bogus-simotukareさんの記事を読んでいて、「おいおい」と思いました。
>2018.5.11 11:00
【正論】リベラル国際秩序を守る気概を 防衛大学校教授・神谷万丈
で、内容がまたひどい。
>≪中露に対抗していけるのか≫
要するに彼は、国際協調によって世界がよりよい場所に変わるとは思っていない。貿易にも外交にも勝ち負けがあり、協調ではなく2国間の取引こそが米国に利益をもたらすとみている。リベラル国際秩序への挑戦がかつてなく強まっているときに、米国の指導者が秩序維持のリーダーシップを放棄しかねない態度をとる。こうしたことで、われわれは、中露の挑戦に応えていけるのだろうか。
いや、この人が強く支持、高く評価しているらしい(本音では馬鹿にしきっているくせにね)安倍晋三が、ロシアとのいい関係を模索し、また先日は中国首相を歓待することで、事実上反中国の路線を打ち切りましたが?
>≪期待のキーパーソンは安倍首相≫
ここでクローズアップされるのが、リベラル国際秩序の守護者としての安倍首相の国際的評判だ。支持率の低下にあえぐ安倍首相だが、国際社会での評価は依然高い。『タイム』誌の2018年版「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたのがその証左だが、注目すべきは選考理由だ。ターンブル豪首相は選評で、安倍首相が「地域の繁栄と安全がルールを基盤とした国際秩序の維持と発展に基づいていることを認識している」点を強調しているのだ。
いや、それ別に「高く評価している」というものでもないですから。世界第3位の経済大国の首相なら、それはそれくらいの影響力はあるでしょう。またターンブルの選評なんて、リップサービス以上のものではない。そんなこと神谷氏が理解していないわけないのにね。
>最近、海外の国際政治学者から、安倍首相が政権を失ったら国際秩序はどうなってしまうのかという声をよく聞く。野党の内向きな態度が続く限り、私も彼らの懸念を共有せざるを得ない。
いや、そういうことを言う国際政治学者って、どこのどいつよですよね(苦笑)。神谷氏に、「それ、どこの国のなんという研究機関に属するどちら様でしょうか」と聞いたって、たぶん答えてはくれないでしょう。その人(たち)、どっかの大学や研究機関にいるのでなく、神谷氏の頭の中にいるんじゃないんですかね(笑)。万が一いたところで、そんなの神谷氏が喜ぶようにデタラメほざいている人間が少なく見積もって99%(たぶん100%)でしょう。万が一本気の人間がいたところで、そんな人間がまともなわけがないし、またそんな人間の戯言を信じたり喜んだりするほど、神谷氏も馬鹿でも狂信者でもないでしょう。
で、私、神谷万丈なる人物を、このbogus-simotukareさんの紹介記事を読んで初めて知りました。それで何者よと思ったのですが、「神谷」という名字、国際政治学者という肩書、および書いている内容から「もしかしたら」と思ったら、やっぱりそうでした。神谷不二慶應義塾大学名誉教授(故人)の息子さんでしたね。
神谷名誉教授も、自民党ブレーンだし、かなりの保守派、右派といってもいいでしょうが、しかしさすがにこんな愚劣なデマほざいて、時の首相(自民党総裁)を擁護するなんていうアホなことはしなかったんじゃないんですかね。いや、よくわかりませんけど。しかし神谷名誉教授は、私の知っている限りでは、政治的には相いれない左派系の学者、当時の社会党や共産党などのような(当時の言葉でいう)革新政党からも、その研究実績や見識は、それなりに敬意を払われていたんじゃないんですかね。しかし神谷万丈氏は・・・。くらべるだけ野暮ですね。あまりの七光りの劣化ぶりに絶句します。なるほど、彼が安倍晋三を無理やり擁護するのも理解できなくはない(笑)。
というのはともかく、さすがに彼は、東京大学(教養学部)を卒業後、コロンビア大学大学院に進んだくらいで、安倍なんかとは比較にならない優秀な人間ですが、神谷名誉教授も、息子の無様で無残な姿には呆れかえっているんじゃないんですかね。不肖の息子というものでしょう。
ただ、これは正直書くのが気が進まない部分もあるのですが、神谷万丈のWikipediaを確認すれば目に入るので書くと、彼は痴漢による東京都迷惑防止条例違反で有罪判決(罰金40万円)が確定しています。ご当人否認しているので、実際のところどうなのかは最終的には不明ですが、防衛大学校から停職処分を受けているわけで、やや人間性にも問題がありそうな人物です。たぶんこれは、彼のキャリアその他にかなり悪い影響をもたらしていると考えられます。それで自尊心を犠牲にしてでも、産経界隈にすり寄っているという可能性は否定できないかなと考えます。どっちみち彼が冤罪犠牲者だとしても、とてもこんな与太文章は許容できるようなものではありませんが。
bogus-simotukareさんに感謝を申し上げて、この記事を終えます。