今日は違う記事を用意していたのですが、記事を差し替えます。
2日前になりますが、TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』で、このブログでもおなじみの方の電話インタビューをしたとのことです。サイトに抄録が掲載されていますし、また放送後1週間以内は放送を聞けますので、興味のある方は是非どうぞ。以下抄録を全文引用します。魚拓を取ればいいのですが、これも時代の証言ということで。個人的には、拙ブログが、この件について継続的に問題としていければいいかなと考えています。
><出演>
・日本大学教授の岩渕良克さん
・学校法人・森友学園理事長の籠池泰典さん(電話出演)
憲法改正などを推進する「日本会議」のメンバーが理事長を務める大阪の学校法人がこの春、小学校を開校へ。安倍総理の妻、昭恵さんが名誉校長を務めるこの小学校の土地をめぐって、国有地が極端に安い値段で払い下げられていたことが判明。また、この学校法人が運営する幼稚園では、在日韓国人などに対するヘイト表現を含む文書を保護者に配布していたことも明らかになっています。国会でも野党が追及を始めたこの問題、いったい何が起きているのか、どんな疑惑が指摘されているのか、疑問点を洗い出した上で、森友学園の籠池泰典・理事長に生電話インタビューしました。とりいそぎ、以下にその一部の書き起こしを掲載いたします(※音声は全編配信しています)。
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(以下、抄録書き起こし)
荻上:この学校の土地売却について価格を非公表になっていましたが、この非公表であるということが最初の疑問となって、報道に結びついたかと思うんですけども、まず、どうして最初は非公表ということなっていたんでしょうか?
籠池:これはね元々、私の方はね、お国の方と定期借地権を結びましてね。どうしてそうしたかというと、本当は購入させてもらいたかったんだけども、やっぱ財政的なものもありましたから、まあまあ10年間で借りておって、その10年間のうちに、まあまあ、ある程度貯まってくるというか、内部留保が高まってきた段階で購入させてください、という風なことになっておったんですね。その後、なんていうんですか、悪い土の部分というんですか、有害な土の部分が示されましたので、それを全部どけまして、工事でどけまして、さあこれから今からボーリング工事をするぞといって、ボーリングというか、杭打ちをしましたときにね、土の下から生活ゴミが出てきたんですね。生活ゴミというたら、いわゆるその地で生活しておった方々の、まあまあ、あそこは阪神大震災のときに仮設住宅が建っておったところでありましてね。その仮設住宅を潰して平地にするときに、そこにあったものをそのまま埋めたんではないけども、やっぱり生活しおった長靴とか靴下とかはその中に入っておったんですね。それが出てきましたんで、「あれ、これは大変なことやなあ」というんで、近畿財務局さんに、お国の方にお尋ねして調べてもらったわけなんですね。そうしましたら、あの、これ、私の方の考え方だったんですが、じゃあ今の定期借地させていただいている間の金額が、例えばこんだけだと、ああ、それだったら、このように生活ゴミが出てきたものは、もう少し安くなるだろうと私は思ったわけですね。当然そうでしょう? 何かあの、綺麗な土地だったら、例えば1000円で買ったものだったらは1000円ですけど、ちょっとなんか変なもの、生活なんぼのものが出てきたらというたら800円になりますよとか、700円になりますよ、というようなことになるんだろうと僕思うんですよね。ですから私は、これ借地料としても安くなるのかな、安く購入させてくれるんじゃないかなと思ったわけですね。ですから、それをお国の方にどんなんなるんですかねえ?という風なことで、投げたということですね。
荻上:その経緯の前の、その契約を非公開にしていた理由は?
籠池:まあまあ、それはねえ、非公開にした理由というのはねえ、これ、元々、定期借地のときはどうだったのか僕知らないんですけどね。あんまり僕はこの制度について、初めてお国との交渉がありましたもんですからね。詳しくは知らなかったんですが、まあ、よくよく考えたら、ご自身の家がいくらで買いましたいうのは、あんまり近所の人に言わないでしょ? 言わないじゃないですか。だからそれと同じ感覚で、お国の方から「どうされますか?」って言われたときに、私自身はですよ、「それだったら言わんといてくださいね」というようなことでお伝えをしたということでありますね。
荻上:財務省の方の先日の国会での答弁ですと、学園側の希望として非公開という形になっていて、そのあと公表する際は、学園側の理解が得られたから公開という形になっていたんですが、むしろ財務省の方から提案がされたということなんですか?
籠池:まあ非公開というのはね、これはもうお互いのことだったと思うんですよ。ですから私は制度をあまり知らなかったから。公開どうされますかというようなこと、いやもうそれだったら非公開にしてくださいということだったし、今回、公開をしてもいいですよということになったというのは、変なところで変な噂が出ているんだったら、これは早めにどういう状況だったのかということをきちっとしてもらうために公開した方がええんじゃないかなと思ったということなんですね。
荻上:籠池さんの方から財務局の方に電話をして、「やっぱり公開にしてください」と言ったんですか?
籠池:その辺は、私の方から言ったと、私が提案をした、ということになるんでしょうね。
荻上:電話をした?
籠池:提案をしたと。
荻上:ということは籠池さんの方から連絡を取ったんですね。
籠池:・・・連絡を取ったというよりも、なんていうんですか、いろいろな朝日新聞の事がありましたからね、「これはどうなっているんでしょうね」「何が問題なんでしょうね」ということでしたから、まあ、お国と私の方は、なんとなく思いが通じた結果だったんじゃないですか。
荻上:思いが通じた?ということは担当の局の方から「こうなってますけど公開していいですか?」という問い合わせがあったということですか?
籠池:いやいや、そういうことでもないと思いますよ。私の方から「公開しましょう」ということにしたんですから。
荻上:なるほど。じゃあ、籠池さんの方から提案されたんですね。
籠池:ということになりますね。
◇なぜ、土地を買い取ったのか?
荻上:「国有地」が売却される、あるいは貸し出されるということでいうならば、民主的な観点からもその透明性が問われる案件だと思うが。
籠池:おっしゃるとおり。
荻上:まず最初、借地、貸し出しだということだったわけですよね。
籠池:そうですね。
荻上:その段階の前にこの土地が、だいたいどれくらいの価格だというのは把握されていたわけですか?
籠池:わかりません
荻上:わからない?
籠池:うん、わからない。私はちょっとそういうところはあまり強くないというのか専門家でないのでわからないんですよ。
荻上:いくらぐらいだという見積もりはなく、例えばこのあたりを取引したいという事で申請したということですか?
籠池:これは不動産会社の方が「国有地がありますけど、これは国の土地なので財務局のほうにいかれたらどうですか」ということのアドバイスがあって、行ったもんですから。その土地がいくらするのかということはそこまでは考えていなかったんですね。
荻上:いくらぐらいかという見積もりは聞いていた?
籠池:それはぜんぜん聞いていません。それはお国のほうも「ナンボですよ」ということはいってくれませんでしたので。でも借地だったらどうでしょうというような事で私がお聴きしたような事があったと思います。
荻上:自分から借りたいという事をいったということですね。
籠池:そうそうそう。借りるんならどうでしょうねと。
荻上:先方の財務局の反応はどうでした?
籠池:借りたいというなら借りたいで、その土地の金額から借地料を換算してこられるんでしょうね。それらの調整、いくらいくらということで私が思っていたよりもそれで小学校の開設が一年ずれたという事もありましたね。で、金額的なところから言いますとね、やっぱり高いと思いました。これは高いなと。でも、当然お国のほうでもやはり、本来の価格から出したものでしょうから「これ以上は難しい」という事だったんで、私のほうも開校を早くしないといけないということから10年間のうちで買い取り特約をしましてね、10年間のうちで買い取ったという事ですから何とか小学校の運営が上手く軌道に乗れば何とかかんとか賃借料が払えるやろうなという認識を示していました。
荻上:見積もり感はもっていらっしゃったということですね。
籠池:まあそうですね。
荻上:そうした中で工事を進めていく中で、埋蔵物が見つかってそのことを報告して、その後に購入を申し出たという事ですけれども、あまりこういった契約に詳しくないといっている籠池さんが、この期間でゴミが出てきたから安くなるだろうということで、金額はまだわからない段階だろうと思うんですけど、買いますといえたのはどうしてなんでしょう?
籠池:賃借料が例えば1千円だとするでしょ。
荻上:今回は月額227万円の支払いという事になっていましたね。
籠池:なってるでしょ。その通りですけども、そうなっていると例えば一般の民家でもですね、土地が非常にきれいな土地でありましたということでありましたらその金額でしたと。ところが掘っていく事によってボーリングをして、そのところに、杭打ちをしてその上に建物を建てないといけないといったときに、下から悪いものが出てきましたと。そのときに人体に影響のない、そして軽度のものだけれども、何かヘンなものが出てきましたといったらやっぱり地主としては、本来、民民の場合だったら地主さんがきれいな土地にして、それを借主に貸しますよね。でも、お国の場合はそうじゃなかったわけですから、やっぱりちょっと国のほうも知らなかったんだろうけれども、悪い土地というか悪いものが出てきたなと。それだったらちょっと安くしてくれるんじゃないかなという思いは当然なりませんか?
荻上:ということは金額がどれくらい安くなるかという確信なしに、買えるようになるだろうということで購入に変更したという事ですか?
籠池:買える金額になるだろうではなくて、例えば深いところからも出てきましたしね。浅いところからも出てきたと。それは、これはちょっとなんというのかな。工事の期間もかかるけどたくさん入っているかもわからないなというような気持ちが、気持ちというか第六感が働きまして、これはちょっと賃借料にしたらかなり安くなると。そうすると賃借料が安くなるということは購入させてもらえる金額に近づいてくるというのではないかということで、これも自分の第六感ですが、それだったらいくらになるかわからないけど国のほうが指し示してくれる金額で購入させていただきましょうかという風な感じを持ちました。
荻上:その結果8億円値引きされて、実質1億円ちょっとで購入できると知ったときはどう感じた?
籠池:あのねえ、8億円云々というけど元々その金額がいくらだったのか知らないんですよ。
荻上:引き算された数字だけを知らされた?
籠池:そうそうそうそう。それは誤解しないでいただきたいんですが、新聞記事でもそこのところを書いていてぼくは丁寧に答えたんです。でもわざわざそういうところを省いて、なんかいかにも、もともとの数字を知っていて、金額を知っていて、安い金額で買ったかのような錯覚を読者の人に与えるような報道、あるいはテレビ局でもテレビ局でもそのような報道をしていましたから、これはちょっと間違ってるんじゃないかと。悪者仕立てするようなことをわざわざしているよなあと、非常に気分が悪かったですね。
荻上:元の予算いくらぐらいだったんですか?
籠池:ぜんぜんそんなところまで考えていませんでした。見積もりがナンボというのは考えておらずに、要は、月額で200何十何万円でしょ、ね。それが年間だったら2700万円ぐらいになるわけじゃないですか。それならそれよりも安くなるということであったら2700万円で、それよりも安くなるということであったら2700円でギリギリ運営ができると。それだったらそれよりも100万円でも300万円でも安くなるんだったら我々は運営としたらラクになってくるじゃないですか。
荻上:月々200数十万円の借地でも結構ギリギリでやっていたことが、安くなることによって買えるような値段になるんじゃないかと判断して購入したと。
籠池:おっしゃるとおり。
◇安倍昭恵さんの影響は?
荻上:その前の段階で不動産の方が紹介してくれたという話がありましたけど、例えば担当の財務の方とかが安倍昭恵さんが名誉校長だというのは存じ上げていたんですかね。
籠池:それはその段階ではまだなってらっしゃいませんでしたからね。交渉の段階ではね。なってらっしゃいませんわ。
荻上:いつの段階で名誉校長になったんですか、安倍昭恵さんは?
籠池:名誉校長になっていただいたのは2年前ですから。近畿財務局との調整を始めたのは4年ほど前のことですからね。あ、5年ほど前か。タイムラグがありますね。
荻上:借りたいという要望を出したのは具体的には4年前。具体的な貸し出しの契約をしたのは3年前でして、購入は約2年前という事になっていますよね。
籠池:購入は2年前じゃないですよ。購入をさせてもらったのは・・・
荻上:2015年3月ではなかったですか?・・・あ、2016年ですね、去年か
籠池:そうでしょ。だからそんなに古い話じゃないんですよ。
荻上:去年ということは、安倍昭恵さんはすでに名誉校長になっているということですね。
籠池:そのときはそうですよね。
荻上:ゴミというのは何メートル掘り下げて見つかったんですか?
籠池:場所によって変わるんですよね。5m掘るとか、例えば10mのところからというのがあって。元々我々の学校というのが7階、8階建で立てる予定だったんですけど、ところがゴミとかが出てきますと、例えば杭打ちをしたときに例えばゴミの上に杭が立ちますと、ズレたりするでしょう?だから危ういということになってくるので、低くするという今の建築にさせてもらったということですね
荻上:そのゴミはもう撤去したんですか?
籠池:ゴミは、えー、建物が経っているところについては、撤去もしておりますね。
荻上:ほかのグラウンドなどは?
籠池:グラウンドはね、記者の方もご存知の通り運動場ですから、運動場はずっと昔からもう土の下というんですかね、動かして何もないんですよ。そのままでいいんです。
荻上:じゃあ、ゴミ出しの作業はもう全て完了したわけですか?
籠池:うん、あのー、土地の建物のところの分に関してはですね、あのー、ほとんど完了していますね。
荻上:いくらぐらいかかりました?そのゴミ出しには?
籠池:いやー、金額のことはどうもちょっとまだまだ、建設がしているところですから、その中にまた、結果として出てくるんだと思いますから、それについて、私はまだ存じあげておりません。
荻上:いくらぐらいかかるという見積もりで?
籠池:ちょっと今、言えないですね。あの、何ともメディアのところで言えないですけれども、かなりかかるだろうと思いますよ。
荻上:8億、行きますか?
籠池:いや、だって、運動場の下のところは取り出さなくていいんですから、触ってないんだから。そうですよね。運動場で使いますところは、何も触らなくていいので、そこにお金がかかることはありません。
荻上:国の方が過剰算出した可能性があるということですかね?
籠池:違います。違います。それは違うと思いますよ。だって、要はそれをすることによって、あのー、地下に生活ごみがあるということは、資産価値が下がるということでしょ。ですから、安くなってくるということですよね。で、お国の方が何億円だったか、今おっしゃった8億とか9億とかおっしゃったけど、それは土地の運動場のところの生活ごみもすべて除いたらというような算出されたんではないかなと思いますが、私はその辺のところは専門家ではないので、分かりません。
◇「安倍晋三記念小学校」について
荻上:今回、「安倍晋三記念小学校」という名前で寄付を募っていましたよね。
籠池:これはどこからの情報なのかよくわからないんですが、当初ね、あのー、安倍晋三記念小学校ということで、あっいやいや、間違えました。安倍晋三先生にどうぞ、学校を造りますので安倍晋三という名前を冠に付けさせていただきたいんですがと、お願いはしたんですけどね。まあまあ、ちょっとその返答がしばらくありませんでしたので、私の方でちょっとあのー、私の勘違いもあったんか分かりませんが、あのー、期間の間の中でですね、あのー、安倍晋三記念小学校にしようということで、したことがありましたね。一時期ね。それは衆議院議員でいらっしゃる段階のことでしたので、もちろん、えー、自由民主党の総裁になられた段階で、その話はなくなったと認識しています。
荻上:ということは、その前の段階では、やりとりはしていたんですか・
籠池:はい。あのー、昭恵様を通じて、昭恵夫人を通じて、そのやりとりはしてましたけども、やっぱりお断りになってこられましたね。
荻上:断ってきたと。
籠池:はい。
荻上:最初はいい感じだったけど、断られたって感じですか?
籠池:まあ、あの、その辺の感触はわかりませんが、でも、最終的にはご辞退という形になられましたね。
荻上:(安倍晋三氏の)名前を使って寄付を集めていたのは、いつからいつまでの時期なんですか?
籠池:当初だけなんですよ、衆議院議員であられた時だけでありますが。でもそれはねえ、すぐに回収もしましたんで、そのー、あのー、おっしゃっている文が、衆議院で出ていたものが、本物かどうかは、私もよくわかりません。全然わかりませんですよ。私が確認したものではありませんから。本物かどうかはわかりませんですよ。
荻上:ただ、一時期寄付を募っていたのは事実なんですね?
籠池:それはさせていただきました。でも、それは衆議院議員をされていた間だけのことですから。
荻上:総裁になる前ということですね?
籠池:はい、そういうことです。
荻上:でも結果としては(安倍晋三の名前を)無断使用していたということになるわけですか?
籠池:いや、無断使用はしてなかったと認識はしているのですが、それは考えよう、受け取りようの問題だと思いますわ。
荻上:受け取りよう?
籠池:安倍先生の方が、これを断ろうかどうかしようかと考えている間のタイムラグの問題だと思う。私は安倍晋三先生の冠をしようと思ったのは、素晴らしい日本を再生、再興させようとされてる功労者ですからね。私は尊敬の意味で、偉人であろう方だからということでお願いをしたということですので。
荻上:許可をもらう前にその名前を使ってしまったということなんでしょうか?
籠池:いやいやいや、そんなことはありません。打診はさせていただいておりましたけど、その回答がまだ返ってくる前に、ちょっとあのー、早めに対応をかけてしまったというのが真実ですね。
荻上:勇み足であったということでしょうか?
籠池:まあそういうことでしょうかね。まあまあ、それはねえ、タイムラグの問題だったと思いますわ。
荻上:実際、配布されていたのは一時期だったということでしたが、
籠池:本当に当初の時間ですよ。これは堂々とお伝えしておきますけど。
◇ヘイトスピーチについて
荻上:この学園からヘイトスピーチが拡散されているんじゃないかという話も論点になっていますが、ネット上で中国や韓国への批判になるような文言が載せられていて、それを謝罪文とともに撤回しましたよね?
籠池:あのねえ、これねえ、ヘイトスピーチいうのは、すごい範疇が広い、定義が広い言葉だと僕は思うんですけどね。私たちのところに4年ほど前に、中華人民共和国出身の方が入ってこられたんですね。ところが、本来私たちの学園に入ってくる人は、我々の教育に賛同された方が当然入ってこられるんでしょうけど、
荻上:近いから、という方もいらっしゃるでしょうけどね。
籠池:近い方ではなかったんですが、我々の教育に賛同して入ってこられた方ではなくて、入園式も来ない、授業参観にも来ない、そして遠足にはマクドナルドを持ってくる、っていうことで、私たちの学園の方針には従ってくれなかったんですね。それで、僕が注意申し上げたら辞めていかれまして。
荻上:その注意の時に、文書など配ったりされていましたよね?副理事長の。
籠池:これもね、ちょっとおかしな話なんですが、その方のことであって、別に、1つの人種の団体に対して、あるいは民族の団体に対して申し上げたことはなくて。その方に対して渡した文書なんですね。でもそれが、普通だったら、そういう文書がネットを通じて出ていくわけがないじゃないですか。それを持っておくだけじゃなくて、ネットで拡散していくということ自身が、為にするために、我々の学園に入って、撹乱を起こして、何かとんでもないことをして、そして出て行く。出て行ったときに、「退園させられた」といって、それもまたネットで出して、どうもこの学園は悪いところなんだよ、という風に言い出していくという、こういうふうな論法のやり方をしているんですよ。孫子の兵法を中国がやってるのと同じような感じになってますね。
荻上:お手紙の中で、「韓国人と中国人は嫌いです」という文言があり、ネット上では韓国・中国人が、自分たちに対して意図的に反対してるんだ、ということを書いていたことについて、撤回・謝罪されていたわけですけども、その保護者の方とは係争中ということになるわけですか?
籠池:おっしゃるとおり、おっしゃるとおり。あのねえ、これはねえ、すごく重要なことなんですが、係争というのは、相手の方から訴えられて、それに対してこちらの方も、そうじゃありません、ということを裁判所で言わなきゃいけないわけでしょ?ね、そのまま裁判所で何も言わなきゃこちらが負けてしまうわけじゃないですか。そういう意味で係争中。ということは、係争ごとにするために、その、あの、中国の方も、韓国の方もしてきたという、そういうふうにしてきたという、意図的なことがありますね。
荻上:ということは、ヘイトスピーチにはあたらないという認識なんですね?
籠池:その人にだけに言ったことなんで。全体ではなく、その元保護者の方にだけ言ったことなんで。
◇国会の召喚に応じるか?
荻上:今後、例えば、国会で説明したりとか、記者会見をするという気持ちはありますか?
籠池:ないですね。ほとんどマスコミの人には説明はしましたので、そういうことする必要はまったくないと思っています。
荻上:これからも、国会に呼ばれてもいかないということですか。
籠池:そんな呼ばれるような立場ではありません。私は悪いことも何もしとりませんので。民主主義の国ですよ。独裁国家ではないんです。民主主義国家の中で、私立学校を作ろうとしているいう人間に対して、そういうものを日本の国の振興・隆昌させようという方向性の学校をつぶそうというようなことを考えているような人たちがいる、また、今もまだ動いているようなところには私は別に行く必要性はないと思います。
(抄録書き起こしおわり)
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※なお予定では、今回の件を取材している朝日新聞の記者やこの問題を提起した豊中市の木村真市議にもお電話で経緯などを伺うことになっていましたが、放送当日の夕方に、森友学園サイドから朝日新聞の記者や木村市議が出演するなら、籠池理事長の出演を取りやめるとの意向が示されました。番組としては、現在指摘されている問題を検証する材料を増やすためにも、生出演で理事長に話を訊く貴重な機会をいかすべきだ判断し、今回は予定を変更して、番組パーソナリティ荻上チキが経緯や疑問点を整理した上で、籠池理事長に直接お電話で伺うことしました。今回の理事長の証言を検証するためにも、近日中にあらためて、朝日新聞の記者や木村市議などにもお話を伺う機会を作りたいと考えています。
この記事については、当方が論評するよりもとにかく理事長の言い分を読んでいただいたほうがいいと思いますので、特に私から付け加えることはありません。ただ、「T幼稚園退園者の会」のサイトで、気になる記事がありました。
>TBSラジオへの抗議文
2017年2月21日youchienblog
TBSラジオ御中
本日の放送を拝聴しました。貴社の不誠実な対応に怒りを感じざるを得ません。
貴社は当方への取材依頼のあと「番組構成上の都合」を理由に当方への取材を取りやめになさいました。しかし本日の番組終了時のアナウンスメントでは「籠池理事長の出演を確保するため、他の出演者の証言を採用しなかった」とおっしゃっています。なぜ、当方への説明と、リスナーへの説明が違うのでしょうか?
このようなダブルバインドな対応に、強く抗議するとともに、今後、貴社、及び貴社系列各社への取材協力を拒否することをここに表明します。
それに対し、TBSラジオ側からコメント欄にて弁明がありました。
>TBSラジオ「荻上チキ・SESSION-22」2017年2月21日 / 6:57 AM
当該番組のプロデューサーです。ご疑念を抱かせてしまって申し訳ありません。放送の中でリスナーに説明したのは、番組内でも申し上げました通り、放送当日の月曜日に急遽出演が取りやめになった新聞記者の方と豊中市議の方についてです(学園サイドから放送当日に要望を受けたのはこのお二人についてです)。「T幼稚園退園者の会」様につきましては、連絡先についてのご返信をいただいた土曜日の時点で、すでに複数のゲストが決まっており、時間が足りなくなるなどの構成上の理由、また取材が殺到して対応に追われていらっしゃるとのことも含めて判断し、今回は見送る旨、土曜日の夕方にお伝えした次第です。実際に経緯が異なるため、説明もまた異なるものになっております。時系列なども含め、詳細な説明をメール致しましたので、ご参照ください。
この件、私としては、どちらに問題があるかということを断定しかねますが、いずれにせよTBSラジオには、「T幼稚園退園者の会」に誠意のある対応を望みます。森友学園(塚本幼稚園)の問題というのは、ちょっと一筋縄ではいかないので、マスメディアに対しても最大限の配慮をしてほしいわけです。