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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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ご当人のお考えはまた違うのかもだが、結果論としてはその決断は間違ってはいなかったようだ

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先日報道された記事を。

2016年の大阪を沸かせ、ドラフト入団拒否の履正社出身・大型左腕は社会人6年で勇退

 2016年、日本ハムからドラフトで6位指名されたものの、入団拒否し、JR東日本でプレーしていた山口 裕次郎投手(履正社出身)が勇退していたことが分かった。

 山口は履正社時代、寺島 成輝投手(元ヤクルト)とともに強力な2枚看板として、16年の春季近畿大会優勝、そして夏の甲子園にも出場した。恵まれた体格から振り下ろす140キロ中盤の速球で圧倒する投球は見応えがあった。プロ志望届を提出し、日本ハムから6位指名を受けたが、入団を拒否し、JR東日本へ進んだ。新人時代は先発起用もあったが、近年は短いイニングでの登板に終わっていた。

 同じく寺島も昨年限りで引退。第二の人生でも活躍を期待したい。

山口裕次郎」という名前に記憶があったわけではありませんが、ドラフト指名を蹴ってJR東日本に入社した人がいることは知っていました。彼がそうだったのですね。

それで、上の記事でも紹介されている寺島成輝も、昨年いっぱいで現役を引退しています。彼は、ドラフト1位でした。背番号18という最大級の扱いを受けながらも、6年の通算で1勝1敗の成績しか残せず、22年いっぱいで戦力外通告を受け、そのまま引退となりました。

山口に関しては、Wikipediaから引用すれば(注釈の番号は削除)、

>高校卒業後はJR東日本に就職し、野球部に入部。社会人1年目の3月11日、チームの公式戦初戦となったJABA東京スポニチ大会・トヨタ自動車戦で救援デビューし、翌日のJFE東日本戦では先発を任されるなど新人時代から登板機会を与えられ、主に中継ぎ投手としてプレーを続けた。

2019年5月2日には、強行指名した日本ハム(二軍)との練習試合に先発し、プロ相手に3回1安打無失点と好投した。

2022年をもって現役を引退し、野球部を退部している。

というわけで、こういっては何ですが、プロに入って活躍できたかどうかはかなり厳しいと思います。そう考えれば、彼がJR東日本に今後もとどまるかどうかはわかりませんが、正直言ってJR東日本の社員という立場でいることは、彼にとってそう悪いものではないと思います。もちろん山口のように、野球にある時期まで全人生をかけていた人間にとっては、成功するしないは別として、プロ野球NPBにぜひチャレンジしたいというのは当然だしそれが人情というものでしょうが、JR東日本の社員という立場は、プロ野球の選手になることには及ばずとも、まずまず満足のいくものではないでしょうか。いや、たぶんぜんぜん及ばないでしょうが、しかし決してそんなに比較の対象にもならないひどいものでもないでしょう。それは、今後の人生で山口も認識するのではないかと考えないでもありません

いずれにせよご当人のお考えはまた違ったとしても、客観的にも結果論としても、JR東日本に行ったという彼の選択は、そう間違ってはいなかったということでしょう。本当に彼に才能があれば、社会人でのドラフト指名もありえたでしょうが、それがなかったのが彼の限界だったはず。

それにしてもドラフト1位でも活躍するが難しいとは、プロ野球も厳しいですよね・・・。寺島は、引退時新聞に載った記事によれば

>球団の方には(ドラフト)1位の期待に応えられなくて申し訳ない気持ちと、獲得していただいた感謝の気持ちでいっぱいです。野球をやらせてもらった両親、これまで指導してくださった監督やコーチ、裏方さん、チームメート。関わってくれた全ての人に感謝したいです

という談話をのこしています。巨人とオリックスが1位指名して巨人に入団した辻内崇伸など、ついに1軍で1イニングの登板もできませんでした(1軍にあがったのも1回だけ)。彼の談話を(Wikipediaより)。

>ケガでほとんど野球をしてないのに、8年間もお金を貰っていて、本当に自己嫌悪に陥っていた


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