過日このような記事を書きました。
けっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないかその記事で私は、(元?)ジャーナリストの高世仁がしでかした不始末(といったら先方激怒かもですが、常識的に考えて「しでかした不始末」といわれてしょうがないでしょう)をご紹介しました。高世の記事を再引用します。
横田滋さんの逝去によせて-覚悟の実名公表 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
> 拉致問題の転機は、1997年の2月3日の月曜日だった。衆議院予算委員会で西村真悟議員が橋本龍太郎首相に質問をし、『産経新聞』と朝日新聞の週刊誌『アエラ』が、横田めぐみさんの写真入りで拉致疑惑を大きく報じたのだった。これが北朝鮮による拉致被害者が、実名で全国に報じられた最初である。
(引用者注:紙面の写真は省略。アエラも同じ)
産経新聞1997年2月3日朝刊1面
「アエラ」1997年2月10日号(2月3日発売、店頭には2日から並んでいた)長谷川煕記者の記事
(中略)
そのとき私はお二人に、めぐみさんらしい日本女性を北朝鮮の工作員養成所で見たことがあると語る元北朝鮮工作員の取材動画をお見せした。これが初めての「めぐみさん目撃証言」だった。
この目撃証言は2月8日(土)、テレビ朝日の報道番組『ザ・スクープ』で報じられ、社会に大きな衝撃を与えた。各方面からのリアクションもすさまじく、取材した私たちを、韓国の諜報機関に踊らされたバカどもと罵倒する人々もいた。
誤解もされているので、この機会に「目撃証言」の顛末について記しておこう。
私はこれに今でも不思議な運命を感じている。
当時、「日本電波ニュース社」の報道部長だった私は、2月4日(火)にソウルで安明進(アンミョンジン)という元北朝鮮工作員をインタビューする予定で、3日(月)15時50分成田空港発の便を予約していた。
インタビューの目的は、もちろん拉致問題ではなく、東南アジアで起きた偽ドル事件の継続取材だった。
3日昼過ぎ、NディレクターとMカメラマンと3人で成田空港に行った。出発まで時間があったので、新聞を買おうと、空港の売店をのぞいた。すると―
「サンケイ朝刊一面で、横田めぐみさんの20年前の失踪が、実は北朝鮮への拉致ではないかとの記事が出る。きょう発売のアエラも特集。あす安明進にぶつけようと意気込む」(私の2月3日の日記より)
何というめぐりあわせだろう。
空港の待ち時間で、めぐみさんの写真入りの記事が載った「産経」と「アエラ」が目に入り、その二つを購入して私たちはソウルに向かうことになったのである。
(後略)
高世はここで大要「自分は別件で安明進を取材するつもりだったが、偶然横田めぐみさん関係のことが判明して驚いた。そこでこの件の取材もした」ということを語っています。で、これは常識的に考えておかしい話です。そもそも自分が取材に行く日にその関係の国会での質問と答弁があり、また2つのメディアでその関係の記事があったなんて話、「それは変だ」ということになるでしょう。前記事で私は、
>だいたい本来ならこんなのは、自分が韓国へ取材に行く日にその関係の国会質問があるばかりか、複数のメディアで同じネタの記事がでるなんて「ふざけんじゃねえ!」「馬鹿にするな!」「どういうことなんだよ、これは!」と高世が激怒する話じゃないですか(笑)。それを大要「自分はその件とは別件で訪韓するつもりだった。この報道を知って驚いた」なんて、誰がきいたって信じかねる話をする(呆れ)。この時点で高世は、まともなジャーナリストではありませんね。
と書きました。こんな馬鹿な話にはとてもかかわれないというのが常識的な対応でしょう。そしてbogus-simotukareさんもご指摘なように、
>おそらく「受け狙い(あるいは、救う会とのつながりを隠したいだけ)」で、高世がこう書いてるだけで、実際には救う会人脈から産経やアエラの記事発表前に「産経やアエラでも記事にするからテレ朝でも報じて欲しい」つう話が最初からあった(そしてそのことは高世も知っていた)とみるべきでしょう。荒木も、動画において「詳細は言わない」と断った上でこの「同時多発報道」は「単なる偶然」ではなく「救う会を含む関係者の各方面への働きかけの成果」であるとして自慢しています。
というわけです。それはそれで当然の話ですが、ここでの朝日新聞とテレビ朝日の対応は、ちょっと興味深いものはありますね。
つまり産経新聞は、新聞紙面でそのまま記事にしたわけですが、朝日新聞は、「アエラ」という雑誌での扱いにとどめたわけです。ここで朝日本紙でもとりあげて相乗効果をねらう、なんてことを朝日は、理由はともかくしなかったわけです。
またテレビ朝日も、この件での報道は、「ザ・スクープ」で報じるという扱いであり、一般のニュースで取り上げるというものではなかったようですね。また取材も、テレビ朝日のクルーがするのでなく、高世仁(日本電波ニュース)らによるものという形式です。
これは一体全体どういうことなのかと考えると、つまり朝日新聞については、私が前記事で書いたように、「そういうことをすると政治工作に加担することになる」とか「いくら何でもジャーナリズムに反する」とかいう批判をおそれたためかと思います。何かトラブルがあったら、最終的には「アエラ」で責任を取ってもらう、「アエラ」は、取材者の長谷川煕に責任を取らせるということだったのでしょう。これは私の単なる憶測ですので「違う」と言われたらしょうがありませんが、長谷川が(前記事にも書いたように)自分の元所属先の朝日新聞に筋違いの罵倒をしている背景には、おそらく自分はそういう危ない橋を渡ったのに朝日は自分を厚遇しなかったという恨みがあるのではないか。たぶん全くないということはないでしょう。
そしてこのことはテレビ朝日も同じではないか。同じくトラブルがあったら、日本電波ニュースに責任を取ってもらうという考えだったのでしょう。すくなくとも積極的にテレビ朝日自体がこの件を取材して報道しようなどとは考えなかったわけです。一般のニュース番組よりも、特番としての性質がある「ザ・スクープ」で取り上げたということには、そのような意味合いもあるはず。
となると、やはり「産経新聞」てのもひどいところだよね。産経は、本紙でそれを記事にしている。政治工作に何ら躊躇しない(苦笑)。さすが、こんな最高レベルに悪質なデマ記事を発表する新聞だけのことはあります。
このような幼稚で悪質で馬鹿なデマ記事を書く元産経新聞記者の野郎を雇用するのだから、日本維新の会というのもひどい政党だ産経新聞のことはともかくとして、その後この件で政治工作に加担した長谷川と高世はどうかというと、何とも無様で無残にもほどがあります。長谷川は、前にも書きましたように右翼の手先になり、『崩壊 朝日新聞』『偽りの報道 冤罪「モリ・カケ」事件と朝日新聞 (WAC BUNKO 273)』なんて本を出版する始末(呆れ)、高世は会社を飛び出して独立したものの、会社を倒産させる始末です。つまり2人とも、ろくな状況でない。
こういうことを書くとなんですが、たぶん長谷川は、こんなことにかかわらなければいま現在よりはまともなジャーナリストでいるでしょうね。高世も、多分勘違いして独立して会社をこかす(おそらく彼は、会社の連帯保証人だと思うので、全財産を失ったと思います)などということにはならなかったかもです。そもそも長谷川も高世も、これは彼らが独自でつかんだスクープではなく、巣食う会の連中がそこら中にオファーした話に乗っかったものであるわけで、連中の取材力とかが優れているとかいう話ではないのですが、特に高世は勘違いしちゃったんでしょうね(笑)。救いのない馬鹿です。
それでこのような連中はほかにもいろいろいますね。たとえば故人ですが恵谷某氏はどうか。
北朝鮮が崩壊する前に亡くなったという話(恵谷治氏)(追記あり)晩年彼は、北朝鮮はどんなふうに崩壊するのか (小学館101新書)なんて本を出版したり、こんなことまでほざいているくらいです。
>◆救出作戦が法律上可能でないと、装備は買えず演習もできない
西岡 惠谷さんに聞きたいんですが、先ほどもいいましたが、自衛隊を使って被
害者を助けることでAとBがあるわけです。金正恩政権あるいは朝鮮労働党独裁
政権が健在であり、治安が維持されている中で、特殊部隊を使って日本単独で助
け出す作戦Aと、混乱事態が起きた時に米韓軍が動き、もしかして中国軍も出動
しているかもしれない、北朝鮮に内戦が起きているかもしれないような中でどう
助けるかというBと二つあります。
それらについて、法律のことは置いとくとして、今の自衛隊の実力で、これは
日本政府の情報機関の実力も含めてですが、助けることは可能ですか。
惠谷 まず作戦A、つまり平時において、例えばめぐみちゃんの居所が分かった
ということで救出作戦をしても実施は非常に困難です。それは模擬実験なども色
々やって、平時は基本的に無理だという結論です。
しかし作戦B、有事の場合、何らかの混乱状態が北朝鮮で起きた場合、あるい
は南に侵攻しそうだというような場合、つまり北朝鮮に混乱が予想される場合、
これもシナリオを書いて考えたことがありますが、これは十分に可能だと私は考
えています。
現状は法的な制約がありますが、しかしそれでも、現状のままでも、軍事的、
技術的に可能だと思います。
完全なデマ野郎じゃないですか。何回でも書きますが、私は彼が、こんなことを本気で考えているほどの狂信者だとは思っていません。完全に自分の生活のためとか、商売のためとかでの言論活動でしょう。これも、さすがにかつて巣食う会系の連中とかかわらなければここまでひどいことにはならなかったのではないか。またこれも故人の大学教授である李某氏は、死の間際に「Hanada」に寄稿していたくらいです。おまけに彼が主催していた人権団体も活動停止に追い込まれていたらしい。
北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話でも書きましたように、李某氏については、
>もはやどうでもいい話ですが、李某氏は、「月刊Hanada」なんていう雑誌が、北朝鮮うんぬん以前に在日コリアン(もちろん韓国籍の人もふくめます)のことをどう考えてどういう態度で接しようとしているのかまともに考えていたんですかね? そんなことで正確な認識を持てないほど、彼だって馬鹿でも狂信者でもないでしょうに
ということに尽きますね。まーったくどんだけ恥知らずで一線を越えてしまったんだか。下の記事もお読みください。
李英和氏の死があまり報じられないことが、対北朝鮮や拉致問題への関心の実情ではないか李某氏も、純粋に北朝鮮の人権問題にかかわっていればまだよかったのですが、けっきょく巣食う会や家族会と多少なりともかかわって、どんどん狂った方向へ走っちゃったんでしょうね。それはご当人の責任であり問題ですからどうしようもありませんが、さすがに死の間際には、李某氏も「まずったなあ」という思いが強かったのではないか。自分の政治活動が成功したとはとても思えなかったでしょう。
そしてこれが、きわめつけ、関川某です。何回引用してもいいかと思いますので、またまたご紹介。1998年に彼が書いた戯れ言です。
20年前の、対北朝鮮強硬派の考えや意見を再度ご紹介(なにが「常識人の常識」だか)>1:金正日はいつまでもつか
関川夏央:現状ではかわりが見つかるまでは、むしろもってほしい。
>2:北朝鮮という国はいつまでもつか
関川夏央:韓国に、北朝鮮と中国に対するリアリズムが育つ日まで。あるいは中国に統一コリアと国境を接する準備が整うときまで。
>3:戦争はおこるか、おこるとすれば、いつ、どんな形か
関川夏央:全面戦争でなければ1、2年以内に。あるいは金正日の精神・肉体が危機的となったとき。
これだけでもいまからすれば、腹を抱えて笑いたくなるくらい馬鹿げた的外れの言説ですが、こちらの文章はさらにひどい(苦笑)。
> 近未来予測は、ある意味で通俗なやり口といわざるを得ない。それを承知で編集委員会があえてその手法を採用したのは、大多数が普通の人々であるだろう本書の読者の利便に供したいと発想したからだが、同時に、北のみにとどまらず、長くコリア全体を見つづけ学んできた民間研究者たちの見方を、ここで日本政府にも端的に示しておきたいという意図もひそんでいる。読者は、これら執筆者の北朝鮮の将来へのクールな展望とともに、日本外交への強い危惧の念をも感じとって驚かれることだろう。しかし、それこそが常識人の常識であると知っていただきたいのである。
くりかえしますと、なにが
>常識人の常識
だか。馬鹿にもほどがあるし、無様で無残にもほどがある、馬鹿も休み休み言え、デマデタラメもいいかげんにしろというレベルです。で、ご当人、現在では一切北朝鮮関係の発言なんかしていないみたいですからね(呆れ)。おそらく「おれはもう北朝鮮関係の発言はしていない。それでいいだろ!」「わかるだろ!」っていうことなんでしょうね。それにしたってここまでひどいデマとデタラメ間違い戯れ言をほざいたのだから、それは言論人としてもそれ相応の責任はあるでしょう。なぜ「自分のこの本での発言は妥当ではありませんでした。撤回します」くらいのことが書けないのか。彼にもその程度の責務はあるでしょう。でもご当人、無意味に自尊心や面子があるので、ぜったいそういうことはいえないのでしょうね。まさに関川にとって、北朝鮮言論にかかわったというのは「黒歴史」なのでしょう。あまりに愚劣すぎてお話にもなりません。
それでけっきょく関川某がなぜこんな馬鹿げたことを書いて本にしたかというと、荒木和博とかに影響された部分が大きいのでしょうね。ちなみに荒木はというと、上の予測について
>1:金正日はいつまでもつか
荒木和博:ただちに排除されても不思議ではない(側近のテロなどのかたちで)。
2:北朝鮮という国はいつまでもつか
荒木和博:長くもっても20世紀中。
3:戦争はおこるか、おこるとすれば、いつ、どんな形か
荒木和博:金正日の立場があやうくなったとき、韓国国内でのテロに始まり、直接の南侵へと展開するだろう。
という感じで、こんな人物がよくまあ未だに北朝鮮専門家面できるものです(苦笑)。さすがに関川某は、「まずい」と考えて逃げるくらいの常識(笑)はあるようですが、荒木はそんな人間ですらない(苦笑)。まあこんな幼稚な与太を真に受けた関川某が馬鹿なだけですが。前にご紹介した、ウイグルのビール祭りについての幼稚なデマ記事を真に受けたどっかの馬鹿みたいなものです。
なかなか面白い記事を見つけた(うそを見抜くのにいい判断材料になりそうだ) こういうデマ記事を書いて発表するような人間と共著を発表する大学教授というのも、最低限の常識を疑うこういう幼稚なデマを真に受けたり、悪質なデタラメ政治活動家の妄言を真に受けているような馬鹿が、自分では頭のいい人間でいるつもりのよう(だった?)なのだから、全く救いがない連中です(笑)。もっともこのお二方は、ネット言論から撤退したり、北朝鮮言論から逃げたのだから、ある意味まだましでしょう。しかし荒木とかはねえ(苦笑)。まともな人間はこんな連中を相手にしないし、ろくでもない連中ばかり近づいてくるからますます暴走が激しくなる。まったくもってどうしようもないとはこのことです。
そう考えると、西岡力などもそうですが、こういう連中はそれ以外に取り柄がないしまたそれに人生賭けているからまだ良いとして、関川某や高世や恵谷某、李某ほかはねえ(苦笑)。恥をかいたり会社をこかしたり、デタラメなことばかりほざいてほかで相手にされなくなったり、自分の主催する人権団体が活動停止に追い込まれているわけです。それでもっとひどいのがなんといっても拉致被害者家族ですね。もちろんこれだって、連中が自分(たち)の判断で巣食う会とつながっているのだからご当人らの責任ですが、まーったくほんと食い物にされているだけじゃないですか。あまりにひどすぎますね。ほんとろくな状況でない。世の中ここまでいろんな人間の人生を狂わせたり迷惑をかけている連中も少ないでしょう。この連中とかかわって得をした人間なんて、それこそ安倍晋三とかごく少数ではないか。まったく無様で無残な光景です。
なおこの記事は、bogus-simotukareさんの上に引用した記事からヒントをいただきました。感謝を申し上げます。