過日こんな記事を読みました。
>スマホやパソコンの家計簿から「手書き」に戻る主婦が急増中
2014.11.30 07:00
円安の影響による値上げラッシュや消費税アップで家計が厳しくなる中、カリスマ講師・細野真宏氏による『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2015』(小学館)が発売即10万部超の大ベストセラーになっている。家計管理の王道である家計簿が続くためのコツを、経済のスペシャリスト細野氏にズバリ聞いた。
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家計簿というと、「計算が面倒ですぐ挫折してしまう」と感じられるかたも多いでしょう。確かに、1円単位の細かい数字をあわせるのは大変ですよね。
そんな時は思い切って、計算は省いて「書き出すだけ」というつけ方でもよいのです。
実は家計簿は金額をぴったり合わせることが大きな目的ではありません。自分の買い物の記録を書き出して、無駄遣いがなかったかを振り返ることが最大の目的なのです。要は、細かい金額は気にせず楽しんでつければよく、それだけで家計簿の目的の8割が達成できるものなのです。
ただ、ここで家計簿をつける際に重要なのは、手書きタイプにすることです。
近年、教育の分野では「実際に自分の手で書いてみる」ことの重要性が大きく見直されています。例えば、最近、「漢字を書くことができなくなった」人などが急増していますが、これはパソコンやスマホで文字を“入力”することがメインになっているからです。入力では機械的な作業で終わってしまい、立ち止まることができなく、思考が深まらないのが原因なのです。
このように、「実際に自分の手で数字や文字を書いてみる」ことで“初めて認識できる”というのはかなり多いものなのです。
最近は、パソコンやスマホのアプリで手軽に家計を管理しよう、という流れも出ていましたが、「入力だけで終わってしまい、結局、節約できなかった」という挫折の声をよく聞きます。要は、単に入力という作業だけで終わってしまい、家計の全体像や、自分の買い物習慣などに全く気が付くことができないんですね。それでは全く楽しくなく飽きてしまい、習慣になり得ないわけです。
実際に、『家計ノート』を使っている読者の方々には、パソコンやスマホの家計管理で失敗した経験を持っている方が多く、手書きの『家計ノート』に変えてから「楽しく家計管理が続くようになった」とのことです。こういうデジタルな時代だからこそ、アナログな立ち止まる場や習慣が、より重要になってきているわけです。
これ小学館の雑誌サイトの記事ですから、自社パブ記事じゃねーの、という疑問は生じますが、このような記事もありました。
>家計簿つけてる主婦の貯金額 つけてない主婦より200万円多い
2012.11.27 07:00
現在、手描きの家計簿がブームになっているという。節約には効果的な家計簿だが、面倒くささを感じる人も多いはず。そこで、今最も売れている家計簿『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2013』(小学館刊)の著者・細野真宏さんが「貯まるコツ」「続くコツ」をレクチャーする。
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「もやし」と「バナナ」と「家計簿」。この3つの共通点が何かわかりますか? 総務省の家計調査によると、この数年で「もやし」と「バナナ」の消費量がぐんぐん伸びていて、約20%増となっています。このふたつの食材は安くて栄養価が高いため、「節約に必須」と買い求める家庭が増えているのです。
実は、同じように、「節約に必須」と、ここ数年爆発的な売れ行きを見せているのが「家計簿」なのです。特に今年は、消費税アップを控えて、家計簿ブームがいっそう盛り上がっています。例えば、神奈川県相模原市の『ACADEMIA くまざわ書店橋本店』では、家計簿の売れ行きが前年よりも1〜2割アップ。その理由を、店長の岸孝行さんはこう話しています。
「(2014年4月からの)消費税アップが決まった影響が大きいですね。家計簿を購入されたかたからは、『赤字にならないか不安で』『増税前に家を購入しようと思っているけど、家計がローンに耐えられるか知りたくて』といった心配の声をよく聞きます」
確かに家計簿をつけることの節約効果は抜群です。0代から50代までの既婚女性200人を対象に、『女性セブン』がが実施したアンケート調査では、「家計簿をつけている主婦」の平均貯金額は838万円で、「つけていない主婦」の644万円を大きく上回りました。
つまり、家計簿をつけているだけで、貯金に200万円もの差がついているのです。私は、家計簿をつける1日3分の習慣を、「節約力を磨くトレーニング(=節トレ)」と呼んでいます。
ただ、家計簿と聞くと、「毎日つけるのは面倒」と感じてしまう人も多いでしょう。同じアンケート調査で、現在“家計簿をつけていない人”に聞いてみたところ、約6割は、「過去に家計簿をつけたけど…」という挫折経験者でした。
節約は地道な努力の積み重ねですが、計算をしたり、買い物のメモをとったり、という習慣は簡単なように見えて、なかなか続けることは難しいものなのです。
そこで、家計簿で挫折してしまった人や、これからつける初心者の人でも、続く家計簿を作れないか──と、私が3年前に考案したのが、『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』です。
この『家計ノート』が支持された大きな理由として、「3日坊主の私が初めて続いています」といった“家計簿再チャレンジ派”の声が、圧倒的に多くありました。
読者に向けて私が送ったアドバイスは、次のような2つのシンプルなことでした。
【続く家計簿のコツ その1】
●書くだけで目標の8割は達成
家計簿の目的は、買ったものを自分の手で書き出すことで、どんな買い物をしているかを意識する習慣をつけることです。1円単位などの端数の計算が合わなくても、家計の記録は充分振り返ることができるので、気にすることはありません。毎日の買い物の記録を自分の手で書き出すだけで、家計簿の目的の8割は達成できます。
【続く家計簿のコツ その2】
●1品1品書かなくてもOK
買った品物をひとつずつすべて書こうと思うと、途中で挫折するのは明らかです。商品ごとではなく、レシートを見て、買った店の名前と合計金額だけを書けばOKです。1日3分の記入で済みます。
※女性セブン2012年11月29日・12月6日号
記事の発表年月日を見ていただけばわかるように、これは2012年の11月末の記事です。つまりは、類似の記事を年末に発表しているということでしょう。
で、私も家計簿をつけています。ただし上の記事の趣旨とは違って私の場合エクセルでのものです。読者は私のことを、映画だ旅行だで金ばかり使っているとお考えかもしれませんし、実際そんな時期もありましたが、最近の私はしっかり家計簿をつけていて、節約にも努めています。
本来なら、家計簿数日分あたりをお見せしたいのですが、そういうわけにもいかないので、模式図をお見せします。私の家計簿は、単式簿記風の小遣い帳めいたものが1つ、あと各品目を分類して並べる形式のものです。
これが「現金管理表」と称する小遣い帳です。預金から下ろすとか、誰かが金をくれるとかで収入があればそこに金額を足し、支出をその隣の列に入れて、財布にある額を差引残高とします。それで1日分の収支が決定したら、下の表に転記します。
これは私の作っている表そのものでなくて、模式図であることをお許しください。実際にはもう少し細かい分類がされています。
実際には、1か月あたりの表に最初に金額を入力し、それを週ごとに分けてある表に行くようにしています。それで、月ごとの表だけでなく、給料日サイクルの表も作成し、さらに年間総括表も製作しています。そうすれば、自分がいくら金を使って、それがどのような品目で使われているかも容易にわかってしまうわけです。
これに、クレジットカードの金額なども組み合わせれば、ほぼ文句のない家計簿ができあがります。今月は1日あたりどれくらい金を使ったか、何の品目をどれくらいの金額で使ったか、そういったことが一目瞭然でわかります。
私はこれにさらに、レシートは全部ノートにはりつけるようにしています。レシートがあればエクセルへの入力も容易だし、またノートにはっておけば、いろいろ後日参考になることもあるというものです。
で、そうすると確かに金銭にシビアになりますね。かつてと比べると、買った品目の列がどんどん少なくなっているし、金を使うのも我慢ができるようになっています。後になって「ああ、こんなことに金を使わなければよかった」と後悔することも減りました(さすがに皆無ではありませんが)。
それで面倒なのは、たとえば品目の多いスーパーなどで、食料品と文房具品といった違う分類の商品を買った場合、それを仕分けることですかね。いまみたいに内税になると、消費税分も按分しなければいけないのでなかなか大変です。上の記事では、そこまでしなくていいと書いてありますが、私はそこまでしています。そうしたほうがいいと思うからですが、これは負担ならしなければいいでしょう。私は負担とは感じていないのでやっています。
自作の家計簿のいいところは、品目の仕分けなどを自分に合致したもので作れるところですかね。たとえば趣味関係費というのを、本と映画関係に分けるとか、いろいろ自分の支出の傾向に沿うやり方をしたりできるわけです。
1年ごとの家計簿というのも、手帳や日記帳とかカレンダー同様季節商品です。よろしければ読者の皆さまも、市販品でも自作でもフリーソフトからでもいいですから、家計簿をつけ始めてはいかがでしょうか。なかなかいいと思いますよ。
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