昨日(3月10日)ちょっとNHKの大相撲のテレビ中継を見てみました。それでちょっと感じたことを。たぶん多くの方々が同じことを考えるかと思います。
実に、アナウンサーが、淡々と実況をしていますね。私が観たのは、横綱が登場する2番だけでしたが、力士も行司も役員も、これまた実に淡々と取り組みをし、裁き、また見守っていました。
客が少ないのでなくいないというのは、やはり非常に異様ですね。サッカーなどの場合、サポーターなどの不祥事のために無観客試合となることもたまにありますが、大相撲の場合そういうことはない。2011年5月の「技量審査場所」にしたところで、無料公開という形式であって、観客がいないということはありませんでした。
私はテレビの大相撲中継などは土日祝日であってもほぼ観ることはないし、もちろん本物の大相撲を観たこともありません。が、そんな全くの非相撲ファンである私からしても、かなり異様なところがありました。
まだ序盤ということもありますが、やはりNHKのアナウンサーとしても、観客がいない、歓声がない、観客の熱気がないというのは、きわめて意気が上がらないものなのだろうなと思います。観客のいないところで大声を張り上げて実況するというのは、たぶん難しいのでしょう。それで視聴者のほうも、やっぱり観客のいない相撲中継でやたら張り切ったアナウンサーの声を聞くのも苦痛なんですかね。そのあたりは個々人の考えですが、たぶん、大声のアナウンサーの実況を聞いているとかえってしらける、淡々とした実況のほうが無観客場所にそぐうという人もいるのでしょう。多い少ないはとも定かでありませんが。
それで、Jリーグは現在中断、プロ野球も開幕を延期するようですが、選抜高校野球は無観客でやるという話もありますが、最終的な開催可否は本日(3月11日)に決定されるとのこと。日本経済新聞の記事より(記事自体は共同通信)。
>選抜高校野球、11日に開催可否結論 日本高野連
2020/3/9 18:14
日本高野連は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、11日に大阪市で第92回選抜高校野球大会の臨時運営委員会を開き、兵庫県西宮市の甲子園球場で19日から無観客での実施を進めている選抜大会の開催可否の最終結論を協議する。
日本高野連は4日の運営委員会と臨時理事会で、選抜大会の通常開催を断念。出場校に無観客での実施に向けた準備の要請を決めた。出場校の健康状況、国内の感染状況、政府の対応などを総合的にみて、臨時運営委員会で判断するとした。
日本高野連は9日、プロ野球とJリーグが連携した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第2回会議にオブザーバーとして出席。小倉好正事務局長は「専門家の先生の意見を聞かせていただいて大変参考になった。ご意見を持ち帰り、11日の会議に向けて準備をさせていただければ」と語った。開催の可否はプロ野球やJリーグの動向に沿う形ではなく「独自で判断させていただくことになると思う」と述べた。〔共同〕
つまりやるやらないは、この記事は発表時点ではまだ未決定ですが、仮にやるとなると、これは今までにない野球中継になりますね。かなりの見ものです。高校野球というのは、どうしてもスタンドの応援が話題になるし、夏の甲子園でも朝日新聞も、日々美女高校生を探して、翌年の甲子園特集冊子の表紙に使うくらいです。NHKほかテレビ中継も嬉々とし応援席を映します。で、これがなくなるとなると、ほんと淡々とした中継になるし、選手もだいぶ違った感覚になるのだろうなと思います。当方、あんまり野球も見ませんが、仮に無観客試合で実施を強行するのなら、これはなんかの試合を1試合くらい録画して見てみたいですね。いろいろ面白そうです。
ブラスバンドもない、チアリーダーもいない、武骨な応援もない、一般の観客もない、そういうところでどのような高校野球の中継をするのか。客が少ないということといないというのは、大変な差があります。そんなことは知っていますが、しかし実際に試合を見ることによって「なるほどねえ」と思うことはいろいろあるでしょう。
それにしても高校野球は基本的に観戦料の収入に依存していないからまだいいですが、プロ野球はオープン戦の無観客も痛いし(オープン戦でいろいろなところで興行することにより、春季キャンプ費用を賄うし、またプロモーション、マーケティングにも利用できます)、ましてやこれが開幕にも無観客となったら、冗談でなく経営が悪化して身売りをする球団も出てくるかもですね。オリックスなどは、どうなるかわからない。球団をもって30年を超えていますから、そろそろ身売りの時期であると認識してる可能性はあります。ヤクルトなども赤字のはずだし、新聞社経営の球団だって、たぶん本社から赤字を補填してもらっているのではないか。このあたりもいろいろ注目です。