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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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アンヌ・ヴィアゼムスキーの死を知る

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一昨日の橋本力氏に続き、今日も映画関係者の追悼記事です。モーリヤックの孫で、ジャン=リュック・ゴダールの奥さんでもあった女優・映画監督・小説家のアンヌ・ヴィアゼムスキーが亡くなりました。 私は、やや遅れて10月12日木曜日に知りました。いつもの通り記事を。

>アンヌ・ビアゼムスキーさん死去=フランスの女優、作家

 アンヌ・ビアゼムスキーさん(フランスの女優、作家)5日、がんのためパリで死去、70歳。家族が仏メディアに明らかにした。
 ベルリン生まれ。後にパリに移り住み、66年に映画デビューした。翌年にはゴダール監督の作品「中国女」や「ウィークエンド」に出演。同監督と結婚したが、約5年後に離婚した。
 80年代からは映画から次第に遠ざかり、執筆活動に専念。文学賞の受賞歴もある。52年にノーベル文学賞を受けた仏作家のモーリアックは祖父に当たる。(2017/10/06-00:17)

やっぱり「ビアゼムスキー」はだめですね。「ヴィアゼムスキー」でなければ。ビビアン・リーではやっぱりだめです。ヴィヴィアン・リーでなければいけないのと同じです。一番上の写真は、それなりのご年齢の時の写真ですが、やはり彼女のイメージは、20代のこのとろんとした目つきの頃だと思います。これは「中国女」ですかね。

前にも記事に書きましたが、ゴダールというのは女性の好みが非常に分かりやすい人です。最初の奥さんが、デンマーク出身の女優アンナ・カリーナ、次がポストカリーナのゴダールのミューズであるヴィアゼムスキー、結婚はしませんでしたが、80年代になって3作にわたってゴダール作品に出演したミリアム・ルーセルも、2人に(ものすごく)似ています。

顔の系統がよく似ているでしょ。

ヴィアゼムスキーは67年にゴダールと結婚しましたが、彼がジガ・ヴェルトフ集団を解散した72年にはすでに結婚生活の実態はありませんでした。しかし離婚が成立したのは79年です。ゴダールはこの時点では、スイス人のアンヌ=マリー・ミエヴィル をパートナーにしていて、彼女がゴダールの最高の同伴者となります。

しっかし上の2枚スカートが短いですね。時代かな。 

ヴィアゼムスキーは、女優活動から徐々に作家活動にシフトするようになり、小説などを出版するようになります。いくつかは日本でも発売されています。

私は彼女の本の日本語訳は持っていませんが、原書は1冊持っています。まだ読んでいませんが。これは読みとおさないといけませんね。

前に、ゴダール研究家でありゴダールの著書を数冊翻訳している奥村昭夫氏について、

>奥村氏はゴダールより10歳以上年下なわけで、たぶん自分がゴダールより早くこの世を去るなんて想像もしていなかったのでしょうが、しかしゴダールは今日でもお元気です。いまだ映画製作を続けるゴダールについての奥村氏の評論をこれからも読んでみたく思いました。

書いたことがありますが、ヴィアゼムスキーも自分がゴダールより先に死ぬなんて想像していなかったと思います。奥村氏はゴダールより13歳くらい年下ですが、ヴィアゼムスキーは17歳下で、しかも彼女は一般に男性より長命な女性です。たぶんですが彼女は、ゴダールが死んだあとに彼女なりのゴダール論、あるいはさらなるゴダールとの想い出を書く用意があったのではないかと思います。実際のところは分かりませんが、あまりうまくいった結婚生活ではなかったとはいえ、ゴダールなくして良かれ悪しかれいまの自分はいないという認識を彼女も(当然ですが)持っていたということでしょう。やはり私も、彼女の出演した映画と著書を鑑賞しなければな。本は、1冊は原書で読まないとね。

最後の写真は、「ワン・プラス・ワン 」撮影時のヴィアゼムスキーです。この写真ではフレーミングから除かれていますが、右で手を伸ばしている人物がゴダールです。

アンヌ・ヴィアゼムスキーさんのご冥福を祈ってこの記事を終えます。

Anne Wiazemsky

(1947-2017)



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