那覇市超選挙は、現職圧勝でしたね。NHKの報道より。
>那覇市長選 現職の城間氏 2回目の当選
2018年10月22日 11時52分
任期満了に伴う那覇市長選挙は21日に投票が行われ、沖縄県の玉城知事や野党が支援した現職の城間幹子氏が、自民・公明両党などが推薦した新人を抑え、2回目の当選を果たしました。
那覇市長選挙の結果です。
▽城間幹子(無所属・現)当選、7万9677票
▽翁長政俊(無所属・新)4万2446票
野党が支援した現職の城間氏が、自民・公明両党などが推薦した新人で元沖縄県議会議員の翁長氏を破り、2回目の当選を果たしました。
城間氏は67歳。ことし8月に死去した翁長前知事が那覇市長の当時に教育長や副市長を務め、前回・4年前の市長選挙に後継として立候補し、初当選しました。
城間氏は、先月の沖縄県知事選挙で当選した玉城知事の全面的な支援を受け、県と連携して子育て支援策を充実させることなどを訴え、2回目の当選を果たしました。
城間氏は「翁長前知事の遺志を継いでいることなども評価されたと思う。市民一人一人に政策が届くような優しい市政運営をしていきたい」と述べました。
城間氏を支援した玉城知事の県政運営に弾みがつくことが予想される一方、知事選挙に続き、支援した候補が敗れた自民・公明両党には、厳しい結果となりました。
投票率は48.19%で、知事選挙と同じ日に行われた前回・4年前の選挙と比べて17ポイント余り低くなりました。
菅官房長官「辺野古移設 考えに変わりない」
菅官房長官は午前の記者会見で「地方公共団体の首長選挙について、政府としてコメントすることは控えたい。自治体の選挙はさまざまな政策で候補者の主張が行われるもので、結果を受け止めることが大事だ」と述べました。
そのうえで、記者団が「普天間基地の移設計画を推進する方針に変わりはないか」と質問したのに対し、「危険な状況を放置することはできず、固定化も避けなければならない。抑止力の問題もあり、辺野古への移設が唯一の解決策という考え方に変わりはなく、地元の皆さんにできるだけ丁寧に粘り強く説明しながら実現していきたい」と述べました。
ダブルスコア近い完勝ですね。投票率は50%を切っていますが、それにしても政権与党推薦候補の負けっぷりがすさまじいですね。ちなみに、前回の選挙では、当選した現職が101,052票、もう1人の候補が57,768票でした。現職も21,000票ほど減らしていますが、政権与党系の候補が15,000票減らしているのですから、これはどうしようもありません。前回は、63.6ポイント対36.4ポイントの差でしたが、今回は65.2ポイント対34.8ポイント(以上下2桁目を四捨五入)ですから、差が開いています。現職がかなり強いということ、および現職が一番強い選挙とされる再選時の選挙、3週間前の知事選で同じ系統の候補が圧勝したことを鑑みても、相当な差です。
それで今回の選挙は、どうも与党も途中で選挙を投げた感がありますね。こちらの記事によると、
> 10月1日、創価学会の東京や関西などの方面本部が下部組織に通達を出した-
「徹底していただく予定だった那覇市の取り組みについては、F報告も含めて、一切取り消し(何も打ち出さなくて良い)となります」
『那覇市の取り組み』とは那覇市長選挙のことで、那覇市の学会員をレンタカーに乗せて連れ出し、自民党候補の名前を書かせることだ。『F報告』とは、学会員が非学会員の友人(Friends)に自公候補への投票を依頼、確保することである。
通達の内容を要約すると「(自民党候補の)選挙運動のために那覇に行く必要はない」ということだ。
とのこと。それじゃあ逆立ちしたって現職に勝てるわけがない。同じ筆者の別の記事には、公明党幹部が選挙カーに乗って演説している際の写真を掲載していますが、
>きょう17日、自公維が推すオナガ政俊候補の応援に公明党沖縄方面本部長の遠山清彦幹事長代理が入った。公明党大幹部の一人である。遠山本部長は那覇市内の4ヵ所で街頭演説をした。「小禄のイオン前」「(国際通りと交わる)むつみ橋交差点」「水道局前」「安謝交差点」の4ヵ所である。
田中は4ヵ所とも現場にベッタリ張り付いて取材した。4ヵ所とも聴衆はゼロ人だった。足を止める人もいない。公明党大幹部が訪れ、演説しているのにもかかわらずだ。
とありまして、写真を拝見しますと、たしかにまともな聴衆はいません。見放されたってことですかねと考えていたら、昨日発表された記事を。
>「こうも簡単に見捨てるのか」 政府与党、劣勢で配慮一転 那覇市長選敗北
2018年10月22日 09:34
沖縄県知事選、豊見城市長選に続き那覇市長選でも敗北し、3連敗を喫した自民党。知事選では菅義偉官房長官ら閣僚や重鎮議員を大量に送り込み、国政並みの選挙戦を展開した政府・与党だが、那覇市長選では翁長政俊氏「劣勢」を見越し、選挙戦に配慮する姿勢を示さなかった。
選挙終盤の17日、政府は名護市辺野古の埋め立て承認撤回への対抗措置を打ち出した。政府はこれまで、投票結果への影響を避けるため選挙中は新基地建設工事を中断することが常とうの手法だった。
今回も、対抗措置は那覇市長選後との見方が強かった。17日の発表を聞いた県連関係者は「厳しい情勢調査の結果を見て、もう、選挙に配慮する必要はないと判断したのだろう」と指摘。「これまで政府とのパイプ役を担ってきた翁長氏をこうも簡単に見捨てるのか」と憤った。
さらに、陣営内には知事選から続く、連日の選挙疲れもあった。自民、公明、維新の3党態勢で臨んだが、「人海戦術が持ち味の創価学会員の姿が見えなかった」(県連関係者)という。翁長氏選対関係者は「勝てないと思ったら、みんな手を引く。これが現実だ」とため息をついた。
私はこの翁長氏という人物に(前沖縄県知事と同じ苗字でしかも沖縄独特の名前だから、ちょっと混乱します)いかなる義理も何ももちろんありませんし、那覇市民ならたぶん現職に投票しますが(苦笑)、さすがにものがなしいですね。来年の参議院選挙もあるし、自民党は大きなパイプを失ったとなると、今後の戦略はどうするのかという疑問は生じます。それで落選したご当人はというと、こういうことになるわけです。まるっきりお通夜状態じゃないですか。
>翁長政俊氏が引退を表明
2018年10月22日 01:35
21日の那覇市長選で落選した翁長政俊氏は同日夜、記者団に対し「一般人として、これからも政治には関わっていこうと思っているが、私が次の選挙に出ることは多分ないと思う」と述べ、政界から引退する考えを表明した。
翁長氏は1985年に那覇市議に初当選し、市議2期、県議5期を務めた。自民党県連の会長や幹事長などを歴任するなど沖縄保守政治家の重鎮として知事選や国政選挙など県内の多くの選挙を仕切ってきた。政策通としても定評がある。今後も政治に関わると述べていることから、県連の相談役に就くとみられる。
・・・(苦笑)。どうもなあですよね。この人だってまだ政治家引退には本来早いでしょうに。
沖縄の自民党の幹部なので立候補せざるを得なくなったのか、そういう細かい事情は知りませんが、せめて対抗措置を市長選後にするくらいの配慮はあったっていいじゃないのというところですが、そんな配慮は何の必要もないということでしょう。世の中そんなものだとは思いますが、あんまりこういう世界も入りたくありませんね。たぶん安倍晋三なども、最終的にはそうなるんでしょうね。なお写真は、それぞれ引用した記事のものです。