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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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野村沙知代という人も、劇薬のような一種の天才だったと思う

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旧聞ですが、野村克也夫人の野村沙知代女史がお亡くなりになりましたね。

野村沙知代さん、急死…克也氏に「手を握って」が最期の言葉

 プロ野球元楽天監督、野村克也氏(82)=サンケイスポーツ専属評論家=の夫人、沙知代(さちよ)さんが8日午後、東京・世田谷区内の自宅で倒れ、病院に緊急搬送されたものの、午後4時9分に亡くなった。85歳だった。葬儀・告別式は未定。1978年に結婚、現役引退後の野村氏のマネジメントを務める一方、テレビなどでは歯にきぬ着せぬ発言で「ご意見番」として活躍した。野村氏はサンケイスポーツに別れの瞬間の様子を明かし、「あっけない。こんな別れがあるのか」とぼう然とした。(以下略)

報道によるとほぼ突然死のようですね。ご冥福をお祈りいたします。

さてさて、野村女史というと、やはり世間をいろいろ騒がせたというので有名かと思います。野村克也という人も傑出した野球選手であり野球指導者ですが、ある時点からある時点までは奥さんのほうが世間での知名度が高かったし、また野村が南海ホークスを追い出されてからは、いいとか悪いとかはともかく、この夫婦は本当に不可分な存在だったと思います。夫婦というのは、少なくとも同居をしていればそういう側面はありますが、この夫婦はかなりそれが極端だったと思います。

世間で伝えられるところによると、野村は「球団(野球?)をとるか女をとるか」という二者択一を迫られ、それで奥さんをとったとか。そして南海ホークスを追い出されたわけです。この話が事実かどうかはともかく(まあ事実なんでしょうけど)、またその判断は野村しかできませんから、それについて他人が論評しても仕方ないですが、ただ彼が野球評論家として成功したり複数の球団で監督を務めたりできたのは、たぶん彼女と結婚して彼女が彼のマネジメントを担当したことが大きかったのだろうなと考えます。たぶん野村は、そんなに世渡りのうまい人間ではない。世渡りがうまければ、さすがにそんな理由で南海球団を追い出されるような事態にはならなかったでしょう。

もともと彼女は、ユダヤ系米国人と結婚したりなど、いろいろ大変な若い時代をすごしたりしました。それで息子の団野村氏が代理人稼業をやるなど、すぐれた知能と能力の持ち主かと考えます。そして野村克也と出会い、野村が離れられなくなってしまったわけです。

こういうことを書いてはよくないかもですが、野球には天才的な能力があるにしても、所詮世間知らずの野村なんて、女史からすれば赤子の手をひねるのたぐいじゃないですかね。そしてたぶんですが、野村という人は依存心が強いのでしょう。

私も、ほかはともかくさすがに脱税は刑事事件になったわけでお話にもならないと思いますが、でも彼女って、周囲からいろいろひんしゅくを買いながらも、なんだかすごい魅力を(一部の人には)やっぱり感じさせたんだろうなと思います。それで少なからぬ人間が迷惑したのだろうからそういう部分は批判せざるを得ませんが、題名にもしたように、劇薬のような人間だったのでしょうね。副作用もものすごいが、効く時はすごいっていう(笑)。野村克也は、それにやられたのでしょう。彼女のマネジメント能力や人たらしの術というのは、ほとんど天才のレベルだったんじゃないんですかね。いや天才そのものでしょう。でなければ、野村と結婚するところまではできても、それ以上の活躍はできないはず。

ご存知の方も多いかもですが、大阪難波の旧大阪球場があったところに南海ホークスの記念スペースがあります。私も行ったことがないのですが(大阪球場が住宅展示スペースになったのを見学したことがあります)、そこには野村のことはほとんどでてこないとか。野村克也なくして南海ホークスは語れないじゃんですが、つまり野村側がそれを拒否しているわけです。それでなぜ拒否しているかというと、つまり南海球団が女史を理由として野村を追い出したことを 女史が激怒している(いた)からだそうです。「それはそれ、これはこれじゃん」と思いますが、彼女はこの件を絶対許せなかったのでしょう。そういう気持ちを私も全く理解しないわけではありませんが、それもどうかと思います。しかしたぶん、彼女がその後のし上がれた大きな要因は、そのような激しい性格と不可分だったのだろうなと思います。前に記事にした南美川洋子さんと同じです。読んでいませんが、野村克也の著書の題名ということでしょう。


いや、ドーベルマンよりもっと怖いかもです。

それで野村は、今後南海時代のことなど封印していたことを語りだすんですかね。奥さん存命時は無理でも、今後はその可能性があります。可能なら、話せることをぜひ話したり、自分で書きとめておいて発表していただけませんかね。かなり興味深いことが明らかになるでしょう。奥さんとのゴシップを書いてくれとは言いませんし書かないでしょうが、野球のことだったら書いてくれるかもです。

ちなみに野村の前夫人は南海電鉄の幹部の娘だったそうで、それも南海側が激怒した理由だったようですね。そういったことは他人が口を出してもしょうがないことですが、やはり物足りない何かがあったんですかね(苦笑)。


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