知っている人からすれば、「そんなこと知っているよ」というレベルの話ですが、しかしちょっと意外な気もする話。
最近では、ラグビーのというより、清宮幸太郎の父親というイメージが強いかもですが、元ラグビー選手で、早稲田大学、サントリー、現ヤマハ発動機の監督をつとめている清宮克幸って、日本代表には選出されていないんですね。Wikipediaの記述より。
＞卒業後はサントリーに入社、中心選手として主将も務めた。年代別日本代表でも活躍し、1985年高校日本代表では主将を務め、1990年U23日本代表としてアメリカ代表に勝利。1992年日本選抜でオックスフォード大学に勝利した。フル代表には惜しくも選出されなかった。1995年度にはチームは全国社会人大会優勝、日本選手権優勝を達成した。1997,1998年度全国社会人大会準優勝、2001年に現役を引退した。
彼の華麗なラグビーのキャリアからすれば、ワールドカップに出場できないということはあっても日本代表には当然選出されているような気がしますが、ややめぐりあわせの悪さみたいなものもあったんですかね。
そう考えると、彼のキャリアというのは、最大の輝きは監督だったということでしょうか。必ずしも監督は名選手であるわけではないし（エディー・ジョーンズもオーストラリア代表のキャップはありません）、サッカーでもヨアヒム・レーヴは選手として華々しいキャリアがあるわけでもありません。清宮という人は、指導者として才能があるのでしょう。
もちろん指導者といっても、ハンス・オフトのような監督は、いわば選手を基礎から指導する能力に秀でていたのでしょうし、またフランツ・ベッケンバウアーのような監督は、細かい指導能力よりは、カリスマ性をもって選手を威圧するのでしょうが（サッカー選手で、ベッケンバウアーにえらそうなことを言う人はいません）、日本のラグビー選手でそんなベッケンバウアーみたいな人いないですから、指導者としてそれなりの実績を作っていくということになるんですかね。
野球なんかでも、王もずいぶん監督時代は苦労したし、張本さんなんかもついに監督はしませんでした。イチローもたぶん監督にはならないんじゃないかなと（勝手に）考えます。
現時点で最後の日本人のサッカー日本代表監督である岡田武史さんも、彼は日本代表で24試合プレーしたくらいでそれは大したものですが、でも代表で華々しい活躍をしたわけではないですからね。古河電工で監督をしていただった清雲栄純氏は
＞当時の選手には珍しく理論を持っていた。身体能力や技術は高くなかったが、予測能力が高くて声で周りを動かせた。そのコーチングが非常に的確
と評しています。加茂周監督に岡田を推薦したのは清雲さんですから、岡田にとって清雲さんはまさに恩人です。しかしやはりこういうのも運ですよね。加茂さんがクビになったりオシム監督が病に倒れなければ、岡田監督は実現しなかったんですから。
ジョーンズは、ラグビーワールドカップ後に退任します。次なる監督の候補に清宮も上がっているという話もあります。どうなるかはわかりませんが、ポストワールドカップのあとも目が離せません。なかなか面白そうです。