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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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元歌手の町田義人氏の近影と近況を知る(メルボルンで頑張っておられる模様です)

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このブログで、こんな記事を書いたことがあります。

「封印作品」というのは、思った以上に多い(理由も、差別表現ばかりでなく著作権や出演者の不祥事などいろいろ)

その記事で紹介した番組に、「87分署シリーズ・裸の街」というのがあります。1980年にフジテレビで放送されたドラマで、、エド・マクベインの代表作『87分署シリーズ』を原作としています。しかし契約書に再放送やソフト化の条項が盛り込まれていない(あるいは不備な形でしか書き込まれていない)ようで、再放送やソフト化のめどが立っていない封印作品になっています。なかなか面白そうなので、観ることができればぜひ観たいのですが。

それで、そのドラマの主題歌を歌っているのが、町田義人という人です。題名は、「愛」。なんだかあまりにそのものずばり過ぎる題名ですが、このような曲です。

愛 - 町田義人

それで町田氏の歌でいちばん知名度が高いのは、たぶんこの曲かと思います。

町田義人 『戦士の休息』 1978年

私が彼の名前を知ったのも、角川映画野性の証明』の主題歌「戦士の休息」を耳にしたからです。この曲は、映画がヒットしたせいもあり、だいぶ売れたようです。これが1978年発表ですから、前身のグループサウンズ時代をふくめて、このころが、彼の絶頂期だったのでしょう。同じ年に、かの『キタキツネ物語』の主題歌も歌っています。なおどれも町田氏の作詞作曲ではないので、彼はいわゆるシンガーソングライターではないようです。

しかし現在町田氏は、音楽業界から離れているようです。氏のWikipediaにも

>現在では、歌手活動を休業し、日本国外に在住しているとのことである(オーストラリアで陶芸家として活動した後、香港に移住したとの情報がある。TV番組『速報!歌の大辞テン』(日本テレビ)による情報である)。

というあいまいな情報が書かれているだけです。そもそもNTVの番組も、いつの放送のものかすら書かれていない。なにしろ1996年から2005年までつづいた番組だし、少なくとも14年以上前の情報です。Wikipediaを見ると、どうも80年代いっぱいくらいで芸能活動はほぼ中止したようですが、アルバムは81年発売が最後、ベスト盤(上の、「愛」の動画のやつ)が2006年発売、シングルも84年のものが最後のようです。

町田義人 スーパーベスト

それで先日町田氏のことを検索していて、あっさり彼の近影と現況を知ることができました。別にこの件に限らず、ネットで何かを見つけるときというのは、案外あっさり見つかっちゃうものです。見つけようとして必死に探して見つけたというのは、まったくないということはありませんが、私の場合あんまりありません。ほかの人はどうかな?

で、私がどこで氏の消息を知ったかというと、よりによってといっていいのかどうかはともかく、在メルボルン翻刻総領事館のFBです。

    Consulate-General of Japan in Melbourne 在メルボルン日本国総領事館 7月20日 · 

7月17日、現在メルボルンで彫刻家として活動している元歌手の町田義人さんが当館を訪問しました。町田さんは70年代後半に大ヒットした薬師丸ひろ子さんのデビュー作映画「野性の証明」の主題歌「戦士の休息」を歌っていました。
当館では8月1日から2か月間、町田さんのアジア文化及びその豊かな芸術的伝統を通じて感じた独自性と多様性を表す美術作品を展示します。是非お見逃しなく!

左側の人物は、総領事氏ですかね。町田氏は1946年生まれですから、当然総領事よりもずっと年上です。

これを読んだとき「へえー」と思いました。町田氏がどういう経緯で歌手活動をやめ、海外移住にいたったか、私はもちろんその事情を知りませんが、ヒット曲を出すのは難しいかもしれませんが、ライヴ活動を中心にしていれば、それなりの実入りはあるはず。が、たぶんそういうやり方は、彼の本意ではなかったということなのでしょう。それで町田氏の歌手時代の姿というのは、次のようなものです。

町田氏のWikipediaにも、

ニット帽サングラスというスタイル

で、「野性の証明」の主題歌を歌ったということが記されています。歳月が過ぎていますから印象が違うのは当然ですが、やはり穏やかな雰囲気になっていますかね。

検索したところ、オーストラリアの日本人向けのサイトに、上で触れられている展示についての記事がありました。

>町田義人氏の作品展が開催――メルボルン

在メルボルン日本国総領事館では8月1日~9月30日の2カ月にわたり、アーティスト町田義人氏の作品展覧会「A Bridge to Asia」を開催している。

同氏は1968年に結成されたバンド「ズー・ニー・ヴー」のボーカルとして歌手活動を始め、脱退後もソロ歌手として活躍、『赤い狩人』『戦士の休息』などのヒット曲で知られる。その後は海外に移住し、現在まで陶芸家としてその創造性を発揮している。

同展では、香港や中国にも滞在経験を持つ同氏がアジア文化及びその芸術的伝統を体験して感じた独自性とダイバーシティ、そして地政学上のわずかな差異を超えたアジア地域の文化に共通している「和と相違」をテーマにした作品が展示されている。

■「A Bridge of Asia」展
日時:8月1日(木)~9月30日(月)9AM~1PM、2PM~5PM
場所:Level 25, 570 Bourke St., Melbourne VIC
料金:無料
Web: www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/index_j.html

拙記事執筆・発表時点では残念ながら終わっていますが、また終わっていなくてももちろんそう簡単に観にいけるわけでもありませんが、この記事によれば、町田氏は香港や中国にも滞在経験があるとのことですので、そうとなると、NTVの番組の情報もデタラメではないようです。

それにしてもどういう経緯で町田氏が陶芸家(兼彫刻家?)になったのか(当然修業期間も長かったでしょうし)、あるいはそれがどれくらいの完成度なのかは当然私の知るところではないですが、しかしなかなかすごいですよね(驚)。なお展示の写真を、やはりメルボルン総領事館のFBよりご紹介します。

町田氏も今年73歳でオーストラリアで活躍されているということは、事実上オーストラリアで人生を全うされるご意思なのかと思います。これからもぜひ頑張っていただきたいと考えて、本日の記事を終えます。


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