最近私は、「ドラえもん」とか「サザエさん」もアニメも映画もマンガも見ていないので、最近のものには詳しくないのですが、しかしこの2作で次のようなネタがあったと思います。すなわち
のび太のママ(あるいはサザエさん)が、パパ(あるいはマスオさん)に手紙を出しておいてくれと頼む、しかしパパ(マスオさん)はそれを忘れてしまう…。
だいたい夫が奥さんに頼むのでなく、奥さんが夫に手紙を出してくれと頼むというパターンですね。これは、そうしたほうが話が面白いという側面のほかに、基本的に奥さんのほうが専業主婦であり、外出する機会が夫のほうが多いということが話の前提である、ということもあります。奥さんがパートあるいは正式に共働きをしていれば、夫に手紙を出すことを依頼するという理由は激減しますから。
その辺はともかくとして、私が気になったのは、奥さんが手紙を出す、という行為そのものです。
いまの時代、手紙を出すっていうこと自体激減しましたよね。
いま私たちが郵便を出すという機会は、年始や季節のあいさつ(年賀状とか)、ある程度格式ばった通知、正式な通知、そうでなければ不要不急の話(絵葉書なんてのもそうかもしれません)が多く、たいていことはメールで済みますよね。電話は昔からありましたが、基本的に音声だけの連絡では誤解や勘違いも多く、いろいろ不都合がありますから手紙も利用価値が高かったわけですが、メールがあればとりあえず書面として残りますし、通信の迅速性、確実性もはるかに高いですから、手紙よりずっといいのは当然でしょう。メールだけではよくない正式なものに手紙(郵便)を使えばじゅうぶんだということです。
「ドラえもん」はまだしもアニメ版「サザエさん」については、かつて東芝の1社提供だったせいもあり、電気製品は新しいものが出るといわれていましたが、なかなかねえ、設定が昔の時代だから、現代とはいろいろ実態にそぐわないところもありますよね。2つのマンガに登場する少年たちがその多くが半ズボン(ガキ大将は長ズボンというのは藤子マンガのお約束)というのも時代ですよね。いまどき、あのようなタイプの半ズボンをはく少年というのは見かけません。これは私がネタにしているNHK女子アナのスカートの話みたいなものか。
スカートの話はともかくとして、手紙の出し忘れネタは、ちょっと時代にそぐわないものといって問題ないでしょうね。時代とか価値観が変わると社会の当然の前提であることもいろいろ変わります。なかなか興味深いことです。特に「ドラえもん」については、本来未来から来たロボットが主人公のマンガが、まさに時代のノスタルジーの様相が色濃くなるのも皮肉というものでしょう。
これからも、私なりにいろいろなことを書きとめていき体と思います。