本来なら土日祝日は、旅行の記事なのですが、やはりこの件を書きたかったので。
>'13/11/28「北朝鮮にスパイ送った」 元陸自別班メンバーが実態語る
首相や防衛相が関知しない独断による情報活動が明らかになった陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(別班)。国内担当だった元メンバーが28日までの共同通信の取材に、陸自内部でも存在そのものが秘匿されてきた情報部隊の実態を語った。
▽養成
突然上司に命じられ、諜報ちょうほうや防諜ぼうちょうの教育、訓練をした旧陸軍中野学校の流れをくむ陸自小平学校の心理戦防護課程に入校。同期は7、8人でごくまれに海自、空自の隊員もいる。追跡、潜入、張り込み…。教室の鍵は昼間も厳重で、小平学校長でさえ入室できない。
同課程を修了して別班員になると、外部との接触禁止に。「身分証明書は自宅で保管し、持ち歩くな」「年賀状も出すな」と指示され、防衛大の同期会は当然欠席。休職扱いか、いったん自衛官の身分を離れるが、給料や退職金は満額が出る。
▽任務
別班の本部は東京・市谷の防衛省地下。民間のビルの一室を借りた「アジト」が東京都内に数カ所あり、組織を秘匿するため、渋谷、池袋、新宿…などを転々とする。
班員は数人ずつのグループで活動。他のグループのメンバーとは本部でたまに会うだけで、本名さえ知らない。在日朝鮮人を買収し、スパイに仕立てて北朝鮮に送り込んだこともある。
▽資金
活動資金が足りなくなれば、防衛省情報本部にもらう。金が余り、内輪で豪華宴会をしたこともある。領収書は一切いらない。
別の班員から「数百万円まで湯水のように使えた」「協力者には数十万円単位で使えと言われた」「金を使わないと仕事をしていないと思われた」と聞いたこともある。
この記事が事実なら、文民統制もあったもんじゃないですね。いわゆる防衛省の制服組だって関知していたか(していたとしてどくれくらい関知していたか)怪しいものです。
産経新聞の記事を。
>防衛省「これ以上調査ない」 陸自「別班」による海外情報活動報道で
2013.11.29 17:07陸上自衛隊の秘密情報部隊「別班」が独断で海外での情報活動をしていたとの報道に関し、防衛省の辰己昌良報道官は29日の記者会見で、小野寺五典防衛相が2度にわたり陸上幕僚長らに、別班が過去も現在も存在しないことを確認したとして「これ以上、今の段階で調査をやる状況ではない」と述べた。
小野寺防衛相は、報道があった27日夜、記者団に、陸幕長への確認の結果として別班の存在を否定。28日の参院国家安全保障特別委員会では「再度しっかり確認していきたい」と答弁していた。
辰己報道官は「小野寺防衛相は1度確認した後、国会議論もふまえ再度、陸幕長、陸幕運用支援・情報部長らに確認した」と強調した。
真偽以前の話として、こんなことを政府が認めることもないでしょうが、もしガセネタだったらちょっとやそっとの話じゃすまないと私は思うんですけど、現段階ではその件に関して具体的なアクションはないみたいですね。ってことは、この報道は事実か、それとも大筋で事実である可能性が高そうですね。しかしマスコミがこの件で実に騒がないのは、なぜなんですかね。やっぱり取材したらまずい事情でもあるから? やれやれです。このざまでは秘密保護法なんて、成立させるまでもないでしょう。在日朝鮮人をスパイに仕立てて北朝鮮に送り込むって、これじゃあ日本も北朝鮮のスパイ問題に偉そうな口はきけない(苦笑)。いや、笑っている場合ではありません。
なんともすさまじい記事でした。これは徹底追及すべきだと思いますので、野党やマスコミその他に期待します(私の期待は裏切られるでしょうけど)。