昨日(7/8)の正午ちょっとすぎ、ネットでYahoo!ニュースを見ると、大要安倍晋三が撃たれたという報道が複数出ていました。その時の私の印象を述べますと、こうでした。
「なにフェイクニュースだよ」
が、すぐこれが実際のニュースだと知ったとき、さすがに驚きました。そこら中に私の口から、そのニュースが拙職場(窓口系の職場なので、ネットのニュースをリアルで知ることができない人が多い)に伝わったわけです。そしてある女性にいたっては、次のように私に言いました。
「それほんとですか?」
私は答えました。
「生死に関しては、冗談は言いません」
午後の時点での岸田首相の会見時の様子を見ても、安倍に助かる見込みがあると岸田が考えていたようにはとても思えませんね。写真は、こちらから。さらに安倍の奥さんである安倍昭恵も、病院に駆けつけます。写真の出典はこちら。
これはとある女性が指摘していたのですが、安倍昭恵の服装が地味なグレーであることが注目されますね。アクセサリー類もしていない。おそらく見込みがないということを覚悟しての服装でしょう。
さらに写真はありませんが、5時過ぎのNHKのニュースで、NHKの女子アナウンサー(名前は知らない)ほか、記者らも黒系のスーツを着用していることに私は注目しました。他の民放については確認していませんが、おそらくほぼ絶望とみて、そのような服装となったのでしょう。
そして亡くなったわけです。記事はこちら。写真はこちら。撃たれる直前の写真です。
>安倍晋三元首相、演説中に撃たれ死亡 男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕
2022年7月8日 19時46分(2022年7月8日 19時55分更新)
8日午前11時半ごろ、奈良市西大寺東町2丁目の近鉄大和西大寺駅前の路上で、街頭演説中の安倍晋三元首相(67)が背後から近づいた男に銃のようなもので撃たれた。安倍元首相はドクターヘリで奈良県橿原市の県立医科大学付属病院に搬送されたが、同日午後5時3分に死亡が確認された。撃った男は現場近くで警察官によって身柄を確保され、路上から黒色のテープで巻かれた銃のようなものが押収された。
奈良県警によると、男は奈良市大宮町3丁目の職業不詳、山上徹也容疑者(41)で、県警は安倍元首相に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。調べに対し、「安倍元首相の政治信条に対する恨05年まで3年間、海上自衛隊員だったとの情報があり、同省で確認している。みではない」と供述しているという。県警は山上容疑者の自宅と親族が住んでいるとみられる奈良市内の住宅を家宅捜索した。
防衛省は山上容疑者と同姓同名で同じ年齢の人物が、2002~05年の3年間、海上自衛隊に任期制の自衛官として在籍していたと明らかにした。小銃の射撃や解体、組み立てについても学んでいたという。
安倍元首相は銃撃を受けた当時、参院選奈良選挙区に立候補している佐藤啓氏の応援のため街頭演説中だった。警察関係者によると、安倍氏に向けて少なくとも2発が発射されたという。
現場で心肺蘇生処置が行われ、ドクターヘリで県立医科大付属病院に搬送された。病院によると、到着時には心肺停止状態で、首の2カ所に銃による傷があり、一部が心臓に達していた。死因は失血死だった。
現場で取材をしていた朝日新聞記者によると、安倍氏が街頭演説を始めてから数分後、安倍氏の後ろ側から銃声のような音が上がった。安倍氏の背後には、シャツと長ズボン姿で眼鏡とマスクを着用した山上容疑者が銃のようなものを手にして立っており、破裂音がさらにもう1度鳴った。その後、安倍氏は倒れ、胸元から血が出ていた。警護していた警察官が山上容疑者を取り押さえた。
自民党奈良県連は8日午後に会見を開いた。佐藤氏の選対副本部長を務める堀井巌参院議員は「昨日(7日)夕方に元総理の来県が決まった。一般への周知はしていないが、推薦団体には知らせた」と明らかにした。
堀井氏は「犯行について前触れはなく、容疑者に見覚えはない。歩道に多くの人がいたので聴衆の整理は私どもスタッフが15人で対応した。要人警護は県警などが対応したが、人数は詳しくはわからない」と述べた。
街頭演説会場には、県警の警察官に加え、警視庁から派遣された警護員(SP)もいた。警察庁幹部は警備態勢が十分だったか検証する考えを示した。
政府関係者によると、奈良市で街頭演説中に撃たれ、心肺停止の状態だった安倍晋三元首相(67)の死亡が確認された。
安倍元首相は8日午前11時半ごろ、奈良市西大寺東町2丁目の近鉄大和西大寺駅前の路上で街頭演説中、背後から銃のようなもので撃たれた。
警察関係者によると、安倍元首相はドクターヘリで奈良県橿原市の県立医科大学付属病院に搬送されていた。撃った男は現場近くで警察官によって確保され、路上から黒色のテープで巻かれた銃のようなものが押収された。
総務省消防庁の発表によると、安倍元首相は8日午後1時半の時点で、心肺停止状態で、外傷は右頸部(けいぶ)の銃創と出血、左胸皮下出血があったという。
奈良県警によると、男は奈良市大宮町3丁目の職業不詳、山上徹也容疑者(41)で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。「安倍元首相の政治信条に対する恨みではない」と供述しているという。
防衛省関係者によると、山上容疑者は2002~05年まで3年間、海上自衛隊員だったとの情報があり、同省で確認している。
たぶんですが、この午後5時3分の死亡というのは、安倍の奥さんが病院に来た後の形式的なものでしょうね。世の中、とっくに死亡が動かないことは医者もわかっていても、家族が病院に駆けつけてから死亡を宣言するということはよくある話です。このような記事もあります。以下抜粋して引用を。
>元TBS記者、発表2時間半前に「安倍晋三元首相がお亡くなりに」 批判に反論「二重三重の確認を取った」
2022年07月08日20時09分
安倍晋三元首相(67)の訃報を公式発表前に伝えていた元TBS記者の山口敬之氏が、批判を受けて釈明している。
山口氏は発表の数時間前に、SNSで「お亡くなりになった」と投稿し、波紋が広がっていた。山口氏の説明によると、安倍氏の家族には十分配慮し、事実確認も念入りにしたとしている。
(中略)
安倍氏が死去したとの情報は、数時間前に非公式ながらSNSで広まっていた。山口氏が15時36分、フェイスブックで「救命措置の甲斐なく安倍晋三元首相がお亡くなりになったとの情報が入りました」などと書き込んだためだ。情報源は「信頼できる情報筋」としていた。
(中略)
山口氏は病院の会見が終わった19時3分、ふたたびフェイスブックを更新し、発信の経緯を次のように説明した。
「私は今日午後、安倍さんの近親者から『現場の病院から『蘇生は不可能』と連絡を受けた』との一報を受けました。そして20分後同じ人物から、延命措置(輸血)を止め次第死亡の発表をするとの情報が入りました。その後立て続けに、他の複数の情報筋からも『延命措置(輸血)を止め次第死亡の発表をする』『死亡確認のため家族が奈良に向かっている』との情報が入りました。私は独自のルートを使って、ご家族にこの事実が確実に伝わっている事を確認して、さらに安倍さんの他の近親者や関係各位にも確認をした上で、皆さんに報告しました」
山口氏に対しては、「ご家族の知る前にSNSで書くとはけしからん」「情報リテラシーが欠如している」などと批判が寄せられているというが、「ご家族にどのような情報がどのように伝えられたかを事前に確認していますから、『ご家族が知る前に発表した』という批判はあたりません」とした。
(後略)
山口という人物は、例の伊藤詩織とのトラブルの際に、安倍に頼み込んで自分に出された逮捕状の執行を勘弁してもらったなんて話すらあるくらいで、安倍とはきわめて近い位置にある人物であり、嘘を書いているようには個人的には思えません。
いや、私も安倍晋三のことを馬鹿だクズだとさんざん罵倒しまくりましたが、さすがに物理的に安倍晋三を殺すなんてねえ。うんなもん安倍なんか殺したってしょうがないでしょうに。安倍がどんなにしょうがない野郎だったとしても、殺すことはない。
さて、今回の犯人がどういう理由で安倍晋三を殺したのか、詳細は現段階わかりませんが、なんとなくですが、安倍晋三が自民党総裁で3期目にいかなければ、安倍も殺されるほどは憎まれなかったのではないかという気がしますね。あくまで気がするだけですが、詳細は知りませんが、たぶん犯人の頭の中に「安倍はやりすぎた」という気持ちがあったのではないですかね。
この事件が起きた際、私は「イデオロギー的に安倍に反発があったのか、それは右翼か左翼か? あるいはそうでもないのか」と考えました。たとえば安倍が右翼から「中国などに弱腰だ」とかいう批判もあり得るし、左翼の側も安倍に敵意があるでしょう。あるいは、モラルの面で安倍は大っ嫌いだという人間もいるでしょう。そのあたりは、今後また明らかになることもあるでしょうが、ともかく私は、安倍はやりすぎたという考えがこの犯人の頭の中にあったのではないかと思います。そしてその代表的な部分が、安倍が自分で自民党の内規をも変えて自分の総裁3期目を可能としたことでしょう。多分ですが、彼が2期目、つまり2018年で自民党総裁を辞任して首相から身を引けば、今日の日は起きないと断言したら言い過ぎかもですが、より起こらない可能性は高かったはず。そうなると、安倍は首相に復権しなければこの事態にはたぶんならなかったし、そもそもの淵源は、彼が岸信介の孫として生まれて、以上にちやほやされたことも遠因なのでしょう。NHKが、幼少時代の安倍晋三の白黒映像(岸信介にかわいがられる映像でした)を紹介していましたが、まさにそれが安倍の人生の今後を物語ってしまったわけです。
それで、これはもはや余談ですが、警備も、あそこまで犯人に近寄られていいのか。犯人は、どうも銃器の扱いに慣れているらしい。姿勢も正確だし、まさに冷酷に安倍を撃っています。とつぜん思いましたが、安倍晋三の選挙演説中におけるヤジ排除で、行政訴訟で北海道(北海道警)が敗れましたが(北海道(警)側が控訴中)、ヤジを排除して殺人は防げなかったというのもひどいものです。これ奈良県警と警視庁(SPを派遣)ほかは、幹部に何らかのペナルティは避けられないのではないか。辞職する幹部も出るのではないかと思います。
それにしても、これはいつも同じことを書くように、自分は捕まっても構わないと考えれば、世の中何でもできちゃいますからね。ケネディを撃った人(オズワルド? あるいは違う人)は、遠くから狙撃したから捕まらない可能性がありますが、イスラエルのラビン首相を撃った人やガンディーやインディラ・ガンディーを撃った人らは、すぐ捕まって、ラビン首相を殺害した人は終身刑、ガンディーとインディラ・ガンディーを撃った人は、死刑か、その場で射殺ですからね。自分の命が惜しくなければ怖いものはない。
今の日本では、さすがに政治家の暗殺などということがそうそうあるものでもないですが、安倍晋三がその犠牲者になったのはやはり私にとって大きな驚きでした。そうまとめて、今日の記事を終えます。
記事発表直後の追記:非常に評判の悪い発言のようですが、小沢一郎氏のこちらの発言は、私の意見に近いと思います。
>小沢一郎氏「長期政権が招いた事件」と持論 安倍元首相銃撃に
毎日新聞 2022/7/8 20:05(最終更新 7/8 20:55) 367文字
立憲民主党の小沢一郎衆院議員は8日、岩手県奥州市で行われた参院選の応援演説で、同日、安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件に触れ「端的に言えば、自民党の長期政権が招いた事件と言わざるを得ない」と述べた。小沢氏は演説後、記者団に発言の真意を問われ「社会が安定して良い政治が行われていれば、こんな過激な事件は起きない。自民党がおごり高ぶり、勝手なことをやった結果だ」と語った。
小沢氏は演説で安倍元首相の訃報に触れ、「私は彼のおやじさんの安倍晋太郎さんからの付き合いですから、大変残念で心からお悔やみ申し上げます」と発言。その上で「自民党の長期政権、長い権力が日本の社会をゆがめ、格差が拡大し、国民の政治不信を招き、その中から過激な者が暗殺に走った。社会が不安定になると、このような血なまぐさい事件が起きる」と持論を展開した。【釣田祐喜】