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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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こんなしらじらしいことを堂々と警察に言われて、拉致被害者家族会はよく怒らないものだ

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過日の報道を。NHKの宮崎放送局の記事です。


原敕晁さん拉致容疑で手配の男死亡か 真実遠ざかると心配の声
10月25日 18時59分

43年前、宮崎市の海岸から大阪の男性を北朝鮮に拉致したとされる元工作員の男が死亡したという情報が日本側に寄せられていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。
県内で拉致被害者の救出活動を行う関係者からは「真実が遠ざかってしまうのではないか」と心配する声が上がっています。

大阪の中華料理店の店員だった原敕晁さんは43年前の1980年6月、宮崎市の海岸で消息が途絶え、その後の捜査などの結果、北朝鮮による拉致被害者として認定されました。

日本の警察当局は、貿易会社の面接を装って原さんを宮崎市青島の海岸に誘い出し、北朝鮮に拉致したとして、▽北朝鮮の元工作員の辛光洙容疑者(シン・グァンス)と▽韓国籍の金吉旭(キム・キルウク)容疑者の逮捕状を取り、ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配していました。

捜査関係者によりますと、このうち、生きていれば現在95歳の金容疑者が数年前に韓国で死亡したという情報が1年ほど前、日本側に寄せられていたということです。

金容疑者は1985年に韓国でもう1人のシン元工作員とともにスパイ容疑で拘束されて服役しましたが、その後、恩赦で釈放されていました。

日本の警察当局は、韓国側に死亡診断書などの書類の送付を求め、確認が取れしだい、容疑者死亡で書類送検する方針です。

これについて、「北朝鮮に拉致された日本人を救出する宮崎の会」の吉田好克会長は「関係者が多く亡くなれば亡くなるほど真実が遠ざかってしまうのではないか」と話し、危機感を示しました。

そのうえで「容疑者が亡くなったと言うと、それで終わりであるかのように感じてしまうかもしれないが、まだ日本に帰ってこられない人がいるのは拉致事件が現在進行形であることを示している。人ごとではいけないと思う」と話していました。

県内では、原さん以外にも、宮崎市などの4人が拉致された可能性が排除できないいわゆる「特定失踪者」とされています。

もう1つ。こちらは、地方局でないNHKの記事を。前半は、宮崎放送局の記事と同じですので、後半を。

原敕晁さん拉致事件とは
原敕晁さんが拉致された事件は、中心的な役割を果たしたとみられる北朝鮮の工作員の名を取り「辛光洙(シン・グァンス)事件」とも呼ばれています。

シン・グァンス(辛光洙)容疑者
北朝鮮からの指示を受けたシン・グァンス(辛光洙)容疑者らが、宮崎市の海岸まで誘い出した原さんを工作船で拉致したあと、本人になりすましてパスポートを不正に取得し、さまざまな工作活動にあたったとされています。

2006年、警視庁がシン・グァンス容疑者と、手助けしていた韓国籍のキム・キルウク(金吉旭)容疑者の2人について、拉致容疑で逮捕状を取り、その後、警察庁が国際手配していました。

一方、2002年に日本人の拉致を認めた北朝鮮は、原さんについても拉致を認めたうえで、同じく北朝鮮に拉致された田口八重子さんと北朝鮮で結婚し、拉致から6年後の1986年(昭和61年)に北朝鮮で死亡したなどと説明しています。

北朝鮮による拉致事件では、シン容疑者とキム容疑者を含む男女11人が国際手配され、日本政府はキム容疑者を除く10人が北朝鮮にいるとみて、身柄の引き渡しを求めています。

シン・グァンス(辛光洙)容疑者とは
43年前、原敕晁さんを拉致したとして韓国籍の男とともに国際手配されている北朝鮮の元工作員、シン・グァンス容疑者は、1985年に潜入先の韓国でスパイ容疑で拘束され服役しました。

その後、シン容疑者は、韓国で長期間服役しても思想を変えなかった、いわゆる「非転向長期囚」の一人として、2000年に初の南北首脳会談での合意に基づいて北朝鮮に送還されました。

国営テレビでは、シン容疑者とみられる人物が、2008年9月に行われた建国60年の閲兵式などでこれまでに複数回確認されています。

最後は2016年7月で、南北統一を呼びかけるため、首都ピョンヤンで開かれた行事にほかの「非転向長期囚」らと並んで出席し胸に勲章をつけている姿が映し出され、キム・ジョンウン(金正恩)体制になっても「英雄」として扱われていることをうかがわせていました。

生きていれば現在94歳とみられるシン容疑者について、日本政府は北朝鮮による日本人の拉致事件で中心的な役割を果たしたとみて身柄の引き渡しを求めていますが、北朝鮮側は応じていません。

キム・キルウク(金吉旭)容疑者とは 
韓国籍のキム・キルウク容疑者は元工作員で、生きていれば現在95歳になります。

キム容疑者はともに拉致容疑で国際手配されている北朝鮮の元工作員、シン・グァンス容疑者を手助けしていた「補助工作員」とみられ、1985年にシン容疑者とともに韓国でスパイ容疑で拘束され服役しましたが、恩赦で釈放されました。

国際手配された2006年、韓国のチェジュ島の自宅でNHKの取材を受けたキム容疑者は「全部、シン容疑者がやったことで、昔のことは忘れた」などと答えていました。

日本政府は国際手配をしている11人のうち北朝鮮にいるとみられる10人について、身柄の引き渡しを求めていますが、キム容疑者については、主犯のシン容疑者を手助けした共犯者にとどまることなどから、韓国に対して身柄の引き渡しを求めることをしてきませんでした。

松野官房長官「拉致問題 ひとときもゆるがせにできない」 
松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「報道については承知している。警察からは指摘されている人物の消息を含め、関連情報の収集を行っているとの報告を受けている」と述べました。

そのうえで「時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題だ。引き続き、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく全力で果断に取り組んでいく」と述べました。

松村国家公安委員長「情報の収集を行っていると承知」 
松村国家公安委員長は閣議後の会見で、「関連する情報の収集を行っていると承知している。個別の捜査手続きの詳細については言及を差し控えるが、すべての拉致被害者の一日も早い帰国の実現と、拉致容疑事案の全容解明に全力をあげるよう、警察を指導していきたい」と述べました。

拉致被害者 家族会代表 横田拓也さん「日米韓で早期解決を」
横田めぐみさんの弟で拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんがコメントを出しました。

この中で拓也さんは「加害者側が自由な世界で生きながらえていた一方で、被害者は自由がない世界で苦しい時間を強いられていることに矛盾を感じ、憤りを覚えます」と述べました。

その上で、「日韓の連携により人権問題を解決するというお互いの価値観を共通した土台でこうした情報が共有されていることは、とても意味があることで、日米韓で拉致問題を早期に解決して欲しいです」と述べました。

この記事、笑止千万にもほどがある記事ですよね。

国際手配された2006年、韓国のチェジュ島の自宅でNHKの取材を受けたキム容疑者は「全部、シン容疑者がやったことで、昔のことは忘れた」などと答えていました。

日本政府は国際手配をしている11人のうち北朝鮮にいるとみられる10人について、身柄の引き渡しを求めていますが、キム容疑者については、主犯のシン容疑者を手助けした共犯者にとどまることなどから、韓国に対して身柄の引き渡しを求めることをしてきませんでした。

って(笑)。

じゃ、逮捕状なんか出す意味ねえじゃねえかよ(苦笑)!!!

日本の警察は、逮捕状は出しましたが、まともな事情聴取でもしたんですかね。NHKのような報道機関ですら取材しているような人物を、日本警察は、韓国側に身柄引き渡しすら要求していない。つまり逮捕する意志なんか、まるっきりなかったということです。

だいたい日本にとって韓国は、米国とならんで犯罪人引渡条約を結んでいる国です。こちらを引用します。

犯罪人引渡条約は、日本で犯罪を犯し国外に

逃亡した犯罪人等を確実に追跡し、逮捕するため、一定の場合を除き、犯罪人の引渡しを相互に義務付けるものであり、これまでに米国及び韓国との間で締結しています。

>日本国とアメリカ合衆国との間の犯罪人引渡しに関する条約(外務省ウェブサイト)
>犯罪人引渡しに関する日本国と大韓民国との間の条約(外務省ウェブサイト)

であれば、日本は韓国に引き渡しを普通に要求できるわけです。それがない国との間では、たとえば刑事事件の被疑者が逃亡ほかの理由でその国に滞在している場合、パスポートの失効やオーバーステイ、その他何らかの理由でその国での滞在ができなくなった場合などに滞在している国の政府が被疑者を国外に追い出すこととし(もちろんその際は、日本の警察当局との緊密な連携があります)、警官とともに飛行機で日本へ護送、日本の領空に入った時点で逮捕状を執行したりするわけです。日本に入国した後簡単な取り調べをしたうえで逮捕する場合もあります。UAEから日本に帰国したガーシーは、こちらの記事によれば、

東谷容疑者は滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)を出国し、4日夕に成田空港に到着。警視庁は3月に逮捕状を取得しており、到着前後に執行された。捜査関係者は「自主的な帰国ではない」としている。

とありますので、機内で逮捕されたあるいは空港で逮捕されたということです。しかし米国と韓国では、引き渡し条約があるからそういった手続きもよりスムーズです。それがですよ。

キム容疑者については、主犯のシン容疑者を手助けした共犯者にとどまることなどから、韓国に対して身柄の引き渡しを求めることをしてきませんでした。

なんて、つまりは、逮捕状を執行する意志なんかないということじゃないですか。どんだけデタラメなのか。逮捕する意志がないのに逮捕状を出し続けるなんて、これは重大な人権侵害です。だいたい逮捕する意志がないどころか、継続的な事情聴取とかをしていたんですかね。どうもしてなさそうですね。茶番劇にもほどがあるというものです。はてさてこちらの読売新聞の記事を、読者の皆さまはどうお考えになるか。

日本で朝鮮学校の校長を務めていた金吉旭容疑者、韓国で服役…日本側は正式に身柄引き渡し求めず :

こんな関係ないところで「朝鮮学校の校長」なんて見だしに書く読売のクズぶりもひどいものですが、この記事のこちらがひどい。

「北朝鮮の大物工作員である 辛光洙シングァンス 容疑者の動きを知る重要人物だった」。今回、死亡情報が伝えられた 金吉旭キムキルウク 容疑者について、捜査関係者が明かす。

だったらなんで身柄の引き渡しを要求しなかったんだよってところですよね。で、こちらはもっとひどい。

 日韓は02年に「犯罪人引き渡し条約」を結んでいるが、日本政府は金容疑者が韓国で原さん拉致に関わる罪で服役したことや、辛容疑者の指示で動いた共犯者にとどまることなどから、正式に身柄の引き渡しを求めてこなかった。

 捜査関係者は「事態が動くことに備え、逮捕状の更新を続けていた。本格的な取り調べを行い、真相に一歩でも近づきたかった」と話した。

・・・(笑)。いくら匿名のコメントだからっていってさあ、よくまあこんな恥知らずなことほざけますよね。そしてまた、こんなものを平気で記事にする読売の記者も最低のクズ野郎ですね。だいたい

日本政府は金容疑者が韓国で原さん拉致に関わる罪で服役したことや、辛容疑者の指示で動いた共犯者にとどまることなどから、正式に身柄の引き渡しを求めてこなかった。

事態が動くことに備え、逮捕状の更新を続けていた。本格的な取り調べを行い、真相に一歩でも近づきたかった

じゃ、ぜんぜん内容がそぐわないじゃないですか(笑)。

それにしてもこの「捜査関係者」とかいう人物のコメントのなんとそらぞらしくしらじらしいこと(呆れ)。嘘もいいかげんにしろってもんでしょ、これ。よくも恥ずかしげもなくこんなクズなことほざきますよね。真面目な警察関係者は、怒ったらどうか。だいたい逮捕しなくったって、韓国に行って事情聴取を継続して行うことなどは可能だし、そもそもこの人物が日本に入国するなどということはあり得ませんが、万一億一入国したとしても、逮捕はしないで任意で事情を聴くこともできるでしょう。たとえば伊藤律は、中国での拘禁が明らかになった後日本政府は中国で彼への事情聴取をしているし、日本帰国後もいろいろ話を聴いている。彼は逮捕はされませんでしたが、政府もいろいろと調べはしていたわけです。なお中国で伊藤に事情聴取したのは、のちに検事総長になり検事初の一等書記官になった大林宏でした。当たり前ですが、本気になれば、日本政府だってそれくらいのことはするしできます。あまりにひどすぎてお話にもならんとしか言いようがない。

要はさあ、こんなの「小物」「逮捕するほどのことはない」「逮捕したってたいした供述は取れない」って警察が判断していたってことでしょ。逮捕状の更新なんて、警察の「はったり」「面子」「パフォーマンス」「ポーズ」「口先だけ」でしかない。まあこれは、北朝鮮にいるとされる辛光洙(シンガンス)らも同じですけどね。彼を逮捕できる可能性なんてありはしない。暁天の星のような可能性でしょう。シン・ガンスへの指名手配ならまだ理解しないでもありませんが(それ相応の大物ですからね)、今回死んだ人物なんて、そんなものですらない。

さてさて、NHKの記事中のこちらについてはどうか。

横田めぐみさんの弟で拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんがコメントを出しました。

この中で拓也さんは「加害者側が自由な世界で生きながらえていた一方で、被害者は自由がない世界で苦しい時間を強いられていることに矛盾を感じ、憤りを覚えます」と述べました。

てねえ。これまた「おいおい」ですよね。こんな通り一遍のコメントなんか出してどうするのか。普段から、やれ

拉致被害者達を帰国させず、双方の国に事件究明の為と称する連絡事務所の設置や調査委員会の立ち上げと言う「聞こえの良い隠蔽工作」には絶対反対する立場を私達は貫きます。

とかきわめて居丈高なことを語っている横田氏は、なんで警察を非難するコメントを出さないのか。私やbogus-simotukareさんみたいな部外者がこのように警察を非難することを書いていて、当事者である横田氏が警察への非難を逃げているというのは、これまた全くと言っていいほど「デタラメ」「口先だけ」と言われても仕方ないのではないか。

憤りを覚えます

なら、読売新聞に掲載された警察のコメントなんて、激怒するのが当然でしょうに。なんともはや、これまた「茶番劇」「マンガ」の光景ですよね。けっきょくこれは、私(やbogus-simotukareさん(ら))がいつも指摘している「なんで、家族会は、安倍晋三とか巣食う会とか役にも立たない連中にあんなに依存しているのに、実際に動いてくれて拉致被害者の北朝鮮からの帰国に大きく寄与した金大中氏や林東源氏らには感謝のかけらもないのか」とかいうのと同じじゃないですかね。この人たち本気で自分たちの姉や子どもほかを北朝鮮から日本に帰国させたいと考えているのか。けっきょく「お約束」「パフォーマンス」でしかないのではないか。下の記事をもご参照ください。

米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみる

世の中いろいろなことがありますが、さすがにこの拉致問題のからみというのは、相当ひどいとしか思えませんね。あまりに愚劣すぎてお話にもならない。普段は、北朝鮮を言葉を尽くして罵倒し、金正恩体制打倒を公言している西岡力が、北朝鮮と高度に癒着している旧統一協会をやたら擁護するようなこれまた愚劣にもほどがある光景にもつながっている。これだって横田氏らをはじめとする家族会、あるいはそれ以外の人たちは、なんで西岡を非難しないのか。横田さんに、「ねえ、なんでそうなんですか」と聞いて、まともなお答えをいただけますかね。いただけないのでしょうね。どういう理由でそうなのかは私はもちろん知りません。とても私は、このような世界には、脚を踏み入れることができません。

この期に及んで統一協会解散請求を批判するのだから、どれだけ非常識なのか(西岡力―さすがに拉致被害者家族会もいつまでこのような人物についていくつもりなのか)

この記事は、bogus-simotukareさんの下の記事を参考にしました。感謝を申し上げます。

今日の朝鮮・韓国ニュース(2023年10月25日分)

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