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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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私の好みの女性(4)

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私が好みの美女たちの写真を集めてみました。注釈やコメントはつけませんので、純粋に顔を楽しんでください。















詐欺の1事例

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私の母から聞いた話です。母の友人(母は顔が広いので、実にいろいろな友人・知人がいます)の女性とのこと。

その家は、母の友人の女性が元教員(定年数年前に退職したとのこと)、その夫が、退職直前のやはり教師です。

で、その女性が家にいると、突然学校(?)から電話がかかってきたというのです。

大要次のような内容とのこと。

「あなたの夫が、生徒(高校生か中学生、さすがに小学生ではないでしょうけど)に手を出していま問題になっている。示談に500万円必要だ」

そして、いま校長室だかに先方の親と弁護士まで来ているというのです。

そのような事件があったというのも信じがたいものがありますが、仮に本当にそういうトラブルがあったとして、今すぐ500万円必要だ、っていうのは変ですよね(笑)。別に先方だって、今日明日のうちに金をもらわなければだめだ、とは言わんでしょう(笑)。当たり前ですが、示談にするにしても、書類作成などいろいろ手続きが必要です。

ところがこの女性は、それを信じてしまったというのです。ただちょうどこの時来客中で、このような話をつめる状況でもなかったので、彼女は(疑わずに)言ったというのです。

「分かりました。では、またあとでご連絡ください」

客に帰ってもらい、彼女は次なる連絡を待ちましたが、電話がきません。夫にも確認の電話(携帯)を入れましたが、応答なしです。「しょうがないな」と夫のことを考えながら、夜になって帰ってきた夫を彼女はなじりました。

すると夫は、「馬鹿いうな」とあきれ返ります。携帯にもかけた話をすると、授業中なんだから出られるものかとの返答です。それでようやくだまされそうになったと気づいたというのです。

つまりだます側は、女性が確認の電話を夫その他に入れることを予想して、ターゲットにすることを断念したということでしょう。彼女は本気にしていたのですが、時間が空くと当然発覚する可能性が高いわけですから(携帯に彼女の夫が出なかったのは単なる偶然です)、ここで引き下がったのは詐欺をする側としては妥当な判断です。

でも、人間て、だまされる時は簡単にだまされちゃうのかもしれませんね。(冷静に考えれば)そんなにすぐ現金の支払いなんか必要なはずはないし、夫でない第三者(この件は、さすがに先方は夫であるとは名乗らなかったようです)からそんな電話がかかってくるというのも変な話です。

で、私にも、数年前だかに妙な葉書(葉書でそのような連絡をするというのもどうかと思いますが)が届きました。有料サイトがどうしたこうしたで連絡乞うだか法的手続きを進めるとかありました。

特に身に覚えもなかったので、相手にしませんでしたらその後連絡もありませんでした。事務所(と称する住所)の所在地でも直接訪問して(事務所の中に入る気はしませんでしたが)確認してみようかと思いましたが、馬鹿馬鹿しいのでやめました。どうせ雑居ビルかなにかでしょう。

私の件もそうですが、当然ながらこういうのは膨大なはずれの中からたまにある「当たり」にヒットすればそれでいいわけですから、正直手あたりしだいにやってくるので実にいやですね。還付金詐欺なんかでも、なんで当方が金をもらうために当方が(ATMで!)金を振り込まなければいけないのかさっぱり見当がつきませんが、私の母の解釈によると、全体を把握せずにその場その場で解釈するからそうなるのだろうというのです。そういう母も、税金の還付詐欺で、ここに電話しろ(なぜ税金の還付を受けるために、別のところに電話をする必要があるのかというのも謎ですが)と指示された電話番号にかけてしまったことはあったといいます(笑)。もっとも母は、その時点で様子が変だと気づき電話を切ったそうですが。母は、私が言うのもなんですが、かなり疑い深い人間だと思いますが、それだってついつい引っかかりそうになることがあるということです。

脳のどっかが異常に興奮したり緊張したりすると、まともな判断が出来ないという話もありますし、たぶん私たちがだまされる時は、意外と簡単にだまされるということでしょう。というわけで、だまされないように読者の皆さんも気をつけてください。私ももちろん気をつけます。

浅田真央と羽生結弦は、日本選手権に出場する意味が低いと思う、あと高橋大輔は結果が義務付けられた

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フィギュアスケートの日本選手権の際は、私は日本にいなかったしまた録画もしなかったのでその演技を見ることはありませんでしたが、オリンピック出場選手は、男子が羽生結弦、町田樹、高橋大輔、女子が鈴木明子、村上佳菜子、浅田真央に決まりました。

女子のほうは、文句なしの決定でしょう。浅田が3位というのは予想外の順位の低さですが、でも3位なのだから問題がない。村上が4位で、宮原知子が僅差の3位なら連盟はどうしたのかなという疑問はありますが、浅田の実力と3位という順位なのだから関係ない。

で、やはり男子のほうは高橋の選出がやはり議論を呼ぶわけですが、これはあとで話を書くとして、個人的な意見を書くと、浅田と羽生に関しては、この日本選手権に出場する意味が乏しいんじゃないんですかね?

前回はGPファイナル優勝者は優先的にオリンピック出場権をもらえましたが、今回はそれはなしです。だから日本選手権には出ざるをえないわけですが、そうすると実質たった2週間でこの大会に出場せざるをえないわけで、不必要に調整が大変じゃないですかね。

スケート連盟の出場の条件は、下に引用した記事の表現を借りれば、

>※すべて全日本参加が前提

です。これは明らかにGPファイナル優勝者が全日本選手権を棄権することを防ぐためでしょう。しかしそれって、選考のためというより興行の都合ですよね。実際問題として、2週間でふたたびピーキングをもっていくのは大変です。

2人ともGPファイナルで優勝したのだから、オリンピックで好成績を取れる選手という観点からすれば、代表確定でしょう。わざわざ全日本選手権に出なくてもその間彼(女)なりに調整をしていればいいんじゃないんですかね。そちらのほうがオリンピックに勝つためにはいいでしょう。

でも…。もちろんそういうわけにはいかないよね(笑)。特に浅田真央が出なければ、ファンも中継するテレビ局も激怒の極致でしょう(笑)。浅田真央にしても羽生結弦にしても、極論すれば3位までに入ればいいという精神でやればいいのかもしれませんが、浅田真央などはそういうことはしなそうな人間だから、やっぱりしなかったんでしょう。キム・ヨナあたりならやりそうな気がしますが、どうなんですかね? 韓国のフィギュアスケート界ではヨナさんの力は抜きんでていますから、現実的な仮定ではありませんが。

さてそう考えると、やはり問題というか話題になるのは、高橋大輔の選出でしょう。彼は5位で、3位の小塚崇彦より2つ順位が下ですから、やはりその選出にはいろいろ問題を指摘されてもやむをえません。

>高橋五輪選出の“逆転”はなぜ起きたか “言葉足らず”のフィギュア選考基準
デイリースポーツ 12月25日(水)17時4分配信

フィギュアスケート男子シングルのソチ五輪代表選考。残る1枠を争った2人の表情は、一夜にして入れ替わった。

 大会直前に負った右すねの負傷により全日本5位に終わった高橋大輔(27)=関大大学院=と、同3位で選考対象へと浮上した小塚崇彦(24)=トヨタ自動車=。悔しさから男泣きした高橋は、翌日、銀盤の上で喜びの涙を流した。一方で確信したような笑みを浮かべていた小塚は、代表発表後「(選考に)思うところはある」と言い、目を赤く腫らし会場を後にした。

 ただ、選考後に会見した日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長によると、選手を選考する強化委員会では満場一致で高橋が推されたという。なぜこのような“逆転現象”が起こったのか。

 今回のソチ五輪代表選考で、日本スケート連盟が定めた代表選出方法は次の3点。

 (1)1人目は全日本選手権の優勝者が決定。

 (2)2人目は、全日本の2、3位、GPファイナルの日本人表彰台最上位者を含めて選考する。

 (3)3人目は、(2)で漏れた選手と世界ランク日本人上位3人、ISU公認の今季ベスト日本人上位3人の中から選考を行う。

 ※すべて全日本参加が前提。

 ちなみに4年前のバンクーバー五輪の代表選考基準は次の通り。

 (1)GPファイナル3位以内の日本人最上位者を、その時点で内定。原則として全日本選手権への出場が条件。

 (2)全日本優勝者は、原則として、選考するものとする。

 (3)残る派遣枠については、全日本3位以内の者、GPファイナル進出者、全日本終了時点での世界ランキング日本人上位3人を選考の対象とし、競技会での獲得ポイント、演技内容、世界ランキング等を総合的に比較して、選考する。

 ※なお、過去に世界選手権6位以内に入賞した実績のある選手が、シーズン前半にけが等で上記(3)の選考対象に含まれなかった場合は、五輪時の状態を見通しつつ、選考の対象に加えることがある。

 2つを比べると、変わったのは、主に以下の2点だ。

 ・GPファイナル最上位のメダリストが、内定ではなくなったこと。

 ・総合的、実績、けがなど、実力者の救済を意味するような文言が外されたこと。

 まずソチの代表基準の文面から感じられるのは、全日本の優位性だ。(3)である程度、実績のある選手の救済を意図していることは分かる。ただ。GPファイナルの日本人最上位メダリストの内定がなくなったこと、1人目の選考を全日本優勝者にしたことで、全体的に全日本の成績が優先される印象を与える。

 また、シンプルな条件だけを明記し透明性を高めているようで、逆に言葉足らずとなってしまった。今回、高橋を選出した理由の中には、選考基準の世界ランク、今季ベストだけでなく、基準にはない「五輪時におけるケガの状態」や、「精神的主柱としての役割」なども総合的に考慮されたという。優劣をつける際に必要になる要素を省いたことで、選手にとって、それぞれ自分の「立ち位置」は極めて見えにくくなっていたように感じた。

 故障を言い訳にせず攻めて失速し「終わった」と思った高橋と、全日本3位という結果に可能性を見出した小塚。ともに全身全霊を込めた演技が巻き起こした劇的なドラマだったのは間違いない。

 ただ、もっと明確な基準で己の「立ち位置」が把握できていれば、高橋はあそこまで4回転で攻め、右足にさらに負担を掛けることはなかったかもしれないし、小塚も高橋のベストスコアを上回りにいくなどさらなる“大勝負”に出ていたかもしれない。戦略の選択肢は広がり、双方が納得いく形で決着がついたのではないか。

 フィギュアスケートの一時代を築いたスター選手のほとんどが今季限りでの引退を表明している。4年後は男女ともさらなる混戦となる可能性は高い。フィギュアの競技性から誰もが納得する基準を設けるのは難しいだろうが、より分かりやすく明確な基準を作ってもらいたい。

(デイリースポーツ・大上謙吾)

あいまいな基準ですと、上の記事でも指摘されているように、戦術の選択する問題が生じますね。

>ただ、もっと明確な基準で己の「立ち位置」が把握できていれば、高橋はあそこまで4回転で攻め、右足にさらに負担を掛けることはなかったかもしれないし、小塚も高橋のベストスコアを上回りにいくなどさらなる“大勝負”に出ていたかもしれない。戦略の選択肢は広がり、双方が納得いく形で決着がついたのではないか。

特に小塚に関しては、それならもっと大技を出していたというところでしょう。安全策では五輪がねらえないというのなら、当然勝負をかけてきますから、小塚陣営からすれば「それは後だしジャンケンみたいなものだ」でしょう。高橋は、演技後自分は選出されないみたいなコメントもしていましたし、マスコミなども小塚有利と伝えていましたから、やはり小塚の思い込みでなく誰もが「小塚だろう」と考えたわけです。そうなると、この大会での高橋は、成績も出さないとまずいですね(笑)。もちろん出せなければ仕方ありませんが、これで悪い成績でしたら、あえて自分を選んだスケート連盟に申し訳ないし、小塚に対しては、一生の負担を感じてしまいます。

もちろん高橋を選んだのはスケート連盟ですから、高橋の成績が悪ければその責任はスケート連盟でしょうが、悪い成績をとれば高橋の場合「やはり小塚を選べばよかった」といわれます。浅田真央や鈴木明子、羽生結弦らなら、正直どれだけ本番で成績が悪くても他の人間を選ぶという選択肢はありませんが、高橋は言われます。言われれば、たぶん高橋にとっても小塚にとっても一生の傷になるでしょう。それは仕方ないことでしょうが、しかしどうかです。

なお、安藤美姫と織田信成も引退しました。

2人とも正直オリンピック出場は厳しいことは予想できていましたが(安藤に関しては、万が一にも難しいというレベルでしょう)、特に会場を去る安藤が車に乗り込む際の笑顔が印象的でした。たぶん責任のない立場だから気楽に演技ができたということでしょう。彼女の場合、未婚の母騒動以外にもけっこうひどい誹謗中傷を受けたりして気の毒だったところもあります。

で、織田はあんまりオリンピックとは相性がよくなかったですね。06年は、代表だと思っていたら得点計算ミスで出場できず、10年は靴の具合が悪く不十分な演技しかできず、14年は力が及びませんでした。

彼の場合、バイクを飲酒運転して検挙されちゃったりと、やや軽率な行動もありましたね。あと、これは個人的趣味の問題ですが、私は前にも書いたように泣かない人間なので、そのような(感受性や感情の起伏の乏しい?)私には、織田の涙はだいぶ違和感がありました。いい歳した大人が泣かなくてもいいだろと。いや、もちろん善悪ではありませんけどね。

いずれにせよ、今回のオリンピック代表のシングルの選手のうち、少なくとも3人(高橋、鈴木、浅田)は今シーズンで引退です。日本のフィギュアスケートのひとつの時代が終わるのだと思います。

2013年ミス・ユニバースの美女たち(2)

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またミス・ユニバース2013に出場した美女たちをご紹介します。

あともう1回予定していますので、お楽しみに。

1月5日に帰国しました(ホーチミン、プノンペン、ソウルに行ってきました)

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いやあ皆さん、お元気ですか。なんとか無事に帰国できました。

正直今回の旅行の記事もいつ書けるかわからないので、どこに行ったかさっさと書いちゃいます。ホーチミンに3泊、プノンペンに3泊、ソウルに1泊、機中泊が1泊です。ベトナムとカンボジアは初めての旅先ですので、今回もいろいろ面白い経験ができました。すぐには記事にできませんが、また長期の記事になろうかとは思います。

ところでinti-solさんは、私がホーチミンプノンペンから投降したコメントの返しで、

>今年もよろしくお願いします。2時過ぎの時点で新年ということは、時差はあり、かつ2時間以内の国にお出かけですね。「この辺り」という見当はつきますが正確なところは帰国されたあとでご報告を楽しみにしています。

>ちょうど前のコメントに返事を書いたばかりですが、どこの国か(初めて行く国、ということは、あの国やあの国ではない、ということかな、あれ、そうすると一体・・・・・・)ご報告を楽しみにしています。

と書いていただきました。ありがとうございます。私の泊まるような安ホテルにもWi-Fiが通じるようになっています。いい時代です。

明日以降もよろしくお願いします。

2013年ミス・ユニバースの美女たち(3)(最終回)

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いかがだったでしょうか。2014年も当然こりずに美女を徹底探求しますのでお楽しみに。

現段階では現実性がない、またJR東海トップの安倍晋三との関係に注目したい

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読者の皆さまもお読みになった方が多いでしょうけど、こんなニュースが報道されました。

>リニア輸出:政府、米に5000億円融資提案

毎日新聞 2014年01月05日 07時15分

安倍晋三首相が昨年2月、オバマ米大統領とワシントンで会談した際、ワシントン−ボルティモア間に超電導リニア新幹線を導入する構想について、総工費の半額を国際協力銀行を通じて融資する意向を伝えていたことが分かった。日本政府関係者が明らかにした。総工費が約1兆円と見込まれるため、日本政府は首相が再訪米した昨年9月までに、5000億円規模の融資を米側に追加提案した。実現すれば日本政府の対外融資で最大規模になる。【宮島寛】

 JR東海はリニア新幹線の特許技術の無償提供を米政府に申し入れ、首相はリニア新幹線導入を「日米同盟の象徴」と位置づけ、昨年2月の日米首脳会談で実現を提案した。しかし、融資に言及したことについては両政府とも公表していない。

 米国のリニア新幹線構想は、ワシントン−ニューヨーク−ボストン間(約730キロ)の3都市を結ぶ。このうちワシントン−ボルティモア間(約60キロ)を早期開業区間としている。現在、この区間は約1時間かかるが、リニアを導入すると15分程度に短縮できる。

 首相は昨年9月の訪米時に講演した際も、リニア新幹線について「日本では東京と名古屋間で開業に向けた準備が進んでいる。その前に、まずはボルティモアとワシントンをつないでしまおう」とアピールした。

 日本政府関係者は「大統領は前向きだ」と話し、2014年11月の米中間選挙前にも判断する可能性があると見ている。ワシントン−ボルティモア間は東京−名古屋間(約286キロ)より大幅に短いため、14年中に計画が具体化すれば、27年開業予定のリニア中央新幹線を追い抜き、世界初になるとの見方もある。

 一方、日本政府が行った対外融資では、12年末に契約した4250億円(1ドル85円換算)が最大。オーストラリアの液化天然ガス(LNG)事業に対する融資だった。日本は資源権益を獲得する目的以外で同規模の融資を実施したことがなかったが、同盟強化を重視する首相が押し切った。

 日本としては、リニア技術が海外で採用されれば、国内関連産業の裾野が広がり、リニア中央新幹線の導入コストを引き下げるメリットも期待する。首相のブレーンであるJR東海の葛西敬之会長は14年4月、代表権を持つ名誉会長に就き、国際交渉に専念することもあり、官民挙げての働きかけが加速しそうだ。

 日本だけが開発に成功している世界最速の次世代陸上交通システム。特殊金属をマイナス269度に冷やし、電気抵抗をゼロ(超電導現象)にして強力な磁力を発生させ、車両を10センチ浮かせて時速500キロ台で走行する。中国・上海などで運行中の常電導方式より最高速度が100キロ程度速い。JR東海は2027年に東京−名古屋間、45年に名古屋−大阪間で超電導リニアを開業予定。

◇資金・世論 米側に課題

 安倍首相がリニア新幹線の輸出を目指し、オバマ大統領に巨額の融資案を示したのは「日米同盟の絆強化」という狙いが大きい。破格の提示に「大統領も導入に前向き」(日本政府関係者)とされるが、米側が資金をどう調達するかなど課題は多く、本格化する事前協議がヤマ場になる。

 「この計画は従来のインフラ輸出とは次元が異なる。米国民の生活様式を一変させ、日米同盟の絆の証しとする大構想だ」。首相官邸関係者はそう語る。ワシントン−ニューヨーク間をリニア新幹線で結べば移動時間を3分の1にでき、航空会社は近距離便を高収益の長距離便にシフトできるメリットもある、と話す。

 JR東海もリニアの特許技術を無償供与する方針を表明。「米国が、虎の子のステルス機技術を開放するような」(大手行幹部)踏み込んだ提案に、オバマ大統領は昨年2月の日米首脳会談で公式にリニア構想に「関心」を表明した。

 しかし、ワシントン−ボルティモアの先行開業だけで建設費を回収するのは難しい。建設費の調達に米政府の関与は不可欠だが、歳出増につながる政策のハードルは低くない。

 日本政府やJR東海は、米国要人と接触し、リニアの利点を説明するなど地ならしを進めている。ただ、長距離移動には航空機という意識が米国民には浸透している。首相官邸筋は、実現性について「米国民がどれだけ有益性を理解するかにかかっている」と話している。【宮島寛】

記事を読んだ限りでは、予算規模といい、米国の交通事情、鉄道事情、アムトラックの経営事情や会社規模を見ても、この話は現実性がありませんね。もうすこし話をつめた段階になればまた面白そうですが、そもそもの話の進捗状況からみてもまだ議論するところまでいっていなそうです。

それでこの話をみていると、どうも安倍晋三とJR東海が中心になって話を進めたがっているようです。そうなると私が注目したいのが、過日発表された「正論大賞」との関係です。記事を引用しましょう。

>正論大賞 葛西敬之氏 新風賞に吉崎達彦氏

2013.12.9 22:30    自由と民主主義のために闘う「正論路線」を発展させた言論活動に対して贈られる正論大賞に、JR東海会長の葛西敬之(よしゆき)氏(73)が決まった。   (中略)   正論大賞は今回が29回目となる。葛西氏は経済界を代表する保守の論客で、国益に基づいた高い戦略観が注目されている。日本の立国の基本として日米同盟を重視し、外交・安全保障から教育、原発問題まで、本質を見定めた論は大賞にふさわしいとされた。   (後略)   JR東海のトップが「正論大賞」を受賞したという話を聞いた時、私は「おや」と思ったのです。もちろん葛西某が産経新聞や安倍とも関係の深い人物であることくらいは知っていますが、この「正論大賞」というのは、いまだ財界人は受賞したことはない、あるいはほとんどないはずです。やはり財界にいれば、中国その他との関係もあるのでなかなか公然と産経新聞とそう近い関係になるわけにもいかない。しかしJR東海という会社は、超大企業であると同時に比較的国内のみで商売ができる会社なので(日本の右翼系のスポンサーに不動産会社などがあるのは、これが比較的海外との付き合いのない業種であることが一因かと思います)、ある程度は産経新聞と近い関係も可能ではあるわけです。一応下に、過去の「正論大賞」受賞者のリストを掲げておきます。出典はWikipediaより。 第1回(1985年) - 渡部昇一 第2回(1986年) - 加藤寛 第3回(1987年) - 唐津一 第4回(1988年) - 曽野綾子 第5回(1989年) - 竹村健一 第6回(1990年) - 猪木正道 第7回(1991年) - 堺屋太一 第8回(1992年) - 西部邁 第9回(1993年) - 上坂冬子 第10回(1994年) - 西尾幹二 第11回(1995年) - 岡崎久彦 第12回(1996年) - 田久保忠衛 第13回(1997年) - 江藤淳 第14回(1998年) - 三浦朱門 第15回(1999年) - 石原慎太郎(特別賞 - 勝田吉太郎桑原寿二佐伯彰一関嘉彦) 第16回(2000年) - 小堀桂一郎 第17回(2001年) - 屋山太郎(特別賞 - 亀井正夫) 第18回(2002年) - 中西輝政 第19回(2003年) - 中嶋嶺雄 第20回(2004年) - 森本敏 第21回(2005年) - 藤岡信勝 第22回(2006年) - 佐々淳行 第23回(2007年) - 佐伯啓思(特別賞 - 阿久悠) 第24回(2008年) - 加地伸行 第25回(2009年) - 佐瀬昌盛 第26回(2010年) - 櫻井よしこ 第27回(2011年) - 渡辺利夫 第28回(2012年) - 西原正(特別賞 - 中曽根康弘

まあ、まともな人間なら産経新聞などに近づきはしませんが、それはさておき、いろいろ総合して考えますと

JR東海→葛西某→産経新聞→安倍晋三(→の順番は、違っていてもかまいません)

というラインがちょっと見えますね。すくなくとも上の記事の話は、安倍と葛西某の関係抜きでは語れないように私には思えます。私は上で

>JR東海という会社は、超大企業であると同時に比較的国内のみで商売ができる会社

と評しましたが、この話は、つまりは米国に進出しようということであり、海外進出を今後すすめるのなら、葛西某みたいな態度をとっていていいのかよという疑問は生じます。上の話が仮に具体化するとしても、それには長時間かかると思いますので、そのとき安倍や葛西某が日本政府やJR東海のトップでいる可能性は低いでしょうから、そうなったらなったでまた事情はことなるでしょうが。

いずれにせよ、この話がどのように進展するか(しないか)興味深く見守りたいと思います。またこの記事は、inti-solさんの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。    

どう見ても、「研究者」としてでなく「政治活動家」「右翼活動家」としての採用だと思う

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拓殖大学教授の遠藤浩一(敬称はつける気がしないのでつけません)が急死しました。記事より。

>2014.1.6 05:00
保守派の論客、遠藤浩一氏が死去 大学関係者が明らかに

 拓殖大学日本文化研究所所長で産経新聞「正論」メンバーの遠藤浩一(えんどう・こういち)氏が4日、死去したことが分かった。55歳。大学関係者が5日、明らかにした。

 4日に新年会に参加した後、体の不調を訴え、その後死去したという。葬儀などの日程は未定。

 民社党広報部長などを経て拓殖大学大学院教授に就任。近代日本政治史などを専門に活躍した。2009年にフジサンケイグループ主催の第10回「正論新風賞」を受賞。今月3日付の産経新聞「正論」欄で論文を発表したばかりだった。


記事を読んだ限りでは本当の突然死だったようですね。この人物に敬称はつけませんが、お亡くなりになったのは気の毒ですので、ご冥福をお祈りします。

この遠藤という人は、極右(自称)シンクタンク「国家基本問題研究所」のメンバー(国家基本問題研究所理事)であるくらいで、なかなか気合の入った右翼です。

さてさて、遠藤という人は、何を専攻している人だったのでしょうか。Wikipediaから引用しますと、

>石川県金沢市出身、駒澤大学法学部卒業。

叔父の遠藤欣之助(民社研『改革者』誌を編集)と指導教授だった高橋正則の影響を受け民社党職員となる。党本部では月刊誌委員会編集部長、広報部長等を務めた。反共主義の立場を取り、日本社会党には批判的であった。

(中略)

民社党解党後は、後継組織の民社協会所属候補者の一部を支持している(当人によると西村眞悟以外とは没交渉)。憲法改正案については、同協会作成の改正案が現在のところ最良、としている。現在、井尻千男の後任として拓殖大学日本文化研究所所長を務め公開講座を主宰(毎年講座名は変わるが「日本文明論」が入る)、また同大学院地方政治行政研究科教授として後進の指導にあたっている。文章は歴史的仮名遣で記述する。新しい歴史教科書をつくる会副会長を務めていたが、2006年1月辞任。

この記述によれば、大学卒業後民社党の職員をしていたくらいで、とても研究者としてまともな勉強をしたように思えませんから、明らかに「研究者」「学者」としてでなく、「政治活動家」「右翼活動家」として拓殖大学に採用されたように思います(Wikipediaでの肩書きは、「評論家」)。実際拓殖大学は、これまた民社党職員だった荒木和博を教授に迎えているくらいで、これだって荒木なんぞにまともな学問業績なんか期待はしていないでしょう(Wikipediaでの肩書きは「評論家」「政治活動家」)。実際彼は、彼の仲間たちからでさえ「学者」でなく政治活動家としてみなされているのでは。それは当たり前で、荒木なんかが学者としてまともに扱われたらこれは世も末というものです。さすがに拓殖大学のような右翼の大学でなければ、遠藤や荒木を大学に招聘することもないでしょうが、それにしてもです。

ほかにもNHKの経営委員に抜てきされた百田某の例に見られるように、右翼というのも悪い商売ではなさそうですね。私も生まれ変わったら右翼になろうかな。もっとも産経新聞は大赤字なので、右翼なら金が儲かるというものでもありません。

bogus-simotukareさんの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。


大島渚監督が亡くなって1年経つ、そして彼のドキュメンタリーについての番組がある(追記あり)

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映画監督の大島渚氏が亡くなったのは、2013年1月15日です。テレビのニュースでその死を知り、すぐに追悼記事を書いたことを覚えています。

それで、こんどの日曜深夜(月曜早朝)、その追悼を兼ねてでしょう、大島監督の傑作ドキュメンタリー「忘れられた皇軍」を扱ったドキュメント「反骨のドキュメンタリスト 大島渚『忘れられた皇軍』という衝撃」が放送されます。拙ブログにいろいろ貴重なコメントをいただきさまざまなことをご教示いただいているRawanさんからもお教えいただきました

>2013年1月、大島渚監督が逝った。「大島渚は不器用で、反国家むきだしにして体を張って闘っていた」そんな大島の魂がこめられたドキュメンタリーが、日本テレビに遺されている。『忘れられた皇軍』(1963年放送) 日本軍属として戦傷を負い、戦後、韓国籍となった旧日本軍の兵士たち。片腕と両眼を失った白衣の傷痍軍人が何の補償も受けられぬまま、街頭で募金を集める…大島は一体何を訴えようとしたのか?当時の制作スタッフや妻・小山明子の証言からひもとき、テレビと映画2つのフィールドで活躍する是枝裕和監督や同時代を生きたジャーナリスト田原総一朗と共に考える。50年を経た今、大島の映像は少しも古びることなく、見る者を激しく揺さぶる。テレビを考え抜いた映画監督、大島の遺言とは?

前にも記事で書いたように、大島監督の映画というと世間で話題になるのが「愛のコリーダ」と「戦場のメリークリスマス」です。初期の松竹での作品も、創造社(ATGとの提携作品をふくむ)の作品も、また「戦場の・・・」以降の2作品も、あまりとりあげられているとはいえません。劇映画でそれなのだから、監督が60年代から70年代にかけて製作したドキュメントは世間で忘れられた存在であるのも仕方ないところでしょう。

で、上の「忘れられた皇軍」は、大島が実質映画界から干されていた1963年に製作したものです。在日韓国人(まだ日韓は国交回復前です)の傷痍軍人たちが、韓国代表部(国交回復前ですから大使館ではないわけです)や日本の役所などにも陳情に行きますが、相手にされません。それでこんどは飲み会をするのですが、トラブルが起きて、失明した男性の目から涙が流れる、という衝撃的なシーンがあります。

私はこの作品を見たことがありますが、私の知る限り大島監督の死に際してもこの作品に限らずドキュメントの特集上映は見かけませんでした。(同じ日の追記・こちらなどで上映はされていますが、大学の研究室主催ですから、情報もいきわたりにくかったと思います)やはり権利上の問題や興行上の問題があるのでしょうが、これも貴重な時代の証言であるわけで、たとえばDVDなどでまとめてくれればいいのだがと考えます。なかなか難しいのでしょうが。

50年以上前の製作ですが、昨今なにかと話題の従軍慰安婦の問題などとも関連しますし、今日でも大いに通じる内容ではないかと思います。「ライプツィヒの夏」の読者の皆さまにもぜひ見ていただければと思いまして、ここに宣伝させていただきます。

ところで大島監督のドキュメント作品は、こちらでそのいくつかを閲覧することができます。

また、こちらも大島作品のいくつかが所蔵されています。電話確認したところでは、図書館の貸し出しカードなどがなくても閲覧可能だそうです。

川崎市民ミュージアムのほうは私も行って何本か閲覧していますが、龍ヶ崎のほうはまだ未訪問です。行くことがあったらこのブログでまた記事にいたします。

同じ日の追記:上に引用した上映会についての記事によりますと、ほかにも横浜の放送ライブラリーでも閲覧できるようですね。しかしここでは、貴重な講演もあったとのこと。行きたかった。残念です。

情報をくださったRawanさん、また関連する記事をお書きになったApemanさんににお礼を申し上げます。 

たかじん死すとも歴史修正主義は死なず

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こういうことを書くこと自体宣伝になるのであんまり気が進まないのですが、本日放送される「たかじんのそこまで言って委員会」のたかじん追悼の回に、かの阿比留瑠比氏が出演するみたいですね。出典はこちら。ついでに魚拓も。

>出演者

司会  辛坊治郎 山本浩之  津川雅彦 田嶋陽子 桂ざこば 加藤清隆 佐藤正久 宮崎哲弥 井上和彦 竹田恒泰  ゲスト  阿比留瑠比(産経新聞政治部編集委員) 番組内容

追悼…やしきたかじん委員長を偲ぶ ▽安倍首相の靖国参拝!あなたは支持する!?そもそも「靖国神社」とは? ▽“従軍慰安婦"河野談話は日韓「合作」だった!?

(以下略)

阿比留氏って、昨年名誉棄損訴訟に完敗して、控訴すらしなかった(できなかった)ような人間なんですけどね。それで系列が違うメディアがわざわざこんなクズを呼んでこういう番組を作るということ自体、そのクズぶりと非常識さにはおどろきますね。これ一応追悼の回なんだろ。

私の住んでいるところはたかじんの番組はそもそも放送されないので、彼の番組についてはそんなに詳しいわけではありませんが、それにしてもまともじゃない連中です。

ところで辛坊治郎が次のようなコメントをしていました(魚拓)。

>さらに、たかじんさんと一緒に司会を務めた「たかじんのそこまで言って委員会」(同)について振り返りながら、「ガラス細工のように、ものすごく繊細な人だった。右派的な発言をする人が多く、一方的な番組になりがちなところを、幅の広いリベラルな考え方のたかじんさんが全部まとめていたからこそ、成立していた」と話した。

辛坊すら

>右派的な発言をする人が多く、一方的な番組になりがちなところ

と自覚しているわけですね。それもどうかです。だいたいたかじんてリベラルなのかよですが、ほかの出演者がひどすぎるってことですかね。

あ、いちおうこの間の遠藤浩一同様、やしきたかじんのご冥福をお祈りします。

そんなことを言うのであれば、検察は今後裁判員裁判では、量刑不当の控訴はしないのかという話になる

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過日、1審で死刑判決が出た裁判が、控訴審で無期懲役に減刑されたことがありました。この件で検察側が示す上告理由について「おや」と思いました。以下記事はこちら魚拓も。

>検察「裁判員判決尊重を」 死刑破棄に異例の上告趣意書

2013年12月26日07時31分

裁判員裁判の死刑判決を初めて破棄した6月の東京高裁判決をめぐり、東京高検は25日、「一般市民の量刑感覚を個々の裁判に反映させるという裁判員制度の趣旨を損なう」とする上告趣意書を最高裁に提出し、要旨を報道機関に公表した。検察が上告趣意書の内容を公表するのは異例だ。

 最高裁は昨年2月、覚醒剤の密輸事件で、「事実認定がよほど不合理でない限り、裁判員裁判の判断を尊重すべきだ」との判断を示している。検察側が上告理由に、この判例への違反を挙げるのは今回が初めて。

 男性1人が殺害された強盗殺人事件で、東京地裁の裁判員裁判判決は2011年3月、無職伊能和夫被告(62)に対し、自分の妻子を殺害して20年服役した前科を重視して死刑を選択した。だがプロの裁判官で審理する高裁は今年6月、前科を重視して死刑とした過去の判例と比較。多くは無期懲役の仮出所中に前科と似た罪を犯していたが、伊能被告の前科は、今回の金目当ての犯行との類似性はないとし、「一審は前科を重視しすぎた」として無期懲役に減刑していた。

 東京高裁は10月にも裁判員裁判の死刑判決を破棄。検察が上告している。

記事中

>一般市民の量刑感覚を個々の裁判に反映させるという裁判員制度の趣旨を損なう

というのは変な話ですよね。だってこんなこと言っていたら、今後検察は、裁判員裁判に関しては、量刑不当による控訴をすべきでない、っていう話になりますよ。でも量刑不当で今後も控訴するんだろ?

最高裁の

>事実認定がよほど不合理でない限り、裁判員裁判の判断を尊重すべきだ

というのもどうかと思いますが、量刑っていうのは、無罪を争っているのでない限り裁判の最大の焦点であるわけで、裁判員裁判なら、上級審も地裁の量刑に倣うべきったって、検察、弁護側双方そうはいかんでしょ。弁護側がそういう主張をするのならまだしも、公訴権を持つ国家機関である検察がそういう主張をするというのはどうかです。

個人的には、

>一般市民の量刑感覚

より裁判官の判例と日々の勉強に基づいた判断のほうがよっぽど信頼できると思いますが、 量刑に市民感覚を適用するとは、まさに悪しきポピュリズムもここに極まったりです。困ったものです。

記事のヒントをいただいたapesnotmonkeysさんに感謝いたします

映画の出演者が「あの人だったら・・・」と想像するのは、最高の楽しみかも(3)

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前回の記事ロバート・ショーで終わっていたので、今回は彼からまた書いてみます。

ジョーズ」でのクイント役は、彼の起用が決定する前は、リー・マーヴィンスターリング・ヘイドンの起用が考えられていましたが、2人から拒否され、けっきょくショーに落ち着きました。どうも「スティング」とプロデューサーが重なっていたのが大きな理由のようですね。

またリチャード・ドレイファスのフーパー役は、ジョン・ヴォイトティモシー・ボトムズジョエル・グレイジェフ・ブリッジスが候補でしたが、最終的にスティーヴン・スピルバーグの友人でもあるジョージ・ルーカスの意見が取り入れられてドレイファスとなりました。「アメリカン・グラフィティ」での活躍が認められたわけですね。また主人公のブロディ署長役は、ロバート・デュヴァルにオファーがありましたが、これはデュヴァルが断り、チャールトン・ヘストンが役に興味を持ったものの、これはスピルバーグが受け入れず、最終的にこの役に興味のあったロイ・シャイダーが役を演じました。

ところで、「スティング」でフッカー役の候補だったジャック・ニコルソンは、「カッコーの巣の上で」の大成功で歴史的スーパースターになりましたが、このマクマーフィー役にはマーロン・ブランドジーン・ハックマンバート・レイノルズらも候補でした。誰が演じても、なかなかすごかったかも。レイノルズは、ちょっと演技力に難かな。ほかにもジョン・ヴォイトも候補でした。さらにジェームズ・カーンもオファーを受けています。ジェームズ・カーンについては、いろいろ面白いエピソードがあるので、これもおって紹介します。ルイーズ・フレッチャーの看護婦役は、コリーン・デューハーストジェラルディン・ペイジアン・バンクロフトエレン・バースティンジェーン・フォンダアンジェラ・ランズベリーリリー・トムリンらが候補でした。個人的に意見を申しますと、バンクロフトのラッチェッド看護婦はなかなかはまったかも。また、リリー・トムリンを除くと、ほかの候補女優はフレッチャーよりだいぶ年上ですね。

また同じ時期の超大作「タワーリング・インフェルノ」では、ジェニファー・ジョーンズの演じたリゾレット・ミューラーは、オリヴィア・デ・ハヴィランドにオファーされていました。結果としてこの映画が、ジョーンズの最後の出演作品になります。また監督のジョン・ギラーミンによると、もともと消防隊長役はそんなに大きな役ではなく、はじめはアーネスト・ボーグナインが演じる予定で、スティーヴ・マックイーンポール・ニューマンの建築家を演じるという構想だったそうです。またニューマンの恋人を演じたフェイ・ダナウェイの役は、ナタリー・ウッドキャサリン・ロスが候補だったとか。マックイーンは、「華麗なる賭け」で共演したダナウェイとは、この映画ではかかわらなかったそうです。あまり人間関係がよくなかったんですかね。確かに、2人が絡むシーンは、写真のシーン(ラスト)以外ないはず。ほかにもロバート・ヴォーンの演じた上院議員役は、アンソニー・フランシオサがはじめ候補でした。なお、ジョーンズと一緒に写っているのは、別に説明の必要はないでしょうが、フレッド・アステアです。彼は、この映画でアカデミー助演男優賞にノミネートされましたが、受賞はなりませんでした。これが彼の唯一のオスカー候補でした。この映画でも(観客へのサービスシーンとして)、軽くダンスをしていましたね。

 ほかにも「フレンチ・コネクション」では、ジーン・ハックマンの主人公役は、ポール・ニューマンやジャッキー・グリースン(「ハスラー」でニューマンの相手役をやった人)、ピーター・ボイルも候補でした。ボイルの話は、前に記事にしました。彼が主人公だったら、よりハードな主人公になったと思います。ハックマンでは少し人の好さが出ちゃっているところもあります。ほかにスティーヴ・マックイーン、ロッド・テイラーチャールズ・ブロンソンも候補です。マックイーンは、「ブリット」と役が重なるところをいやがったとか。フェルナンド・レイが演じた悪役は、本来ならカトリーヌ・ドヌーヴ主演の「昼顔」に出ていたフランシスコ・ラバルが演じるはずだったのですが、手違いで(「哀しみのトリスターナ」など、ブニュエル作品の常連だったせいもあり)レイが起用されたわけです。残念ながら、シャイダーについては情報を仕入れることができませんでした。

サタデー・ナイト・フィーバー」では、ヒロイン役のステファニーを演じる女優として、ジェシカ・ラングキャスリーン・クインランキャリー・フィッシャーが候補でした。個人的な意見では、この3人の中ならクインランがいちばんステファニーのイメージに合うんじゃないかな(ラングではちょっと個性があわないのでは)という気がしますが、カレン・リン・ゴーニーが抜てきされました。彼女はこの映画以外あんまり印象がありませんが(公開当時のポスターを見ればわかるように、この映画での彼女は脇役ではなく副主人公くらいの格を製作者側は期待していたと考えられます。現在では、気の毒にもトラヴォルタ単独の写真が使われることが多いようです)、今でも芸能活動は続けています。エイミー・アーヴィングは、ステファニー役の最終選考まで残っていました。また、ジョン・トラヴォルタの主人公役は、レイ・リオッタデヴィッド・カルーソもオーディションを受けていました。これは、トラヴォルタでなければやはりだめだったでしょうね。

この「映画の出演者が「あの人だったら・・・」と想像するのは、最高の楽しみかも」はすごい面白いですね。これからも情報を仕入れて、また記事にします。なお、上の情報の出典は、英語版WikipediaとIMDbからいただいています。

アジア周遊紀行(2013・夏)(28)

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翌朝、朝食をいただきます。

このココナッツのゼリーはなかなかです。

こんでいて相席になりました。このホテルも繁盛しています。おかげで料金は跳ね上がりました。2年前の3倍以上になったかな。

さっそくヤンゴンの街探索に出かけます。

最近は、日本のロゴが書かれている車も減ったし、また車全体が新しくなりました。2011年の時のような、30年以上前の車も見かけなくなりました。

ワイシャツにロンジーというのが、ミャンマー人男性の標準スタイルです。

このように豪快に寝ている人もいました。

この辺りは、変わりません。

帽子をなくしてしまったので、陽射しをさけるためこの店で帽子を買いました。お姉さん(格)の女性はともかく、下の彼女は緊張しちゃっているかな。

アウンサンスーチーの本が目立ちます。

東南アジアでも、頭に載せて物を運ぶ風習はあります。

 

この女性、あるいは前に見たことあるかも。こちらの記事の上から15番目の写真の方・・・違うか。

景気がいいのか工事をしていました。

日系ビルです。(つづく)

アジア周遊紀行(2013・夏)(29)(コメント欄は、ゆっくりと返します)

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またトレーダーズホテルに行きます。ミャンマー滞在中は、1日に1度はここに来ないと気がすみません。

ホテルのスタッフであるドイツ人女性のカレンさんです。へー、ミャンマーでも欧州人(白人)スタッフが配属されるようになったかとちょっと驚き。以前は、経営スタッフなどでないと白人はホテルなどにはいなかったはず。写真がぶれたのはご容赦ください。

ミャンマーにも、これはアジアの他の国にもありますが、こういうふうに日本語のひらがな、カタカナなどがパッケージなどで表記されていることがあります。たぶんデザインの問題も大きいのでしょう。

昨年はいかなかったシュェダゴン・パゴダへ行きます。

中ははだしでなければいけません。この日は、あまり人はいませんでした。

緑のマットでないと、白い大理石の上でもかなりの熱さです。

敬虔な仏教徒たちです。

子どもをこのころから連れてくれば、大人になってもやはり来るというものです。

もう少しこちらの写真を紹介しましょう。(つづく)

お断り:コメント欄はゆっくり返すということでご了解ください。

戦力外後に新たな球団と再契約しても、正直希望は見えない

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昨日(1月16日)、ネットで次のようなニュースを見ました。

>プロ野球若手選手 73・9%が「引退後に不安」

スポニチアネックス 1月16日(木)16時9分配信

 日本野球機構(NPB)は16日、、現役若手プロ野球選手に対して行ったる「セカンドキャリアに関する意識調査」の結果を発表。

 引退後に不安を感じている選手の割合が73・9%となり、ここ3年上昇傾向にあることがわかった。また、不安のに感じる理由については、収入面と進路面でを挙げる人が90・5%だった。

 また、引退後にしてみたい職業については「高校野球の指導者」が19・5%でトップ。「プロ野球監督・コーチ」が16・8%、「大学・社会人の野球指導者」が16・1%と指導者で過半数超え。さらに「一般企業で会社員」が9・4%と過去最高の割合だたのに対し、昨年トップだった飲食店開業(前回17・8%)が8・1%まで減少した。

 アンケートに回答したのはフェニックスリーグに参加した239人で、プロ野球平均在籍年数3・4年、平均23・4歳。2013年度の平均年俸は944・6万円となっている。

昨年の2月1日付で、私は次のような記事を書いています。

足を洗って違う仕事をしたほうがいいには決まっているが、そうもいかないのだろう

その記事の中で、私は

>この記事で取り上げた2人の選手の進路は、形式的には「明」と「暗」、「陽」と「陰」、「ポジ」と「ネガ」みたいなものですが、はたしてどっちが最終的に得をするかはなんともいえません、というより、あきらめた人のほうが良いんじゃないかなと私は(勝手に)予想します。実際のところどうかは今後です。

そういってはどうかですが、プロ野球の選手も、今後あんまり活躍できそうにないなと思ったら早めに見切りをつけるべきですね。年齢や背負っているもの(家族など)は個人個人で違うのでなんともいえませんが、1度戦力外通告をされた人のその後の野球人生は、こと現役を続けるのであればさほど明るい未来がみえることはないでしょう。

と書きました。で、昨年に契約を勝ち取った人のその後の動向を確認していなかったので調べてみましたところ・・・。引用はWikipediaより。注釈の番号などは消除しました。

>オリックス時代

その後、同年11月9日に日本製紙クリネックススタジアム宮城で開催された12球団合同トライアウトに参加すると、オリックス・バファローズから入団テストの誘いを受けた。11月13日からオリックスの秋季キャンプに参加して入団テストに臨んだ結果[2]、18日に平井正史とともに合格が発表された。年俸は、70万円減の650万円で合意した。 2013年のオープン戦で9試合に登板し、防御率1.17とアピールし、開幕一軍を勝ち取る。しかしシーズンに入ると、移籍初登板となる3月30日のロッテ戦では失策によるものではあるがサヨナラのランナーを出し黒星を喫すると、その後も登板をすればランナーを出す不甲斐ないピッチングが続いた。5月29日のヤクルト戦では2/3回を投げて6失点と炎上し、翌日登録を抹消された。その後は一軍に上がることはできなかった。10月7日に戦力外通告を受けた。

 ですからねえ。これを読んだとき正直「やっぱりな」と思いました。活躍できる選手はそもそも戦力外にならないし、トレードの道もあるということでしょう。これじゃあ私が前に書いたように、

>あきらめた人のほうが良いんじゃないかな

というレベルの話でしょう。そういったら酷ですが、でも入った年の5月末で一軍登録を抹消されてそのまま一軍に上がれず戦力外では、再契約するよりちがう仕事をする方がずっといいという話になります。奥さんに子どもが2人いる人ですからね。

この選手に話は限りません。戦力外通告を受けた野球選手たちを追ったTBSの番組に登場した(NPB球団と再契約を勝ち取った)選手たちのその後を見ましても・・・。

2009年放送:I選手-2012年いっぱいで引退 M捕手-2012年いっぱいで戦力外、2013年から他球団スコアラー、2014年から別球団2軍コーチ Y投手-2012年いっぱいで戦力外

2010年放送:A捕手-2012年いっぱいで引退、現ブルペン捕手 

2011年放送:K投手-2012年いっぱいで引退 

2012年放送のG.G.佐藤も、2013年の成績は、30試合出場の51打数ですの2割5分5厘ですから、来年の契約を結んでもらえなくても文句の言える成績ではありません。今度のシーズン活躍しないとたぶん厳しいのでは。彼も日航の美人客室乗務員だった奥さんと娘さんがいるわけで、あんまりのんきをしていられる身分ではありません。

で、昨年12月に放送された同じ番組でも、育成選手として入団してそれで戦力外になった選手が紹介されていました。育成選手では、契約金すらもらえません。これじゃあ、社会人野球でもやってあわよくばプロに・・・ということを考えた方がよっぽどいい。実際この選手は、青山学院大学の野球部の出身だそうだから、決して悪くない就職がねらえたはず。

それなりの額の契約金でももらえるのならまだいいですが、それすらなく数百万円の年俸で4年プロ野球の選手をしてクビではやはりうれしくありません。夢を追うのもいいですが、失うものもちょっと大きすぎる。

個人個人の人生ですから他人はめったなことは言えませんし、言ったところで聞く耳を持つ人も少ないでしょうが、やはりプロ野球の選手というのもなかなかどうもなあと思うということを書いて、今日の記事を終えます。


これはひどい

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尊敬するネット論客で拙ブログがそのブログをブックマークさせていただいている法華狼さんのブログで、「これはひどい」と言わざるをえないものを見つけました。引用します。

>南関東地区スケジュール

2014年1月19日(日) 13時00分〜15時30分の予定

【西川口〜蕨】中国人ほか外国人の入国全面禁止要求デモ

【ヘイトスピーチ・フリータイム】

言いたい放題、書きたい放題!
拡声器、プラカード、旗、ノボリ類の持ち込み、大歓迎です。
※日本人による日本人のためのデモであるため、チベットやウイグルなど他国の国旗の持ち込みはご遠慮下さい
※例外的にナチ党旗・ハーケンクロイツは認めます

(中略)


「混ぜるな危険!!」

(混血阻止の三カ条)
帰化制度廃止!
国際結婚禁止!
同化主義反対!

☆外国人犯罪の撲滅と警察官への叱咤激励、
中国人ほか外国人の入国全面禁止要求デモ!

(後略)

どうでしょうか。私本気で絶句しました。

>※例外的にナチ党旗・ハーケンクロイツは認めます

というのは、いったい何を考えているのでしょうか。いくら日本に、ヘイトスピーチ自体を取り締まる法律がないからといって、こんなことを堂々と公言する神経にはあきれ返ります。

そもそも

>中国人ほか外国人の入国全面禁止要求デモ!

>※例外的にナチ党旗・ハーケンクロイツは認めます

というのがどう両立するのかさっぱり理解できません。

法華狼さんに感謝を申し上げます。

アジア周遊紀行(2013・夏)(30)

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こういうふうに寝っ転がれるのがいいですね。私寝転がるの大好き。

象はありがたい動物なので、こういうふうになにかと像があります。

いいんかよ。そんなことしていて。向こうの方にいる男性も「困ったもんだ」っていうところですかね。

寝そべっている仏像というのも、寝るということの価値のプラス面がおそらく前提となっているわけで、これはこれで興味深いですね。

ね、ここにも象があるでしょ。

集団で祈っていました。

ヤンゴン 祈る女性たち(2013年8月28日)(+ 再生リスト)

豪快に寝る子どもです。(つづく)

アジア周遊紀行(2013・夏)(31)

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意外といえば意外ですが、このような若い女性もわりと参拝しています。

民族衣装がカラフルです。でもだんだん西欧風の衣装になっていくんでしょうね。

寿司屋の板前みたいに感じてしまった私。

象はありがたみのある動物です。

なぜ漢字?

なかなか美人です。

(つづく)

NHKのジェンダー意識の1例(ね、ニュースを読むNHK女子アナはスカートしか着用しないだろ)

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今日の記事は、アナウンサーの話だけではありませんが、便宜上「NHKアナウンサー研究」のタグに。

過日NHKのニュース(7時のニュース)を見ていたら、「おや」と思うことがありました。

つまり幼児のスマートフォン依存について報じたニュースですが・・・。

上のようなCGイラストがバックで写りました。私以外の人は何の関心も持たないでしょうが、奥にいるお母さんに注目。

スカート姿です。最近の主婦は、スカートよりパンツをはいている人のほうが多いんじゃないのと思いますが、その真偽を私は知りません。でも少なくとも家の中ではパンツという方が主流じゃないんですかね。

ただこれは、NHKだけの話じゃありませんね。わりとこのようなことはあります。前に紹介した「ボランティア活動保険」のイラストに登場する女性たちは、確認できる限りではみなスカート姿です。

私個人の勝手な意見を書きますと、どうも福祉関係とかのパンフレットなどのイラストでは、わりと女性はスカートというステレオタイプな概念が支配しているような気がします。

というわけで、ほかについては議論するほどのデータがないのでめったなことは言いませんが、NHKというところは、基本的に「女性はスカート着用が望ましい」という考えなんですかね。たぶんそうなのでしょう。

そうすると、私がネタにしているNHK女子アナのスカートの話になります。最近のNHK女子アナのスカート着用状況はいかに?

最近NHK女子アナの服装をチェックしていません。今回は面倒なので、関東ローカルで午後8時45分から15分流れる「首都圏ニュース845」を2週間チェックしました。こういう暇なことをしているのが人生いちばん楽しいのです。

なおこの番組は、「7時のニュース」のサブの女子アナが担当します。よって、2人のアナウンサーが1週間ごとに交代します。だから7時のニュースを記録すればいいのですが、こちらは一般ニュースから天気予報に切り替わるところでアナウンサーの全身が映るので(ニュースを読む場所から天気予報のコーナーへ移動します。1番下の写真参照。)、記録が容易なのです。

以下、だいぶ以前ですが、2013年11月11日〜22日まで。

たまに、こうやって移動するところが写ることもあります。

ね。絶対スカートしか着用しないでしょ。

私の知る限り、NHK女子アナの報道関係の人は(スポーツアナとニュース番組でもニュースは読まないアナウンサー(鹿島綾乃みたいな人)をのぞく)、スカート着用必須ですね。あとアナウンサーではないですが、お天気お姉さんもです。理由は知りません。たぶんNHKのジェンダー意識の中に、「女性は(正式の場では)スカート姿でいるべきである」みたいな固定観念があるのでしょう。それもどうかです。もっとも上のイラストの例は、正式の場ではないか(家庭の情景です)。しかもNHKの場合長いスカートでなくひざが見える長さのスカートがやたら好きですね。これも理由は知りません。

地方局はどうなのかまでは確認していませんが、こういうことは長期で観察していくと面白そうですね。たとえば10年後もNHKのニュースでニュースを読む女子アナはスカートを着用しているかと確認してみてもいいかも。1年に1回くらい記事を書いていきましょうか。

というわけで、これからもこんなことを日々研究していきますので乞うご期待。

時代の変化と、2020年前後以降の羽生善治らの動向が興味深い

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特にこのブログではそんな記事を書いた記憶もありませんが、私はわりと将棋が(以前は)好きでして、旅先に詰将棋の本や雑誌付録を持っていったり、専門誌(「将棋世界」とか)に目を通していた時代もありました。最近はほとんど関心を失い、NHKの将棋番組すら見ることもなかったので、この記事はちょっと驚きました。

><将棋>谷川九段「降級、仕方がない」…現役に改めて意欲
毎日新聞 1月11日(土)12時23分配信

第72期名人戦A級順位戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)で初の降級が決まった谷川浩司九段(51)は11日、「厳しい戦いが続いたので降級は仕方がない。残る対局でいい将棋を指して(B級1組での)来期につなげたい」と語り、現役続行の意欲を改めて示した。

降級は同日未明、屋敷伸之九段(41)が深浦康市九段(41)に勝って決まった。「屋敷さんが優勢で逆転がない状況だったので、最後まで見ずに就寝した。11日朝に新聞を見て『やはり』と思った」

 今期の順位戦ではここまで1勝6敗と苦戦している。「昨年4〜9月は、他棋戦でも比較的成績がよかったが、10月以降の成績は悔いが残る。順位戦では中盤から終盤に入るところでミスをして競り合う終盤戦にならなかった将棋が多かった」と振り返った。

 A級10人の中で最年長となった。「10〜20代のころは10局中9局は実力を100%出し切れたと思うが、年齢を経るに従ってパフォーマンスが下がってきた感じがあり、もどかしく思うことも多くなってきた」と語る。

 一昨年12月から日本将棋連盟会長に就いたことについて「対局への影響は言い訳にならない。現役棋士として対局しながら運営にあたっていることで、応援してくれる方も多いと思う」と影響を否定した。【山村英樹】

順位戦のA級というのは、一応将棋のトッププロの証みたいなものです(契約金額の関係で、竜王戦のほうが格が高いことになっています)。そこから谷川が落ちたというのは、やはり一つの時代の終焉でしょう。

記事中の谷川の談話にもあるように、今回は相当厳しいと谷川自身覚悟はしていたみたいですね。将棋の順位戦は、同じ勝ち負けでしたら順位が下のほうが降級しますから、残留者として最下位というのはかなり厳しいところがあり、それでさらに1勝6敗と大幅に負け越していたら、これは降級も仕方ないでしょう。

将棋連盟会長になったことによる心労、勉強時間の不足の影響は否定できないにしても、谷川自身も語っているように、それによって負けても仕方ないということにはなりませんから(そう考えるなら引退するしかありません。もちろん二上達也のように、会長就任からまもなく引退した人もいます)、彼なりに相当苦しみながらも現役を続けていくのでしょう。

過去のトップ棋士を見てみると、中原誠が降級(A級の次はB1級です)したのが52歳(1999年度順位戦)、米長邦雄は54歳(1997年度順位戦)です。そうすると谷川の50というのはやや早いというべきかどうかですが、中原がこのようにコメントをしていました(魚拓)。

><将棋>谷川A級陥落「来期はB級1組で頑張りたい」
毎日新聞 1月11日(土)0時45分配信

(中略)

名人戦七番勝負で谷川と激闘を繰り広げた中原誠十六世名人の話 彗星(すいせい)のように名人戦に出てきた谷川さんが、A級から降級するとは。感慨深いものがあります。将棋の内容を見て、前期あたりから大変かなと感じていました。序盤戦で苦労している印象があります。大山康晴先生も私も、50歳を過ぎるととたんに苦しくなりました。しかし、まだ老け込む年齢ではないので、これからの戦いぶりも注目したいと思います。

中原の談話にあるように、やはり「50歳」というのが大きな壁のようですね。それを乗り越えるのは、まさに中原、谷川レベルの棋士ですら非常に難しいというか大変だということです。そうなると、私が興味があるのが羽生善治の世代です。最近は「羽生」という名字の持ち主はフィギュアスケーターが圧倒的な知名度を誇りますが、かつてはこの人がこの名字では最高の有名人でした。ただ将棋のほうは「はぶ」と読みます。

彼は1970年生まれです。ほかに、同じような年齢で抜群に強い棋士が何人かいる。彼らが、2020年ごろから先どれくらい活躍できるか(できないか)ものすごく興味があります。羽生らの世代は50歳前後の壁を破れるか破れないか、羽生は将棋史にのこる別格の実力者ですから、これはどうなるのかなかなか面白そうです。

大山康晴は、70歳になる年齢(逝去したのは69歳。生まれたのは1923年の早生まれ、亡くなったのは92年の7月)までA級でがんばりましたが、羽生(あるいは他の棋士)はそれができるかどうかです。若手棋士の台頭もそうですし、いろいろな困難がたちはだかりますが、個人的には羽生(ら)にはその壁を突破してくれればいいなとは思います。回答は、2020年前後にでるでしょうか、それとももっと早く? つまり羽生らが早めに失速してしまうということです。

そういうわけで、これからも私なりに動向を見ていきたいと思います。

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