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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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紀伊国屋書店新宿南店が(ほぼ)撤退するという報道を聞いて感じたこと

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旧聞で申し訳ないですが、過日の報道を。

>紀伊国屋新宿南店、事実上の撤退へ 売り場を大幅に縮小

朝日新聞デジタル 5月13日(金)5時22分配信

 大型書店「紀伊国屋書店新宿南店」(東京都渋谷区)が7月下旬をめどに、売り場を大幅に縮小させ、事実上撤退する方針であることがわかった。計6フロア(約4千平方メートル)ある売り場のうち、6階のみを洋書専門店として残す。紀伊国屋は「ビルの所有者側と賃料交渉がまとまらなかった」としている。

 紀伊国屋によると、新宿南店は、JR新宿駅新南口に近いタカシマヤタイムズスクエア南館に1996年10月オープン。当時、全国最大規模の大型書店として話題になった。現在は若者を主なターゲットにコミックを幅広く扱うなど、同駅東口に近い新宿本店との差別化を図ってきたが、客足が伸びなかった。オープンから20年を迎え、9月の契約満了を控えて交渉が続いていた。

うーん、紀伊国屋書店新宿南店(行政区画上は渋谷区)が実質閉店ですか。賃貸交渉が決裂したとのことですが、つまりは客足が伸びなかったということですかね。私は、最近はそうでもないですが、ひところはやたらこの書店に通っていたので(逆に新宿本店にはあまり足を運びませんでした)、やはり時代の変化や書籍の販売不振などいろいろあるのでしょうが、感慨深いものがあります。ここで幾人かのタレントのイベントに行ったりもしましたしね。長きにわたって熱望していた道端ジェシカと握手して話ができたのもここだったし、川原亜矢子のイベントに行ったこともあります。ずいぶん以前の話です。

ただ正直残念という気持ちはありますが、驚きはないですね。池袋などでも、西武池袋店のリブロとか、会社自体が倒産しちゃいましたけど、芳林堂とか、地域の文化を表象するような有名書店が閉店したりしていますからね。逆にジュンク堂のような大規模書店も出店しているわけで、代替機能はそれなりにまかなわれているわけですが、なかなか個々の書店そのものが醸し出す歴史や存在感は容易に置き換えられませんしね。

渋谷なんかでも、ブックファーストがわりとあっけなく閉店したりしたときは、あらためて書店というものの収益性の悪さを感じないでもありませんでしたが(閉店した理由は存じ上げませんけど)、私にとってはホームグラウンドと言って過言でない新宿南店の閉店はやはり私自身の人生にもひとつの節目のような気もしますね。HMVの渋谷店が閉店したときも似たようなことを考えましたが、本とCDなどソフトは、ネット配信などもあるし、著作権切れのテキストは無料でアップロードもされているし、またネットで容易に購入できるのも、小売店の厳しさを深めていますね。仕方ないことですが、大規模小売店にはいろいろ都合のいいところも多いので、残るべきところは残ってほしいのですがね。

新宿駅から向かうほかに、代々木駅からこの書店に足を向けたこともずいぶんありまして、NTTドコモのビルの横を通ってこの書店に行くというのは私の楽しみの一つでしたがね。次にどのようなテナントが入るのか、いろいろ興味がありますが、新宿南店に通った時ほどの楽しみはもうないでしょうね。

やや感傷的な記事になりました。たまにはこのような記事を書いてしまいます。ごめんなさい。


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