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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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岩波ホール閉館のニュースを知り、あらためてミニシアターの運営の大変さを痛感する

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昨日報じられて「おいおい」と思ったニュースを。

>東京・岩波ホール、7月29日で閉館へ コロナによる経営悪化で
小原篤、佐藤美鈴、編集委員・石飛徳樹2022年1月11日 17時11分

 ミニシアターの先駆けで、半世紀以上の歴史を持つ「岩波ホール」(東京都千代田区)が7月29日に閉館する。同ホールが11日、公式サイトで発表した。「新型コロナの影響による急激な経営環境の変化を受け、劇場の運営が困難と判断いたしました」という。

 本の街・神保町に1968年に開館した。200席ほどの規模で当初は多目的ホールだったが、知られざる名画を上映する「エキプ・ド・シネマ(映画の仲間)」運動を74年に始め、全国一律のロードショーではなく単館で芸術色の強い作品をかける興行スタイルをつくった。その成功にならい、後に続く館が生まれ、80年代にはミニシアターブームが起きた。

 インドのサタジット・レイ、ギリシャのテオ・アンゲロプロス、ポーランドのアンジェイ・ワイダ、日本の小栗康平や羽田澄子らの監督作など、上映作品は65カ国・地域の271本に上る。

 全国のミニシアターなどでつくる「コミュニティシネマセンター」の岩崎ゆう子事務局長は、突然の閉館発表に「日本の映画文化を担ってきた伝説のような場所。岩波ホールというブランドは観客、映画作家、配給会社、地方のミニシアターからも信頼が厚い。衝撃は大きい」と話した。

 長年通う元外交官の高倍宣義さん(79)は「とても寂しい。女性監督作品の旗振り役でもあった。コロナ禍の中で岩波ホールの灯がともっていることが希望だったのに」と残念がった。(小原篤、佐藤美鈴、編集委員・石飛徳樹)

正直私も、昨今岩波ホールには、あまり足を運んでいなかったのですが(違う映画館での鑑賞が多かった)、やはりこれも時代ですね。そういうことを書いてはいけないのかもですが、私は、ほかはともかく、岩波ホールはそうそう閉館という事態にはならないのではないかと考えていたのですが、どうもそうはいきませんでした。

新型コロナの影響とかいろいろありますが、私には、建物の建て替えとかでなく、経営が厳しいから閉館したというのはやはり残念ですね。ミニシアターの運営が容易なわけはないということは百も承知ですが、「岩波ホールは別格」という私の考えは、間違ってはいなかったのでしょうが、しかし別格だから閉鎖などないという私の考えは、まるっきり的外れだったというわけです。

もちろん現在は、岩波ホール以外にもいろいろな映画が上映される体制は、以前よりは整っていますが、それでも岩波ホールの力は偉大ですからね。私も小学生の時からここには行っていましたのでわが映画人生にぽっかり穴が開いたといっても言い過ぎでもありません。早稲田松竹や池袋の文芸坐みたいに、1度閉鎖しながらもしつこく復活した映画館もあるわけですが、名画座とミニシアターの違いはあるのは当然として、これからは他の映画館と配給会社、そして私たち観客が、積極的にミニシアターを盛り上げて、その灯をともし続ける必要があるわけです。しかし新型コロナのような事態になると、観客の支援も限界がありますし、なんともはやです。最後に、昨年のNHKの記事を引用してこの記事を終えます。渋谷のアップリンクが閉館した際のものです。

>「アップリンク渋谷」閉館 コロナ禍影響 ミニシアターの代表格
2021年5月21日 7時04分 

いわゆる「ミニシアター」の代表格として独自に選んだ作品を上映してきた東京 渋谷の「アップリンク渋谷」が、コロナ禍の影響で20日閉館し、上映作品に出演した俳優らがファンとともに閉館を惜しみました。

平成7年に開業した「アップリンク渋谷」は、大手の映画配給会社が扱わない作品を独自に選んで上映する「ミニシアター」の代表格として26年にわたってファンに親しまれてきましたが、コロナ禍で資金繰りが厳しくなり、20日閉館しました。
最終日となった20日は14本の作品が上映され、このうちコロナ禍での映画撮影の舞台裏を追ったドキュメンタリー作品「裏ゾッキ」の上映後には、監督や出演した竹中直人さんなどによるトークショーが開かれました。

このなかで竹中さんは「きょう皆さんと共有した時間はずっと残っていくし、思い出なんかにしたくありません。またいつか渋谷のアップリンクで会えることを願っています」と語りました。

アップリンク渋谷は去年、およそ2か月にわたって休業したあともコロナ禍の影響が続き、先月ウェブサイトに掲載した「閉館のお知らせ」には、「昨年はぎりぎり生き延びることができましたが、ことしはさすがに限界を超える状態で、先が見えない状況」などと記していました。

10年以上通い続けていたという30代の女性は「いちばん通った映画館なので、閉館してしまうと聞いてショックでした。家と映画館の間のような場所で、ここのいちばん前の席で映画を見るのがいつも楽しみでした」と残念そうに話していました。
ミニシアターの現状は
ミニシアターの全国団体、「コミュニティシネマセンター」によりますと、「ミニシアター」は、全国におよそ130館あり、多くがコロナ禍で厳しい経営に直面しています。

今回の緊急事態宣言で東京都は、床面積が合わせて1000平方メートル以下の小規模な映画館に対して、独自に休業の協力を依頼しています。

都は中小企業が運営するミニシアターが協力に応じた場合、1日2万円を支給するとしていますが、コミュニティシネマセンターなどによりますと、多くのミニシアターが感染対策をとりながら営業を継続しているということで、「アップリンク渋谷」も20日まで営業を続けてきました。

これについて、ミニシアターなどを支援する団体「SAVEthe CINEMA」は、「協力金は、とても事業規模に合致しているとは言い難く、このままでは興行の継続が困難に陥ることは時間の問題」などとする声明を発表しています。

一方、苦境のミニシアターを支援する取り組みも広がり、映画監督が発起人となって去年立ち上げた「ミニシアター・エイド基金」では目標としていた1億円の3倍以上となる3億3000万円余りが集まり、全国のミニシアターに配られたということです。

また、文化庁は、映画館で特集上映などのイベントを開催する際の補助金の1次募集の申請を、今月24日まで受け付けています。


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