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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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萩原健一というのも、むちゃくちゃな人間だと思う

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萩原健一が亡くなったので、封印とまで言わずともあまり語られなかったエピソードも記事になっていますね。で、今日は、これはすごいと思った記事を。

>尽きぬ破天荒エピソード…それでもショーケンが愛された訳

公開日:2019/04/02 06:00 更新日:2019/04/02 06:00

■映画の撮影中に「ヘタクソ」とヤジ
 
 このほど68歳で亡くなった俳優で歌手のショーケンこと萩原健一さんの破天荒エピソードがすごいと話題だ。ビートたけしの映画の撮影中には、現場にいきなりやって来て「何かやろうか」と服を脱ぎだし、「衣装持ってこい。出てやる」と言い放ったこともあったとか。たけしは「帰ってくれって言ったけど、表現する場所に入るとテンションが変わった」などと、テレビで語っていた。芸能リポーターの城下尊之氏はこう言う。

「佐藤浩市さん主演の映画の撮影が東大泉の東映東京撮影所であり、いざ本番でカメラが回ったときに『親父に似てヘタクソだなあ』と大声でヤジが飛んで、俳優、スタッフ、関係者とも騒然としたことがあるそうです。この声の主が萩原さん。親父とは三国連太郎さんのことでしょうけど、一体なぜ、そんなことを言って邪魔したのか誰も見当がつかない。佐藤さんが周りに落ち着くよう呼び掛けて、撮影再開となったそうですが、そういうエピソードがいくつもあるんです」

(後略)

・・・(苦笑)。

世の中広し言えども、三国連太郎をヘタクソと映画の撮影現場で公言する俳優は、あんまりいないでしょうね(笑)。

なお、この記事で談話を残している城下氏は、同じ「日刊ゲンダイ」で、やはりこのネタを語っていました。ただ会員限定記事なので、私は読むことはできません。

佐藤浩市 ショーケン「ヘタクソ」の罵倒にも冷静に対応

全くの個人的な話ですが、私がエキストラをやった某作品で佐藤が私のすぐ近くにいて、さすがにその存在感と迫力はすごいものがありました。

それで萩原のWikipediaにも書かれていますように、当の三国は、たいへん萩原を評価していました。

>『約束』『雨のアムステルダム』で共演した三國連太郎は「彼は面白かった。なにせ彼は何するかわかんないですよ、演技で。毎回全部違う演技やってきてね、若手では彼ぐらいですかね」と評している。

とまで絶賛しているくらいです(笑)。

いや、佐藤について語ったことだって、萩原の真意はわかりませんよ。たぶん叱咤激励のつもりだったのでしょうが、ここは佐藤が大人の対応をしたということなのでしょう。しかしそれにしたって、時と場所をわきまえない発言というものであり、深刻なトラブルになっても仕方ないところではあります。なお萩原自身は、当の三国が亡くなった際には、

>三国さんが生前、才能を高く評価した俳優萩原健一(62)は最大の賛辞で三国さんをしのんだ。「魅惑的な演技をしつつ、90歳まで生きられた。日本のマーロン・ブランド。大往生だと思います」。

 72年の「約束」75年の「雨のアムステルダム」で共演した。「芝居を教わったことはなく、『のびのびとやったらいかが?』と言われた。僕みたいな小僧にも親切な方でした」。三国さんが監督を務めた87年「親鸞・白い道」への出演オファーもあったが、日程が合わず、断念したという。

 プライベートでは、そば屋でよく会ったという。「ぜんざいを1人で食べていました。照れ屋でいつも後ろ向きで食べているんですが、背中に『三国連太郎』と書いてある。大きな人です」。自身と女性関係も話題になった生涯だったが、「世間のうわさと全然違う。すごく誠実な方。ご子息の佐藤浩市さんやご家族をとてもかわいがっていました」と明かした。

語っています

それでこの記事は、

>「ショーケンは共演した女優には必ずといっていいほど手をつける。そういう噂もあって、あるコワモテの芸能プロが『何かあったら言え。ボコボコにしてやる』と半ば公言し所属の女優さんを送り出したところ、顔合わせだか製作発表のときに『ああ、あなたがそうですか』と女優に言い、ショーケンは『頑張ってください』って頭を下げた。長い物には巻かれろじゃないが、いつも強引でメチャクチャというわけじゃない部分もあったね」と故人を知る映画関係者は振り返る。

 豪放磊落にして、ときに小心。だからこそ、最後には誰からも愛され、そして許されたのだろう。

とまとめています。

それはいつもめちゃくちゃやっていたら、生物学的にはともかく、芸能生活という意味では本当に殺されちゃいますからね。そのあたりは、彼なりに最低の常識はあったのでしょう。ただ現在みたいなコンプライアンスの厳しい時代では、たぶん彼は(同じことをやっていたら)芸能界を追放されたでしょうね。

亡くなってから3回目の記事を書いていてこんなことを書くのもなんですが、私は正直萩原健一という人を好きかどうかと尋ねられたら、好きとは言いかねます。ちょっと強烈すぎて苦手です。が、そんな私でも印象に残る作品があり、そしていくつも記事を書きたくなる、そんなすごい俳優だったと思います。

 


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