過日の報道より。
>天皇陛下退位19年3月末 即位・新元号4月1日で調整
2017年10月20日03時00分
政府は天皇陛下の退位日を2019年3月31日とし、皇太子さまが翌4月1日に新天皇に即位して、その日に新しい元号を施行することで最終調整に入った。新元号は政府が来年中に発表する方針だ。平成は31年3月末日で幕を閉じることになる。
新元号、リストから極秘に選定へ 皇位継承儀式も模索
複数の首相官邸幹部が明らかにした。政府は、衆院選が終わった後の11月以降に首相ら三権の長、皇族でつくる「皇室会議」を開いたうえで、天皇陛下の退位日にあたる特例法の施行日について、政令で定める。
天皇陛下は退位の意向をにじませた昨夏のおことばで「戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には平成30(2018)年を迎えます」と区切りの時期に言及。政府は改元日について「18年12月下旬退位、19年1月1日改元」と「19年3月末退位、4月1日改元」の2案を検討していた。
元日改元にした場合は、官公庁や民間のシステム改修など国民生活への影響を抑えられるというメリットがあった。一方で、年末年始には陛下が重視する宮中行事が相次ぎ、19年1月7日には昭和天皇逝去30年の式年祭もあるため、宮内庁は難色を示していた。
首相官邸はその後、「宮中行事に配慮して欲しいという宮内庁の希望を受け入れた方がいい」(幹部)と判断し、4月1日改元とすることで最終調整に入った。特例法の規定に基づき、いまの陛下は19年3月31日の終わりと同時に退位し、皇太子さまは4月1日の始まりと同時に新天皇に即位する。新元号も同日施行される。
はあそうなのですかというところですが、前にも記事に書いたように、これで元号が日常的に使われる頻度はだいぶ低くなるでしょうね。それでちょうどその報道の日に見聞した会話を。とある大手生命保険会社の営業の人と顧客がしたものです。
保険外交員女性「それでは念のため、生年月日をお願いします」
顧客「(西暦上2桁省略)○○年×月△日」
保険外交員女性「あ、昭和○○年のお生まれですね」
顧客「昭和に○○年なんかねえだろ!!!」
当たり前ですが、「昭和65年」あるいはそれより大きな数字の「昭和」なるものはありません。生命保険の顧客なんてのは、年齢によりけりでしょうが、やっぱりまだ元号を使う人が多いんですかね。多いから保険レディもそういう対応なのでしょうが、いずれにせよ時代錯誤です。困ったものです。
現実には生命保険会社なんてのは、シヴィアに将来の予想をしているわけで、その際は西暦でやっているわけですがね。今から30年後を平成59年なんてシミュレーションを会社でしているわけがない。2047年としているでしょう。ただ現天皇が死なない限り2019年3月31日で平成という元号が終わると確定したのなら、事実上「平成32年」なんてのはばかばかしいということになるので、そういう将来の年号が使われることも、たぶん激減するのかと思います。
余談ではありますが、保険というのはすべて統計学です。1年にどれくらいの加入者がいてどれくらい掛け金の支払いがあってどれくらいの脱退者、死亡数、保険の支払いがあるか・・・その他もろもろのデータを作成して将来を推測することによって経営が成り立つわけです。だから時に統計的に予測できるはるかに大きな損害が起きると吹っ飛んじゃうこともあります。2001年の同時多発テロの際日本の損保が経営破たんしたことがありますが、あれはつまり再保険をけちったからです。保険会社が再保険を渋って倒産していてはお話にもなりません。
どうでもいい話をしますと推測統計学(推計学)というのは面白い学問です。これがあるから選挙も開票以前でだいたい当選者とかがわかっちゃうわけです。いずれにせよ統計学というのは文系理系問わず非常に役にたちます。読者の皆さまにおかれましても、簡単に統計学を勉強されることをお勧めします。
さてさて、全然話は違いますが、保険の女性って、特に30代くらいまででしたら、立っているだけでなんとなく分かりますね。髪型といい化粧といい服装といいスカートの短さといい持っているかばんや書類といい、実に独特の雰囲気があります。それで彼女らが来ると、来られる側はみんな露骨に嫌そうな態度をとりますよね。彼女らとはかかりあいたくないわけです。上の顧客だって、たぶん保険レディでなければもう少しまともな口のきき方をするでしょう。嫌がられる女性、それが保険レディです。そんな話はともかく、保険レディというのも現代女工哀史ですね。人間関係で使えるだけ契約を取らせてそれで取れなくなったらポイのわけです。ひどいものです。現代焼畑農業です。保険会社の関係者の方、読者でいたら(たぶんいるでしょう)ごめんなさい。