前に近場でのショートトリップの話を記事にしたことがあります。
近場の世界遺産を見学する(ついでにリトル・ブラジルも見学)この時は富岡製糸場、ブラジルタウンの大泉町、あと埼玉と群馬の県境を見学しました。その時の埼玉と群馬の県境を表す小さな標識には「へえ」と思いました。
それで、そこからそんなに遠くないところに面白そうな県境があります。埼玉県と栃木県と群馬県の県境というのがありまして、ここは3県がぶつかっています。山ならともかく、平地で3つの県がぶつかる県境というのはめずらしいとのこと。たしかに、東京都と埼玉県と山梨県の県境なんてのは、完全な山です。それでだいぶ前ですが、こんな記事(魚拓)を。
>3県境
群馬、栃木、埼玉…境界線確認、新観光スポットに
毎日新聞2016年2月9日 20時35分(最終更新 2月10日 01時25分)
馬県板倉町、栃木市、埼玉県加須市の3市町が合同で
あいまいだった群馬、栃木、埼玉の3県境を画定しようと、群馬県板倉町、栃木市、埼玉県加須市の3市町が9日、合同で境界線を確認した。地権者が立ち会ったが争いもなく、各県に報告し3月上旬にも手続きを終えて固定される見通し。平野部の地面上で3県境が接するのは全国的にも珍しく、近くの渡良瀬遊水地や各市町の観光スポットをつなぐ地域振興の結節点として活用するという。【阿相久志】
3県境は、渡良瀬第一貯水池(谷中湖)の南西側にあり、板倉町海老瀬、栃木市藤岡町下宮、加須市小野袋で接している。もともと県境をなしていた渡良瀬川が明治時代の足尾銅山による鉱毒被害を受けて流路変更され、沼地になった県境地域が埋め立てられて陸地となったという。一帯はその後、水田として利用され、Y字型に走る用水路が県境とみなされてきた。
この日の作業では、用水路の接点で、積み重なった泥を取り除いて目印の標柱をあらわにし、3県の接点と確認した。この標柱は、1980年に群馬県が終えた区画整理事業に際し、県境の確認用に据えた。その後、泥に埋まっていたという。新たな標柱に交換し、確認しやすくする。
今回の3県境確認を受け、板倉町産業振興課の遠藤進課長補佐は「2市と提携して周辺を整備し、集客の拠点として観光客の周遊を促したい」と波及効果に期待を寄せる。加須市もすぐ近くの「道の駅きたかわべ」とつないだ観光資源としての活用を検討。栃木市も、茨城を含め4県を短距離でまたぐ県道9号線と合わせた「パワースポット」として売り出したい考えだ。
「ググっとぐんま観光宣伝推進協議会東部地域部会」が2月上旬から配布する群馬県東部地域の観光ガイドブック「味旅(みたび)」でも、板倉町の提案で「日本でここだけ! 奇跡の“3県境”」と銘打ち、新たな観光スポットとして紹介している。
3県境目当てに訪れる人たちのため約20年前から手製の案内板を設置している栃木市藤岡町側の地権者、古沢満明さん(82)は「魅力度ランキングでいつも低位にある北関東が有名になるきっかけになればいい。もっと人がたくさん来て、にぎわってほしい」と笑顔を見せる。
一方で戸惑う地権者もいる。板倉町側の水田でコシヒカリを栽培する男性(61)=加須市在住=は、親の代に沼を埋め立てて区画整理した際、たまたま割り当てられた土地だという。3県境が話題を集めることに「にぎやかにならない方がいいのだが……。もの好きがいるもんだな」と苦笑いしていた。
ここで突然馬鹿な話を思い出しました。実話かどうかの責任は持てません。
3人くらいで山に登って東京、埼玉、山梨あたりで、1人が足をくじいたかどうかしてしまいました。それで、1人が(携帯電話とかはない時代でしたから)、いちばん近くの家だか施設だかの電話があるところに行き、119番をかけました。そうしたらこのようにいわれたというのです。
「で、そこは確かに××(東京か埼玉か山梨かは不明)なんですね?」
え! たぶん××だと思いますが、しかし確信はない。でも「いやわからない」ともいえないしねえ。仕方ないから、「はいそうです。間違いありません」と言って、すぐ遭難現場に戻って、ここならぜったい「××」であると断言できるところまで運んで、それで救助を待ったというのです。
このような真偽不明の話はともかく、行ったって単に畑があるだけの面白いわけでもない風景があるだけですが、社会勉強で行ってみたいと思います。
そしてもうひとつ、けっこう面白そうなのが、こちら(魚拓)です。
>休止扱い半世紀…安比奈線、ついに廃止へ 西武HD発表
戸谷明裕2016年2月10日21時33分
西武ホールディングス(HD)は10日、西武新宿線南大塚駅から延びる貨物専用の安比奈(あひな)線(南大塚―安比奈、3・2キロ)を廃止する、と発表した。バブル期に計画された安比奈車両基地の廃止が決まったため。半世紀以上休止された路線に、ついに終止符が打たれる。
特集:テツの広場
安比奈線は運行を休止しているが、西武鉄道の会社概要にも掲載されている「営業路線」。南大塚駅から西の入間川に向けて延び、途中に新駅の計画もあった。入間川河川敷からとった砂利の輸送線として1925(大正14)年に開通。関東大震災や戦後の復興需要で活躍したが、砂利の需要減や採取規制強化により、63年以降、「休止」扱いとなったままだ。
87年になって、安比奈駅の跡地周辺に約300両をとめられる安比奈車両基地の計画が浮上。川越市など関係自治体にも説明していたが、車両増強計画の見直しもあって実現しなかった。南大塚駅からは単線の線路が現在も延びるが、休止期間が切れる今年11月末に廃止され、線路は撤去される見通しだ。
10日に発表された決算で、西武鉄道は投資した用地費など約126億円を特別損失として計上した。西武HDの担当者は「廃線は残念だが、土地利用計画を川越市などと協議して地域貢献したい」と説明した。
昭和の名残を残し、ドラマのロケ地にも使われた風景。同市政策企画課の永堀孝明課長は「今後については西武鉄道や市役所内の関係部署と確認していきたい」と話した。(戸谷明裕)
廃線沿いに散歩してみても面白そうですね。川越ですから、3県の県境より容易に行けます。ついでに、bogus-simotukareさんから教えていただいた元巨人のピッチャー條部のうどん屋で食事をしてもよさそうです。
そういえば、これは近場ではありませんが、ずいぶん以前、京都の山城から山を越えて南禅寺まで歩いたことがあります(こちらからご覧になってください)。あれもいい経験だったな。
いずれにせよ遠くに行くことばかりが旅ではありません。東京湾をフェリーで渡ったり、青梅線沿線や秩父電鉄、あるいは神奈川県でJR東海エリアに踏み入れたり、いろいろ充実したショートトリップができるというものです。あなたの地元あるいは近隣にも、「お!」というすばらしいところがあるはずです。ぜひお時間をつくってあなただけの楽しいショートトリップをしてください。