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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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今日はアニセー・アルヴィナの誕生日(彼女の出世作「フレンズ」が、CSで放送される!)

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毎度同じことを書いていますが、このブログは、イラン系フランス人女優のアニセー・アルヴィナの誕生日(1月28日)と亡くなった日(11月10日、ただし違う日の資料もあり)の前後には、彼女についての記事を書いています。私がこのブログを継続しているのは、彼女のことを書きたいからです。他のあらゆる記事は、彼女の記事を読んでいただきたいために書いているのです。

それで一昨年はともかく、例年あまりネタがないのですが、今年は、ちょっと耳寄りな情報を。彼女の出世作「フレンズ〜ポールとミシェル 」がCSで放送されます。ザ・シネマにて。HPを。写真もHPより。

>フレンズ/ポールとミシェル
FRIENDS 1970年 / イギリス ・ アメリカ / 103分 / 青春 ・ ラブロマンス

もう1つの『小さな恋のメロディ』─駆け落ちし人生の試練に挑む少年少女の純愛を描いた青春ロマンス

放送日時

2020年02月05日(水) 深夜 03:30 - 05:30 

2020年02月20日(木) 深夜 03:30 - 05:30 

2020年02月29日(土) 06:00 - 08:00 
解説
裕福な15歳の少年と14歳の孤児。2人の友情が愛へと変わっていく様を、風光明媚な南仏アルルを背景に甘く切なく綴る。エルトン・ジョンが音楽と主題歌を担当し、若きカップルの純愛に優しい情感を彩る。

ストーリー
父を亡くした14歳の孤児ミシェルは、従姉を頼って故郷のアルルからパリへと移る。ある日、動物園に出かけた彼女は、実業家の父を持つ15歳の少年ポールと出会う。初対面で惹かれ合うものを感じ合った2人は、お互いに今の暮らしに不満を抱えていたことから、家出してアルルへ駆け落ちすることに。田舎の白い一軒家で始めた2人の暮らしはたちまち厳しい現実に直面するが、ポールが農園で職を得て何とか生活を支えようとする。

監督・製作・原案
ルイス・ギルバート

出演
ショーン・バリー
アニセー・アルヴィナ
パスカル・ロベール
ロナルド・ルイス

ただし放送時間は、深夜(あるいは早朝)であまりよくありません。たぶんですが、これはアニセーのヌードシーンが問題となっているかと思います。1953年生まれですので、映画の撮影時は未成年になりますから、放送時間が限定されるのでしょう。

実際には、この映画は現在でもDVDが新品で購入できますし、希少価値があるわけでもありませんが、でもCSであっても鑑賞できるのは私にとってこんなうれしいことはありません。観る環境のある方は是非どうぞ。

ところで上の紹介では、

>もう1つの『小さな恋のメロディ』

とありますが、この2本は英国での公開時期はだいたい一緒です。「フレンズ」が1971年3月24日の公開、「小さな・・・」が同じ年の4月21日です。映画の撮影は、どちらも70年のはず。「小さな・・・」で、「パットン大戦車軍団 」のポスターが映るシーンがありますが、英国でこの映画が公開されたのは、70年5月です。「フレンズ」も、夏の撮影のようですから、70年夏に撮影が行われたのでしょう。なお「フレンズ」の日本公開は、71年の11月、「小さな・・・」は71年の6月ですので、たぶん「フレンズ」がヒットして話題になった背景には、「小さな・・・」の影響が大きかったのだろうと考えられます。このあたり、当時の「キネマ旬報」なども参照して研究したいですね。

また、書店で出てくる老女は、これはカメオ出演ということになるのでしょうが、BBCでミス・マープルを演じたジョーン・ヒクソンです。この映画は、正直脇役が弱いのですが、なぜか彼女だけ、妙に大物です。

あと編集を担当しているのが、「アラビアのロレンス」でも編集を担当したアン・V・コーツです。これにはちょっと驚きます。同時代では、「フォロー・ミー」も担当しました。一昨年(2018年)に亡くなっています。92歳でした。

それでこの映画のヒットの一因は、やはり主題歌をエルトン・ジョンが歌ったことであろうかと思います。これも、いまとなっては信じられない奇跡です。動画にもいろんなヴァージョンがありますが、オープニングクレジットでの動画を。

1971 - Friends / Elton John - Friends

それにしてもこの映画でヌードになったことが、その後の「脱ぎっぷりのいい女優」の立場の原因となったわけで、この映画の出演がなければ世界的に名が知れわたることもなかったでしょうが(もちろん私も、彼女を知ることもなかったと思います)、けっして好きでヌードシーンを演じていたわけでもなかったらしい彼女からすれば、やや複雑な心境になるところもあったかと思います。私も正直(当然)彼女のヌードを観ることができるのはうれしいのですが、でもやっぱり悲しくなるところもあります。

それはともかく、観ることが可能な方は、ぜひご覧になってください。ただどうせなら、やはり続のほうもぜひ放送してほしいなと思います。続のほうは、内容的にも興行的にも成功しなかったし、世界的にもソフト化もろくにされていないと思いますが、可能ならぜひ・・・というところでしょうか。

参考:アニセーのヌードシーンへの想いは、こちらの記事をご参照ください。しかしインタビューでこういう話をしていてすぐそのあとの映画でヌードになっちゃったあたりが、彼女のセルフマネジメントの弱さであり、いまひとつ人気がでなかったり作品に恵まれなかった理由でもあったのかもしれません。残念ですが・・・。

アニセー・アルヴィナ 1979年のインタビュー(3)

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