各マスコミ(週刊誌などをふくむ)も、安倍政権はそろそろ終わりではないかという記事を掲載し始めていますね。あんな馬鹿でクズが1年首相をやって辞任した後復活し、現段階4年半以上首相をしているということ自体異常としか言いようがないですが、まだ安倍政権は終わりではないし、仮に安倍が辞任したとしても最大限この男には注意しなければいけませんが、とりあえず今回はこのブログの主要テーマの1つである北朝鮮による日本人拉致問題について、考えてみたいと思います。
安倍晋三が首相に復帰してから現段階4年半を超えているというところです。それで安倍は、拉致問題解決という点について何をしてくれましたかね?
拉致被害者家族は、あるいは安倍が北朝鮮に軍事攻撃をふくむ強硬政策をとることを期待していたのかもですが、現段階そのようなことは特にしていませんよね。また「経済制裁」だなんだといっても、別にそれは北朝鮮にこれといったダメージを与えてはいません。私は昨年次のような記事を書きました。
米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみるその記事の中で私は、
>よく反北朝鮮を訴える組織、あるいは個人が、北朝鮮へ経済制裁ほかの圧力をかけることにより(屈服させることで)、北朝鮮から譲歩を勝ち取り、拉致被害者帰国を実現したしこれからも実現することを可能とする、みたいな主張をしています。しかし私は、そのような主張を立証する第三者の発言その他を読んだり見たりした記憶がないですね。
私はいままで、拉致問題に関してさまざまな本を読みましたし、新聞、雑誌、ネットなどのさまざまな記事を読みました。また拉致について特集したテレビ番組などもたくさん見ています。それで、それらの中で、上に書いたように、圧力によって北朝鮮側の譲歩を勝ち取れたということを具体的な証拠をもって説明した記述や報道は、私は知らないですね。巣食う会や家族会、その関係者や支持者(櫻井よしことか)がそのような主張をしているのは数限りなく読んだり見たりしていますが、その主張を立証するものは知りません。もちろん私の記憶から抜け落ちているということはありえるし、知らないところにはそのようなことを書いてある本や証言している人のインタビューを収録した番組などもあるのかもですから、ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひコメント欄などでご教示いただけませんかね。よろしくお願いします。
と書きました。それでどうですかね? 経済制裁など強硬策で、北朝鮮が折れて日本人拉致被害者の存在を認めて謝罪して拉致被害者帰国にいたったということを証拠立てるなんらかの発言や文書、その件についての報道ってありますかね? そのようなものがあったら教えてくれとお願いしていますが、現段階私はそういうものがあるという情報を知りません。あったら早急にこのブログでご紹介したいので、知っている方がいましたらぜひコメント欄で教えていただけませんかね。よろしくお願いします。
仮にそういうものがあったとして、経済援助などの「見返り」のほうがはるかに北朝鮮側を動かすにいたったという私の意見は特に変更の必要もないと思いますが、そのあたりはともかく、安倍は2015年の国会で次のように答弁をしたとのことです。国会議事録に当たっていないのは申し訳ございません。
> ・拉致被害者を救出することはわが国はできない。特に相手国の同意が必要であり北朝鮮がそれをするとは考えられない。
・だからアメリカに頼んでおり拉致被害者の情報も渡している。
・拉致被害者を救出したアメリカの船が攻撃されたとき守れなくてはいけないからこのたびの法整備を行っている。
それで産経新聞などは懲りもせずに、自衛隊による拉致被害者救出などという与太を繰り返していますが、安倍がそんなことをする意思がないのは確定でしょうね。いまさらそんなことをするほど安倍晋三という人間も無謀でも馬鹿でもないでしょう。ていうか、現段階北朝鮮情勢が不穏になる見込みは低そうだし(本当にそうなったら、たぶん日本は何もできません)、出動する場所も不明なのだから、そんなことをできるわけもないですが。同じ言語を話し、地理的にも陸続きで近接していて(これは大きなポイントです。日本が北朝鮮に対して自衛隊による強行救出作戦を実行したとして、自衛隊は海を越えて逃げなければいけないわけです。陸続きで自国に逃げることができる韓国とは、作戦の難易度にこれだけでも大差があります)北朝鮮についての事情や情報にも日本よりはるかに詳しい韓国だって、いまだそのような作戦を成功させたという情報を耳にはしていません。していたところで、日本が成功させるのは絶望的です。
そうこう考えてみると、すくなくとも首相に復帰した時点で安倍は、拉致問題についてなんらかの成果を出す意思があったんですかね。そもそもできることもあまりないでしょうが、たぶんこの男には、何もする意思もなかったんじゃないんですかね。それを聞いて「そのお前の考えは間違っている」という人には、じゃ、何をしてくれたんですかいとお伺いしたいですね。
増元照明氏は、福田康夫元首相に次のように語ったそうです。出典は、福田氏のWikipedia記事より。
>首相に代わって福田が、拉致被害者家族と会った際、これまでの対応から誠意を感じていなかった増元照明に「私はあなたを信ずることができない」と言われた
で、そのかわりに安倍を信じたってことなんですかね。それで安倍は増元氏の期待にこたえましたかね。とてもそんなことはいえないでしょう。
増元氏は、2014年の総選挙で、次世代の党(当時)から出馬して敗れています。増元氏がどのようなお考えで出馬にいたったのかは知りませんが、自民党から出なかったのは、自民党から断られたあるいは増元氏が自民党のやり方に賛同しかねたということでしょう。つまり安倍という人物は、あんまり増元氏のご期待には沿っていないということじゃないですかね。これは断言してもよろしいかと思います。安倍政権が復活してから2年にしてこの始末です。
もっとも安倍がなにもしないというのは、単純に安倍のことを批判すればいいというものでもありません。所詮日本政府の建前「拉致被害者の全員の生存を前提とする」というのがフィクションだということです。これはどっちみち安倍かその次以降の首相が撤回をする必要があります。安倍にそんなことをする度胸と才覚があるとは思いませんが、彼をふくむ誰かがしなければいけません。でもそれをするとたぶん、家族会(=巣食う会)の意向には沿わないことになるんでしょうね。だからそのような措置を取らないと。でもそれは不作為って言うやつですよね(笑)。何をしてくれたっていうことではない。
で、現在家族会とかが安倍をまだ支持しているとしたら、それって単に家族会に対して安倍がそれなりに便宜を図っている(のかどうか知りませんが、まあしているんでしょうね)からとかそういう次元のことじゃないですかね。たとえば小泉政権の時代のように拉致被害者帰国のためになにかをやってくれて帰国を実現したということではない。北朝鮮に対する経済制裁なんて、正直これ以上すること、できることはないでしょう。米国や中国その他の国と何らかの形で連携するなんてことは別に安倍の専売特許ではない。日本の首相だったら誰でもするでしょう。たぶんそれって、増元氏その他が海外渡航する際座席を(公費で)アップグレードするとか、公費でいろいろな形で「巣食う会」「家族会」を支援するとか、そういうたぐいのことじゃないですかね。具体的に安倍が拉致被害者帰国のためになんらかのプラスになることをしてくれたのか。第一次安倍政権以来これといった成果はないでしょう。
前にも書きましたように、ポスト小泉の首相のうち、ある程度本気で拉致問題にあたろうとした人って、福田康夫氏を除いていないんじゃないんですかね。安倍の場合、前にご紹介した平壌でどうしたこうしたとか馬鹿な話はあっても、こいつのおかげで拉致問題が進展したなんてことはなんらなかったんじゃないんですかね。それで増元氏は福田氏は信頼しないで安倍を(少なくとも以前は)信用したみたいですが、まあその結果は、今日見られるような無様で無残にもほどがあるというものでしかありません。
しょせん安倍晋三には、そんなことをどうこうする意思も能力もなかったんじゃないんですかね。世の安倍信者が、この男に北朝鮮・拉致問題で何を期待していたのかは知りませんが、安倍晋三というのはしょせん、自分の意思で北朝鮮に対して何らかの行動を起こす能力なんてものはなかったのでしょう。そう考えれば、時代が違うとはいえ、何はともあれ日中国交回復を実現した田中角さんや拉致被害者帰国を実現させた小泉純一郎氏らの足元にも及びません。
拉致被害者家族の人たちが安倍(そして巣食う会の連中)をやたら(少なくとも建前では)ありがたがっているのは、実に馬鹿馬鹿しいですね。それで本当に動いてくれた小泉氏や外務省の田中均氏や金大中氏らを罵倒しているのでは、お話にもならない、言語道断、無礼失礼にも程がある、恩を仇で返すという次元だと思います。非常識もいかげんにしてほしいというところです。実際首相とか大統領とかならまだしも、田中氏などは連中の言いがかりのおかげで外務省を追われたわけです。その迷惑は想像を絶するものです。
今回の記事は、bogus-simotukareさんの複数の記事(こちらなど)を参考にしました。感謝を申し上げます。