過日このような記事を書きました。
シネマヴェーラ渋谷で、香川京子の特集がある(彼女のトークショーもあり)それでその記事でもご紹介した彼女のトークショーに参加できたし、また彼女の姿をかなり近くで観ることができました。
3/25(土)よりスタートいたしました特集「香川京子 畢生の純情派」
初日トークショーの様子をお届けします!ゲストの香川京子さんと聞き手の下村健さんです。 pic.twitter.com/My1ac3XAmk
また下の本もいただくことができました。
【スタンプラリーのお知らせ】
本日より始まりました「香川京子 畢生の純情派」
特集にて8作品をご覧になったお客様には、書籍『凛たる人生・映画女優 香川京子』(直筆サイン入り)をプレゼントいたします!
先着100冊限定です。なくなり次第終了とさせていただきますので、予めご了承ください。 pic.twitter.com/Bzx4FxI3sW
トークショーでもいろいろ話をお伺いできました。が、今日のところは別件の記事を。この日のトークショーでは、黒澤映画の話はあまり出なかったかと思いますが、黒澤明の黄金時代である1965年までの常連俳優あるいは複数の作品に出演して、ご存命だった方も、この数年でだいぶお亡くなりになりましたね。
三船敏郎と志村喬といった人たちは仕方ないとして、最近亡くなった人たちとしては、土屋嘉男は2017年、田中邦衛は2021年、加藤武も2015年です。存命者も、加山雄三も今年86歳です。仲代達矢は91歳、香川京子は92歳です。井川比佐志は今年87歳です。
溝口映画に複数回出演した人(常連とまではいいませんが)でいまだ存命なのは、若尾文子と香川くらいですかね。小津映画では、すでにいないか。彼の遺作である『秋刀魚の味』に岩下志麻がヒロインで出演していて、次なる小津作品のヒロインは彼女だったのかもしれませんが、次なる小津作品はなかったので、それは実現しませんでした。デビューしたてだった時代に出演した『秋日和』に、彼女はちょい役で顔を出しています。小津映画には、『浮草』に若尾は出演しているし、『東京物語』に香川も出演しています。香川京子は、溝口と小津、黒澤(以上生まれた順)の三大巨匠に出演したわけです。京マチ子や杉村春子、田中春男、菅井一郎らが3大巨匠の映画に出演しています。なお田中絹代が、黒澤の『赤ひげ』に加山雄三の母親役で出演しているのは、彼女の夫役である笠智衆を小津映画の象徴、田中を溝口映画の象徴という点で、出演のオファーをしたそうです。田中は、小津映画も常連でした。主要スタッフでは、撮影の宮川一夫が溝口と小津、黒澤と一緒に仕事をしています。黒澤映画の常連カメラマンだった中井朝一は、小津が東宝で作った『小早川家の秋』の撮影を担当しています。宮川は、小津が大映に招かれた『浮草』でスタッフとして参加したわけです。『羅生門』では、黒澤が大映で撮影したので、彼が撮影を担当したわけです。