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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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大平透が亡くなって、「スパイ大作戦」でいつも感じる疑問を思い出した

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声優の大平透が亡くなりました。記事を。

>「ハクション大魔王」「喪黒福造」声優、大平透さん死去

朝日新聞デジタル 4月14日(木)18時55分配信

「ハクション大魔王」「喪黒福造」声優、大平透さん死去
大平透さん
 テレビアニメ「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造などの声優を務めた俳優の大平透(おおひら・とおる)さんが12日、肺炎のため死去した。86歳だった。葬儀は近親者で営まれた。後日、お別れの会を開く予定。

 東京都出身。アナウンサーを経て1955年に米アニメ「スーパーマン」のスーパーマン役に起用され、実写版でも吹き替えを担当した。重厚な低音の声がキャスティングの理由だったという。

 89年に始まった藤子不二雄(A)原作の「笑ゥせぇるすまん」は、ブラックユーモアを交えたストーリーに加え、喪黒の不気味な高笑いで人気を集めた。ほかにもテレビアニメ「ハクション大魔王」の魔王や、米アニメ「ザ・シンプソンズ」のシンプソン一家の父・ホーマーなどの声も担当した。

大平の声で有名なのは、「ハクション大魔王」の主人公の声と、「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造、あとは「スパイ大作戦」の最初に登場する指令の声あたりですかね。私はアニメの方は苦手なので、今日は「スパイ大作戦」の話を書きます。

「スパイ大作戦」は、80年代に続編(「新スパイ大作戦」)が制作されたり、映画で「ミッション:インポッシブル」シリーズが制作されて世界的に人気を得るなど、ドラマとしても世界テレビ史上に残る傑作でしょうが、私がいつもこのドラマの最初の方で「?」と思うところがあります。

それは、

「スパイって、ほんと面白い仕事なんだろうなあ」

ということです。

つまりこのドラマは、最初に指令が、「おはよう、フェルプス君」とかいって、どこをどうみても、「うーん、これは成功させるのがものすごく難しそうだな」と思わざるを得ない困難極まりない任務を与えますが、ドラマだからですから何とか成功させちゃうじゃないですか。しかし、いつも、指令は、(お約束で)言います。

スパイ大作戦~焼土作戦・冒頭

「例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられあるいは殺されても、当局は一切関知しないから、そのつもりで」

上の動画では、2分35秒くらいのところで、お約束の発言があります。

でもこれ、ひどいですよねえ(苦笑)。こんな優秀な人たちを使っているんだから、助けてあげたっていいじゃんねえ(笑)。よほど人でなしの冷酷な組織なのか、主人公たちがよほど決定的な弱みを握られているのか、それとも成功報酬が抜群にいいのか(笑)。たぶんそのすべてなのでしょうけど、仕事自体もよほどやりがいがなければ馬鹿らしくてやっていられないですよね、きっと。

 当ブログがお世話になっているogatさんのブログの記事で、

>荒唐無稽なスパイ映画が昔から大好きです。娯楽映画に登場するスパイ(笑)は、何かにつけては銃をぶっ放して雑魚を叩きまくり、人目に付く市街地でカーチェイスを展開してオープンカフェのテーブルをなぎ倒し、わざわざヘンテコなガジェットを使い、オレは諜報員だと方々で吹聴し、あまつさえ絶世の美女をやたらめったら一緒に連れ回す。

 とあり、いやまさに仰せの通りと大笑いしてしまいました。現実はともかく、フィクションのスパイは、やはり徹底的に面白くなければいけません。見ている私たちも、そちらの方が面白い。まあもちろん実録もののスパイ映画も私は大好きですけどね。

それはともかくとして、「スパイ大作戦」の声優たちが、またすごいですね。大平以外にも、若山弦蔵納谷悟朗山東昭子田中信夫小林修平井道子広川太一郎池田昌子鈴木弘子此島愛子といった面々です。時代が違うから、こんなすごい人たちが映画とかでないレギュラーのドラマで大集合するなんていまではあり得ません。考えてみれば、これも贅沢な時代だったと思います。

あんまり大平透とは関係ない記事ですが、大平透さんのご冥福を祈って、この記事を終えます。


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