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ローストビーフを、オーブンレンジで焼き上げてみた(料理人の修行というのもいろいろ問題もありそうだ)

このブログで、ローストチキンを作ったことを記事にしたことがあります。

鶏一羽(丸鶏)でローストチキンを作る 丸鶏のローストチキンをまた作ってみた

記事発表以外にもローストチキンは作っています。

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昨年のクリスマスに作ってみたローストチキンです。

が、やはりローストチキンばかりでも能がありません。ここはついにローストビーフを作ってみようかと思いました。そしてレシピを物色します。こちらで今回作ります。レシピは、オーヴンを使うものにしました。湯煎したり、アルミホイルでくるむ方法もありますが、せっかくオーヴンがあるのだから、それを活用しない手はありません。

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豪州産の牛もも肉を買います。高級な肉とはいえませんが、最初ですからお試しということで。

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EVオリーヴオイル、塩、こしょう、すりおろしにんにくを混ぜたソースを牛肉にすり込みます。以下詳細なレシピは、上にリンクしたサイトをご参照ください。

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表面をフライパンで強火で焼き、120度で予熱したオーヴンで25分焼き、その後20分置きます。

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バター、赤ワイン、水、コンソメ粒で作ったソースをかけてできあがりです。食べると、予想以上にうまい。自分が作ったからうまく感じるということは否定しませんが、しかし大して高級でない肉を使って、それで料理に素人の私が作ってこれだけうまいのだから、やはり料理というのはしてみるものだと思いました。読者の皆様も、もちろんご自分の好みのレシピでよいから、ぜひおつくりになってください。想像以上に「お、うまいじゃん」と思うのではないか。

さてさて、ここまではこの記事の前半です。これ以降、関連しますが、まったく違う話になります。 

かの堀江貴文が、次のように主張しています。やや前の記事ですが、たまたま先日目にしました。

ホリエモンが「修業は、まぎれもなく時間の浪費だ」と主張する真意

>(前略)

 おいしい寿司のつくり方は、YouTubeやレシピ動画で公開されている。見たまま数カ月も真似(まね)れば、数十年修業した腕前と変わらないレベルの寿司を握れる。

 短期で料理法を教えてくれる学校や料理教室も、たくさん運営されている。料理のスキル獲得は、ネットで見つけた動画の独学で十分だ。僕がそう言うと、古い料理界から激しく批判された。「長い修業を積んでこそ、料理人の真の腕は磨かれるのだ!」と。実際はどうだろう。寿司屋での修業は一切せずに、寿司学校で学んだ経験だけのオーナーが開店した寿司屋が、いまではミシュランに掲載されている。まったく料理経験のなかったオーナーがラーメン店を始め、大行列ができている例も少なくない。

(中略)

誤解されてはいけないが、僕は修業したいという人の意欲は、否定しない。下積み修業をして、たしかなスキルを身につけてから世に出ようという覚悟は、悪いものではない。自信創出のために必要な時間なら、好きなように修業したらいいと思う。

 だが、修業はスキル習得の絶対条件だ! という意見には、真っ向から反対する。

 修業したければしてもいいけど「欲しいスキルは独学で、すぐ身につく時代だよ」という真実は、強く伝えたいと思う。

 修業すれば人間力が身につく、などと言われるが……そんなわけないだろう。だったら下働きし続けた中年はみんな、修業時間に比例して優れた人格を備えているはずだ。社会を見渡すと、決してそんなことはない。だいたい人間力なんて抽象的すぎる基準を盾に、これからの若者から大切な時間を奪うなんて、傲慢にも程がある。

 修業時間がありがたがられる時代は、とっくに終わっているのだ。

それで、あれ、こういうの、前読んだなあと思いました。それで、inti-solさんの記事を思い出したのです。

「寿司職人が何年も修行するのはバカ」か? 

「バカ」というものの言い方はともかくとして(これはよろしくないと私は思いますが、これはこの際関係ない話)、引用中の堀江の発言というのもそれなりに傾聴に値するように思いますね。

つまりinti-solさんが引用されている記事にあるように、

>飯炊き3年、握り8年

なんて期間を修行なんかしていても、実質経済学でいう「限界効用」のようになるかなと思います。ある時点で、技術の伸びがなくなってくる。初期の段階ではどんどん技量が伸びるでしょうが、その伸び率の鈍化も明らかであり、一生懸命修行していれば、3年や8年もたつ前に、その人の限界に近い技量は得られるでしょう。inti-solさんが上の記事で私のコメント欄への返しをしてくださったように、

>修行というのは、必ずしもご飯を炊き寿司を握る技術を習得する、だけのことではなく、接客態度物腰からお店の経営までなのでしょうが、それにしても3年と8年はどうかと思うし、本人の置かれた条件を無視して一律に決めても意味はないでしょう。

ということかと思います。実際、料理なんかめったにしていない私が、ネットのレシピ通りにローストビーフを作ったら、それなりに食える味になったわけです。ましてや日々修行している職人にいたってはでしょう。しかもinti-solさんの記事に引用された記事における堀江の指摘

>寿司職人の修行というのは若手を安月給でこき使うための戯言に過ぎない

というのも、そういう側面はあるよなあですね。けっきょく安月給、長時間労働の正当化になっていないか。一部体育会での理不尽な体罰が、一部経験者から「自分のためになった」なんて語られることがありますが、飲食業界の場合、そういった過去自分はそんな目に遭ったなんていうだけでなく、ずばり経営目的にかなうものともなっている。それならさっさといろいろな技術を習得して早急に独立をした方が良いのではないか。

前にこのような記事を書いたことがあります。

そういう話じゃないだろ

その記事で引用した中卒でとんかつ屋に住み込んだ人の労働状況は次のようなものです(1980年~81年頃の話)。

>1日10数時間、立ちっ放しの仕事は辛い。辰二郎くん(引用者注:兄)のように朝8時半から夕方5時までと、時間が一定していない。帰宅は11時を過ぎる。休みも月2回しかない、給料が安い。

遺憾ながらこれでは「ブラック職場」と言われたってしょうがないんじゃないんですかね。この人は、けっきょく職場を放棄して違う仕事に転職したとのことですが、とんかつ屋としては「それなら次の人間が来ればいい」という態度だというレベルの話でしょう。これではどうしようもない。そうなると堀江の話もそれなりの真理をついているということになりそうです。

この記事は、inti-solさんの記事からヒントを得ました。感謝を申し上げます。


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