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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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高世仁の経営する会社(ジン・ネット)が倒産したのは、高世の経営手腕の低さと制作した番組の評価が低いということに尽きるだろうに

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高世仁が経営していた番組制作会社「ジン・ネット」(なお高世仁の名前は、「ジン」でなく「ヒトシ」と読むとのこと)が倒産したとき、ジン・ネットのHP(すでに閉鎖)には、次のように記されていました。bogus-simotukareさんのブログより引用します。

>このたび株式会社ジン・ネットは事業を終了しました。これまでのご支援に心より感謝もうしあげます。2020年2月29日

これを読んだとき私は、あ、ジン・ネットって、任意整理するのかなと思いました。この記載からは、そう類推しても不自然ではないでしょう。ところが実際には、次のような始末だったわけです。

ジン・ネット業務終了のお知らせ

>突然ですが、2月末をもって株式会社ジン・ネットが事業を終了したことをお知らせします。

 弊社は、1998年12月の創業以来、まる21年、テレビの報道・ドキュメンタリーを中心にテレビ番組の制作を行ってきましたが、諸般の事情により、2月29日をもって廃業することになりました。

 テレビ番組の制作環境が厳しさを増すなか、何とか事業を存続すべく企業努力を続けてきましたが、売り上げの減少を止めることができず、資金繰りも行き詰まり、大変残念ですが、業務を終了せざるをえない事態に立ちいたりました。

 皆様のこれまでの長きにわたるご支援に心から感謝申し上げるとともに、廃業によりご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます。株式会社ジン・ネット 代表取締役 高世 仁

(中略)

 廃業といっても要は倒産で、いろんな人にご迷惑をかけてしまうのがつらく、申し訳ない。
 破産申し立ての準備に入り、これまで、税務関係を含む21年分の資料、機材・備品、書籍などを整理、処分しつつ、役所での諸手続きや弁護士など関係者との打合せをしていた。

つまりは、倒産・破産なわけで、「業務終了」とか「事業を終了」などというあいまいな表現を使うなです(苦笑)。倒産という段階において、なにをそんな糊塗をしているのか(呆れ)。これは、東京商工リサーチの記事です。

> (株)ジン・ネット

2020/06/17(水)破産開始決定 負債総額現在調査中
東京テレビ番組制作(株)ジン・ネット
~社会派ノンフィクション番組を多数制作~

 (株)ジン・ネット(TSR企業コード:297654705、法人番号:4010001137068、千代田区神田小川町1-8、設立1998(平成10)年12月、資本金1000万円、高世仁社長)は6月10日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には冨田拓弁護士(一橋綜合法律事務所、千代田区神田錦町3-3、電話03-3291-0140)が選任された。
 負債は現在調査中。
 北朝鮮日本人拉致事件やイラク戦争、シリア内戦などの国際問題のほか、不登校や非正規雇用など国内の調査報道で定評があった。TBS「報道特集」、テレビ朝日「サンデープロジェクト」、日本テレビ「NNNドキュメント」、テレビ東京「ガイアの夜明け」など国内テレビ各局で放送する報道、ノンフィクション番組などで豊富な制作実績を有していた。
 しかし、テレビ番組の制作環境の変化等に伴い、業績は伸び悩んでいた。近年は売上高約1億円で推移し、2019年以降も香港民主化デモの現地取材等、積極的に事業を展開していたものの、業況の改善も見込めず2020年2月末で事業を停止、今回の措置となった。

高世のブログでも、会社の経営が苦しい、資金繰りが大変だというようなことはしょっちゅう書かれていました。詳細を知りたい方は、bogus-simotukareさんの上の記事をご参照ください。それにしても破産ですか(苦笑)。任意整理なんて甘いものではなかったんですね。

それで高世いわく。

>こういう事態を招いたのは、ひとえに会社の代表である私の力不足、努力不足によるものだが、廃業を告知すると、驚くほど多くの人から、過分なお言葉と激励のメッセージをいただいた。
 その中に、ジン・ネットの廃業と現在のメディア状況を関連付ける指摘が、とくにテレビ業界にいる人たちから寄せられた。

>ジン・ネットへの過分の評価はお世辞としても、業界の中にあって、今のメディア状況に疑問と危機感をもっている人が、テレビ局の幹部を含めてたくさんいるのが分かる。
 その状況に抵抗したいと思う人がそれだけいても覆せない。なぜなのか、それが問題だ。

高世が紹介しているジン・ネット倒産(破産)を惜しむ声(苦笑)については、引用を省略します。読みたい方は、ご自分でご確認ください。bogus-simotukareさんは、

>こういうときにどこの世界に『知人である高世』に向かって「高世さんって本当に経営能力がない無能なんですね」「そもそも会社経営する器はあなたにはなかったですね。一生、日本電波ニュース社(ジンネットを立ち上げる前に高世が在籍していた会社)にいるべきだったんじゃないですか?」「あなたみたいな無能が20年も会社を経営できたなんてむしろ幸せでしたね」「経営を続けてる会社(例:日本電波ニュース社)もあるのだから経営環境の厳しさにするなんて醜い言い訳ですよ」などと高世を嘲笑するコメントをする人間がいるのか。「イヤー、今、業界も厳しい時代ですから」「ノンフィクション自体プライムタイムで放送されない時代ですから」などと高世を慰めるコメントが出るのは当たり前の話です。
 ジンネットへのお世辞「イヤー、今業界も厳しい時代ですから」「ジンネットの倒産は我々にとって他人事じゃないですよ」「倒産してもジンネットのつくった番組の価値は変わらない」などをもとに「俺の経営能力の問題じゃないんだ!。ドキュメンタリー、ノンフィクション製作自体が苦しい時代なんだ!」と言い訳。

>高世には「敗軍の将、兵を語らず」「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし(野村克也の愛用した言葉。野村『負けに不思議の負けなし』(朝日文庫)という著書もある)」という言葉を贈りたい。一方で高世が嫌う個人、団体の苦境(わかりやすい例だと北朝鮮)には「能力の問題だ」として悪口するのだから呆れたクズです。

とお書きになっています。当然の話ですよね(苦笑)。さらに高世は、こんな記事も書いています。

「報道番組『冬の時代』」

>(前略)それが《報 道 番 組 「 冬 の 時 代 」 各 局 番 組 支 え た制 作 会 社 が 倒 産》という記事となって、昨夜、朝日新聞デジタルで配信された。
https://www.asahi.com/articles/ASN3D3WF4N35UTIL03L.html

高世は朝日新聞の記事を引用したうえで、

> それが現在は、民放地上波の報道番組としては、TBS「報道特集」が最後の孤塁を守っているくらいで、ほぼ全滅。
 また民放の報道ドキュメンタリー番組では、日曜午後2時の「ザ・ノンフィクション」(フジTV)、経済専門の「ガイアの夜明け」(テレビ東京、木曜夜10時)などが比較的観やすい時間帯にあるが、50年の歴史をもつ主に日テレの系列局が制作する「NNNドキュメント」が日曜深夜1時すぎ、テレ朝のこれも伝統ある系列局のドキュメンタリー枠「テレメンタリー」は早朝4時半という、録画でしか観られない時間帯での放送だ。
 「Nドキュ」、「テレメン」いずれも貴重な硬派の報道ドキュメンタリー枠で、私たちもお世話になったが、視聴率に貢献しないと判断されれば、不利な時間帯に追いやられ、人員も予算も削られる運命にある。

と書いています。

高世が書いているような話を嘘だとか、そんなことはジン・ネットの倒産に何の影響もないとは私も言いませんが、それは、ジン・ネットが倒産した直接の原因ではないでしょう。だいたいいくら「報道冬の時代」っていったって、たいていの番組制作会社は倒産はしません(笑)。高世の会社が倒産した最大の理由は、そういう一般的な話でなく、高世の経営手腕が低かったこと、および発注者(この場合テレビ局など)からしてみると、高世の会社の出す成果物(この場合番組など)の満足度が低い、評価が高くなかったということに尽きるでしょう(苦笑)。失礼ですが、高世が経営の継続に固執せず、高世の会社の製作する番組がそれなりの評価を得ていれば、会社が破産するなどということはなかったでしょう(当たり前)。

でも高世はそういうことを認めないのでしょうね。自分が研究者になれなかったのはポストがなかったから、自分の著書が売れなかったのはブッシュ(の子どものほうの)大統領が、北朝鮮への金融制裁を緩和したからであり、自分の能力ややる気不足、著書の内容の悪さや自分の北朝鮮情勢の判断の誤りが原因であるなんてことは認めないわけです。これまた失礼ですが、そういう態度が、自分の会社をこかした大きな背景じゃないですかね。そして私は、高世が本気で自分のそういった能力のなさを認識していないとは思っていません。

北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話 自分に都合の悪いことを他人などのせいにしているあたりが、高世仁が会社の経営に失敗した遠因でもあったのだろう(福島香織の独立の失敗もあまりにひどい)

そもそもおそらくですが、高世も会社の経営をしていて、「これはもう会社の業績はこのままジリ貧だな」と考えて、「今ならまだ任意整理できる」と認めざるを得なかった段階もあったはずです。あるいはですが、会計士や税理士、経営コンサルタント関係の人などが高世の会社にかかわっていたら、そういうアドバイスもされていたんじゃないんですかね。

が、理由はともかく高世は、撤退せずに任意整理より債権者に迷惑のかかる破産というところまで行ってしまったわけです。それだけ彼にとっては、ジン・ネットという会社はかわいくてかわいくて仕方なかったのでしょう。そういう気持ちを理解しないではないですが、そういったよろしくない経営のありかたが、彼のジャーナリストとしての活動にも相当にマイナスに働いたんじゃないんですかね。彼が、北朝鮮拉致被害者家族会や、巣食う会(救う会)とやたら癒着していた背景には、彼のよろしくない経営方針がかかわっていないとはちょっと考えにくいですね。過日このような記事を書きました。

家族会と巣食う会の見解と違う報道ができずに高世仁の北朝鮮報道は自滅した(関川夏央もたぶん同じ)

高世が独立して会社を設立した背景には、私が何回も指摘する政治工作を目的とする報道がありました。詳細は、下の記事をお読みになってください。

けっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないか 巣食う会とか家族会系の連中とかかわった北朝鮮関係の言論人は、その後ろくな状況でないと思う(関川夏央や高世仁、恵谷治、李英和ほか) 高世仁の幼稚なデマ自慢を平然と垂れ流すNHKの馬鹿さとクズぶりに本気であきれ返る

高世は今後も北朝鮮報道で会社を成り立たせようと考えていたのかもですが、けっきょく高世は、家族会と巣食う会の見解をなぞるような報道しかできず、他の報道もぱっとしないものになったわけです。高世は、自分の会社の人間が「社長、あんたダブスタじゃないですか」とか言ったり、「付き合う人考えたほうがいいんじゃいんですか」とか言ったら、どう反応したか(苦笑)。そんなことをいう人間はいないのかもですが、高世はそういう話をされても、聞いて聞かぬふりをする人間なんでしょうね。最悪クビにするかも(笑)。高世は、

>少なくともジャーナリズムに関わるものは、批判するなら実名でという最低限のルールを破ったらおしまいだ。

とか言っていましたが、実名で直接自分を批判されて、謙虚に自分の行動を顧みたりするのか(笑)。高世がこの記事を読むことはないかもですが、高世はこのくだりを読んで、一点の曇りもなく「馬鹿が馬鹿書いている」と笑い飛ばせるのか。できないでしょ、きっと。あるいは政治工作に乗っかったのが、そもそもの会社倒産の淵源ではないかという私の指摘も、本気で完全否定できるか。できないでしょう。そこまで高世は、自分に自信があったり馬鹿にはなれないでしょう。

このようなことをプロのジャーナリストが発言するのはさすがに驚かされる

つまりは、高世という人間の態度が、まともなジャーナリストなどといえた代物ではまるでないということに尽きるでしょうに。そういう態度だから、気の抜けたような拉致問題の番組しか制作できなかったし、自分の会社の困難に直面してもろくな対応ができなかったのでしょう。そう考えればジン・ネットは倒産するべくしてしたのでしょうね。高世は、資金繰りには熱心でも、自分の会社が製作する番組の質と正面から向かい合わなかったんじゃないんですかね。

これは後日また記事にしますが、bogus-simotukareさんもご指摘のように、高世が家族会を批判する記事なども、けっきょく自分が家族会や巣食う会の見解を垂れ流していることについては棚上げしていますからね(呆れ)。

なぜ政府は2人の拉致被害者を見捨てるのか?(10) - 高世仁のジャーナルな日々

>本ブログを読んだ方は、拉致被害者家族会がこういう方針になっている背景を理解されるだろうが、飯塚さんが頑なに、全ての拉致被害者の即時一括帰国以外は受け入れられないと語るのを見るのはつらかった。痛々しかった。

珍右翼・高世仁に突っ込む(2022年6/10日分)(副題:今日も高世に悪口する) 

>自らが過去にそうした飯塚ら家族会の態度を容認したことを棚に上げて良くもこんなことが言えたもんです。

高世からすれば、自分の過去の言説は「黒歴史」なんでしょうが、そこはネット時代なのだから逃げちゃいかんでしょう。カンボジアでのポルポト政権のプノンペン陥落関係に関する本多勝一氏の話みたいなもので、やはり本多氏も、自分の「欧米人記者のアジアを見る眼」などでの見解は間違っていました、撤回しますくらいのことは正式に書くべきだと思いますが、自著からその記事を削除してお茶を濁しているわけで、これはよくありません。高世も、あらためて自分の北朝鮮への認識は間違っていました、撤回しますくらいのことを書くべきでしょう。でも彼は、そういうことからは最大限逃げるのでしょうね。ただ高世の態度が変わったら、これはまた記事にします。

bogus-simotukareさんの引用した記事を参考にしました。感謝を申し上げます。


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