安倍晋三が暗殺されたすぐ後に読んだ記事ですが、URLを記録しなかったのでどこの記事かわからなかったのですが、印象に残っていたのであらためて検索しました。こちらの記事です。
表情分析家が解説、山上容疑者の「直前表情」の謎「危険表情」を確認できず、送検時も「恥」がない
記事の詳細については直接読んでいただくとして、私が印象に残ったあたりを引用します。
>山上容疑者は、終始マスクをしているため、口元はわかりません。しかし、顔上半分にも表情は表れますので、視点を移します。しかし、容疑者の顔上半分にも危険表情は確認できませんでした。
ここが記事の趣旨なんだから印象に残るのも当たり前でしょうが、私も山上容疑者(当時)の映像を観た限りでの話ですが、ごく自然体だなと思っていました。
私は素人なので、専門家がみればまた違うのかもですが、その専門家がそう書いているのだから、やっぱりそうなんですかね。よくわかりませんが、たぶんそうなのでしょう。上の引用部分をも重複して記事を引用します。
>山上容疑者は、終始マスクをしているため、口元はわかりません。しかし、顔上半分にも表情は表れますので、視点を移します。しかし、容疑者の顔上半分にも危険表情は確認できませんでした。なぜ危険表情は確認できなかったのでしょうか。
5つの仮説を想定しました。
危険表情が確認できなかった理由とは
①本当は危険表情をしていたが、記録されている(公開されている)動画には映っていない(あるいは、映像が粗く確認できない)
②危険表情を隠すのがうまく、微表情にさえ、表れなかった
③マスクの下、口元に危険表情は表れていた
④憎悪や殺意はなかった
⑤目下、科学研究では解明されていない危険を示す表情をしていた
しかし、②の可能性は低いように思えます。理由は次の通りです。
(以下略)
記事執筆者の方(清水健二氏)が書いている理由については、興味のある方はリンク先をお読みになってください。なお清水氏は、
>さらなる情報が入り次第、分析・考察を深めたいと思います。
と書いていますが、現段階東洋経済ONLINEでの氏の寄稿文には、この件のさらなる考察を加えている記事はないようです。ところで拙記事の趣旨とは直接関係ないことですが、清水氏は、
>なお、送検される山上容疑者の表情や動作に、恥や羞恥は観られませんでした。通常、多くの犯罪容疑者―反社会的団体に属している人物含む―は、送検時や警察に連行されるとき、首を垂れ、うつむき、身体を小さく見せる動作・姿勢を見せます。唇を一文字に結んでいることもあります。これらは、恥や羞恥の表れです。
山上容疑者は、正面を向き、真顔(マスクの下はわかりません)を保ったままです。このことから自身の行為を、目下、正当化できている、あるいは、何も感じていないのではと考えられます。
とも指摘されています。参考までに、安倍を襲う直前の山上被告の写真と、送検時の写真です。
で、こちらの動画を。
【解説】安倍元首相への銃撃 なぜ防げず?演説の場所は適切だったか…警備“プロの目”からは
動画の中で、伊藤鋼一氏(Wikipediaによれば、
>1979年、一般機動隊員を経て、特殊部隊SAP(SATの前身)に転属。レーガン・アメリカ合衆国大統領などの国賓警備警護、サミット警備、昭和天皇崩御に伴う一連の警備警衛警護、特殊捜査などに従事。1989年の昭和天皇崩御に伴う警備を最後に退職。
とのこと)は、大要、年齢的に平日(金曜日でした)の昼前に演説会場にいるのは不審である(ただし山上被告は、見た目はかなり若いしなあ)、大きなカバンを持っているあたり怪しいということを述べていました。それは確かにそうなのかもしれませんが、どうなんですかね。安倍が首相在任中ならともかく、首相を辞任してから2年弱だった時点で、地元の奈良県警ばかりでなく警視庁も、いくら安倍晋三とはいえ、そんなに危険な目に合う可能性があるとか考えていたか。その可能性はあんまり高くないのではないですかね。
また山上被告は、完全なローンウルフだし、さらには前日に岡山市に安倍暗殺に出かけ、そこでは暗殺困難と判断して、地元に帰ったその翌日にはしっかり実行するという冷静さですからね。警察もどこも、彼のことなどまったく把握していなかったはずであり、そうなるとなかなか事前に阻止するのも困難でしょうね。
安倍が駅前で演説を始めた時点で、しかも山上被告は、後ろを見ていた警護官が、安倍と同じ方向を向いて工法がおろそかになった瞬間を見逃しませんでした。彼は暗殺や警備のプロでありませんが、本気になった人物は、そういうチャンスを見逃しません。そして彼は、捕まっても仕方ないと覚悟していたのだから、なおさら怖いものがない。こういう人間にねらわれたらきわめて危険です。
正直言って私は、この事件を警察が阻止するのは難しかったろうなと思います。ていうか、山上被告が1発目を外したのは、ある意味きわめて安倍にとって幸運なことでした。山上被告はおそらく彼の事前の射撃の訓練などから、ここなら外さないで撃てると彼なりに判断したところから撃ったのではないかと思います。しかしそこで外した。すると彼はさらに近づいて撃って、今度は安倍をほぼ即死状態で殺したわけです。参考動画を。
【安倍元首相銃撃】手当てした医師「奇跡祈るような思いで」 奈良県警「警備に問題あった」
こういうことを書いては何ですが、安倍は銃を撃たれるところまでは避けようがなかったのではないですかね。撃たれた銃弾が彼に当たるかどうかはともかく。どっちみち彼は、死ぬかどうかはともかく、撃たれることになるのは山上被告にねらわれた時点で間違いなかったのでしょう。Wikipediaの「安倍晋三銃撃事件」もご参照ください。