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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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公けの場で倒れるのは、不幸中の幸いなのかもしれない(4月7日更新)

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大相撲巡業中での、土俵に上がって心臓マッサージをした女性に対する「土俵から降りてください」というアナウンスは、海外でも報道されるくらいの話になってしまいました。これ自体の非常識さは論外にもほどがあるというものですが(いったいどんだけ相撲協会って教条主義なんですかね?)、当のくも膜下出血で倒れた舞鶴市長は、現在報道されるところでは命に別状はないようです。それでやはりとっさの心臓マッサージなどが功を奏したということのようですね。

土俵で救命に当たった女性の初期対応、医師が絶賛「相当トレーニングを積んだ方と思われます」

つまりはやはり早急に救命措置をしたことがよかったわけです。この時うまく対応ができなければ、たぶん舞鶴市長は後遺症が残った可能性がより高くなったはず。

それでいつも思いますが、睡眠時に何らかの発作が起きてそれでだめになってしまうという例が大変多いわけで、一人暮らしや無職などで誰もいない自宅で倒れたりするばかりでなく、深夜に何らかの病気の発作が起きるのも大変危険だと思います。もちろん人里離れた山などでもご同様。

このブログでも書いているように、昨今交通事故や他殺による死者が激減していますが、この理由の1つが、医療アクセスの改善です。つまり救急搬送されてすぐに医療につながるので、昔と比べると死ぬ人が減っているわけです。しかしこれも、自分もしくは誰かが通報してくれないと救急車も来てくれませんから、やはり衆人のもとで倒れることのほうが助かる可能性は高くなります。そう考えると、今回の舞鶴市長氏は、不幸中の幸いだったのかもしれません。

実は本日は、やはり衆人環視のもとで、プロ野球コーチの木村拓也さんが同じくも膜下出血で亡くなってから8年たった日なわけです。2010年の4月2日彼は試合開始直前のノックの最中に胸を押さえて(あるいは放散痛ですかね?)倒れてしまい、AEDほかの応急処置を受けた後救急搬送されましたが、意識の回復がなく同7日に亡くなったわけです。Wikipediaによると、

清武英利球団代表は同日の記者会見で「搬送された時点で、すでにレベル5の最悪の状態だった」と状況を語った。

とあり、「レベル5」というのは、Wikipediaの「予後」では

>特にgrade Vは致死率がほぼ100%であるとまでいわれている。そのため、grade IV以上の場合は無意味であるとして治療しない病院も多い。

だそうですので、たぶん病院もほとんど対応できない状態だったのだと思われます。舞鶴市長のほうが軽い症状だったのでしょう。そういう点でも幸運だったわけです。

そういえば先月、イタリアのサッカー選手が、就寝中に恐らくは心疾患で亡くなりましたね。

アストリ選手が急死、サッカー・イタリア代表DF=訃報受け、1部リーグ戦全て順延

 【ローマAFP=時事】サッカーのイタリア1部リーグ、フィオレンティナは4日、主将の同国代表DFダビデ・アストリ選手(31)が亡くなったと発表した。クラブの公式ツイッターに「突然の病気による死去を知らせなければならず、大きなショックを受けている」との声明を掲載した。
 イタリア代表で通算14試合に出場したアストリ選手は、4日に敵地で開催予定だったウディネーゼ戦に備えてウディネに滞在していたが、3日夜から4日の間にホテルの部屋で死亡しているのが見つかった。イタリアのメディアは、心臓発作が死因と報じている。
 この訃報を受けて、4日のイタリア1部リーグ戦は全て順延された。 (2018/03/05-01:16)

あるいは、彼も寝ている間での発作でなければ救命できた可能性もあったかもです。また、これはずいぶん昔ですが、南海ホークスのレギュラー内野手が突然亡くなったことがあります。下は、Wikipediaより。

>しかし、プロ9年目のシーズンを迎えようとした矢先の1985年正月の1月2日、帰省先の実家で風邪の悪化により38度を超える高熱を発した為、母校・静岡商高のOB会を欠席。翌1月3日午後には一旦平熱に下がり、パチンコ店へ外出するなど体調回復をみせていた。ところが、同年1月4日未明の就寝中に突然もがき苦しみ、全身が痙攣する状態となり、救急車で近隣の病院に搬送されたが、急性心不全により26歳で急死した。

【1月4日】1985年(昭60) 突然もがき苦しんで…26歳久保寺雄二、就寝中に突然死

上の記事では、

> 死因は急性心不全。実家の静岡県函南町で就寝中、突然もがき苦しみだし、2回大きく息をした後に舌がもつれるようになり、全身がけいれん。それからは手の施しようがなかったという。

>風邪がもとで体調に異変が起きた末の悲劇だったのか、ともかく死因は心不全という以外に説明がつかなかった。

とありますので、気づかれずに亡くなったということではないのでしょうが、人間こういうことがあるということです。

好きで突然死する人、あるいは重篤な症状に突然なる人はいませんし、健康に気をつけていればこのような事態にならないということでもないでしょうが、やはりこのような死はご免こうむりたいものです。読者の皆様も、健康には鋭意ご注意ください。私も気をつけます。


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