ネットを見ていて、このニュースに「おや」と思いました。
>産経:ネット記事、盗用疑いで削除 個人のブログから
毎日新聞 2015年03月05日 23時27分(最終更新 03月06日 01時57分)
産経新聞社は5日、インターネットサイト「産経ニュース」に掲載していた女子フィギュアスケートのイタリア選手を巡る記事について「個人のブログから盗用した可能性がある」と外部から指摘され、サイトから削除した。同社広報部は毎日新聞の取材に「事実関係を調査中で、判明次第、厳正に対処する」としている。
問題の記事は同サイト「スポーツ異聞」シリーズで1月27日に掲載された「『真央ママ死亡』に泣いた心優しいソチ五輪メダリスト『コストナー』に降りかかった“ドーピング幇助(ほうじょ)疑惑”」。イタリアのソチ五輪フィギュア女子銅メダリストのカロリナ・コストナー選手について、同国のスポーツサイトなどを引用していたが、その部分の表現が同じ箇所を翻訳し掲載している個人のブログと酷似。ブログの執筆者が「産経ニュース・個人ブログから翻訳全コピー盗用」と題する記事をブログ上に掲載し、2014年9月〜15年1月17日にブログに掲載した翻訳を盗用されたと訴えている。【堀智行】
その続報。
>産経新聞:「フィギュア盗用」で処分
毎日新聞 2015年03月17日 21時26分(最終更新 03月18日 09時28分)
産経新聞社は17日、インターネットサイト「産経ニュース」に今年1月に掲載したイタリアのフィギュアスケート選手に関する記事について、「盗用と指摘されても仕方のない不適切な引用だった」として、執筆した東京本社運動部記者を減給処分、管理、編集責任を負う小林毅執行役員東京本社編集局長ら編集局幹部3人をけん責処分とした。
問題の記事は1月27日に掲載された。同社によると、イタリアのスポーツサイトが報じたとして引用した部分が、このサイトを翻訳して個人ブログに掲載していた筆者から「翻訳を盗用された」と指摘されていた。【川口裕之】
最初に報道されてから、2週間弱での処分ですか。上司もふくめた懲戒処分で、これはそれなりに妥当な処分だと思います。
それでですよ、私が前に記事にしたような、お話にもならない非常識な記事についてはなんら処分がされていない(らしい)のはどうしてなんですかね(苦笑)。記事の盗用と捏造、個人的には後者の方が悪質だと思いますけど。
今回問題となった記事は、産経の記者が個人ブログの文章を盗用したというもので、つまりは言い逃れがきかないと判断したということでしょうが、私が前の記事でとりあげた産経のデタラメ記事のうち、自治体が自衛隊に協力しなかったというのと辻元清美についての記事は、1つは記事を早々に紙上で取り消し、もう1つは名誉毀損裁判で完敗、産経は控訴もしないで確定しています。
南京の記念館の写真の記事も論外の極致ですが、ほかの2つの記事については常識的に考えて書いた記者は懲戒解雇ものでしょう。それらがぜんぜん処分されていない(らしい)のは変な話ですよね(以上の記述についての詳細は、私の前記事を参照してください)。
この産経上層部の対応の違いは何かと考えるに、いろいろ理由はあるでしょうが、究極のところはつまりは上層部が記事のデタラメさをあらかじめ知っていたか知らなかったかの違いじゃないですかね。
前の記事で私は、
>上の雑誌の編集長兼社長氏は、架空記事であること自体は知らなかったのでしょうが、産経新聞の連中はわかってやっているんだからはるかに罪が重い。そんな連中が、自分たちを律し、罰することをするわけがない。
と書きました。今回の記事の直接のデスクその他は、たぶん記者が個人ブログの文章を盗用したということは知らなかったのでしょう。つまりは、記者を懲戒解雇して、自分にも処分を課した編集長兼社長氏と同じです。
それに対して、私がとりあげたデタラメ記事は、上層部もみんなデタラメ重々承知で掲載したから、したがって自分たちの責任を問うことはしなかったということでしょう。それはそうで、いくらなんだって、私が紹介したような記事は、素人が読んだって一読して不審に思うような記事であり、なにはともあれ新聞社にそれなりの期間勤務したような人たちが本気にするような代物ではないでしょう。
自分が知らないことは処分される覚悟はあるが、承知の記事にはそんな気はない、ってことですかね。そんなのプロパガンディスト、宣伝屋、政治活動家、政治結社じゃないですか。産経新聞やその一部記者(阿比留記者とか)がそんな連中であることくらい、そんなことは最初から分かっていますが、こういうどうしようもないやつらにも今さらながら困ったものです。