精神で記事を書いていきたいと思います。
>やはり私は、犯罪被害者遺族が妥当でない発言をしたらそれは批判していこうと考えます。批判する人が少なすぎて困ります。