先日図書館からこんな本を借りてみました。
私も知っている話もいろいろありましたが、私が興味を持ったのがこちらの映画です。
『夜叉ヶ池』
この映画についてよく知らなかったのでWikipediaなどで確認したところ、次のようなことがわかりました(注釈の番号は削除)。
>1979年制作。監督は篠田正浩。女形の坂東玉三郎がヒロインと夜叉ヶ池の主・白雪姫の二役を演じた。
しかし、劇場公開後はテレビ朝日系の「ゴールデンワイド劇場」で1回放送(1981年11月2日放送)されただけで、それ以降一部の権利者がソフト化を拒否する等、権利関係の調整が難航しているため、DVD発売等の二次利用の見通しは立っていない幻の映画となっている[要出典](封印作品)。
松竹は本作の特撮のために2億円の予算を投じ、東映の矢島信男率いる特撮研究所のスタッフを招き松竹大船撮影所の第8ステージに波起こし装置を2基設置して洪水シーンを撮影するなど、大掛かりな特撮が用いられた。
封印作品は数あれど、なぜこの映画が前掲書で紹介されているかというと、特撮が使われているからです。イグアスの滝でのロケは、上の記事でも紹介されている洪水のシーンのためであり、なかなか面白そうです。
そういうわけでまたこう思うわけです。
観てみたい!!!
が、上にも書いてあるようにこの映画は、テレビ放送(CSも同様)も1回だけ、ソフト化もめどが立っていないというわけで鑑賞困難です。上に書いてある権利者のソフト化拒否、権利関係の調整困難というのは、具体的にだれが主張しているのかとかどういう問題があるのかということはつまびらかでないですが、たとえば玉三郎と加藤剛のキスシーンがやばいとか(玉三郎は言うに及ばず、加藤氏もLGBTネタにはこと欠かない人物だしね)、いろいろ話があるようですが、なかなか難しそうです。実際には、時たま動画サイトにおそらく81年のテレビ放送時の録画がゲリラ的にアップロードされることもあるようですが、私が調べた限りでは、現在は観ることができないようです。
こちらによると、どうも玉三郎が、この映画の上映に難色を示しているとのこと。事実かどうかはわかりませんが、そのあたりは少しは考えてただけませんかね。期待はしていませんが。
いずれにせよ。そのような事情であるとするならば、ゲリラアップロードを待つのかなと思いますが、この映画に関しては時たま(はい、ほんと時たまです)上映はされるようです。たとえば
ラピュタ阿佐ヶ谷で2006年に上映(しかし写真が掲載していないというあたりに、この映画がかなり権利関係で問題があることがうかがえます)
といった記録を見つけられました。これはネットで情報が上がっているものだけですから、上がっていないものも多分あるはず。でも最近はないのかなあ。
この映画の場合、松竹が多額の制作費をかけたわりには興行的に惨敗したとかいろいろある(会社の恥、ってことですかね。前記事にした『幻の湖』みたいなものか)のでしょうが、ここは関係者の努力と勇気をもって、なんとか鑑賞できる体制にしていただけませんかね。前に記事にした超資産家がプロデュースをした(もちろん「製作総指揮」みたいなもので、細かい政策実務をしたわけではないですが)3作品なんて、まさに超資産家の気まぐれと個人的なご意見により鑑賞不可のわけですし、また連続テレビドラマですが、世界的超有名推理作家の原作作品が、番組制作時の契約不備によりソフト化はおろか再放送すらできない事態になっているのも、現実問題として解決の見込みはきわめて低そうですが、こちらはなんとか名画座での鑑賞は可能なようですから、まだ見込みはありそうです。
実際篠田監督も、すでに90歳近い(1931年生まれ)ですからね。彼がご存命のうちに、ぜひソフト化が実現できればいいのですが。なおこの映画では、岩下志麻 は出演していません。彼女もご存命であれば、来年80歳です。うーん、80歳の岩下志麻も、ちょっと想像しにくいね。
それにしても動画サイトでも、ほんとクレーム→即刻削除を承知でアップロードする猛者、ツワモノがいますからね。私も、しゃーない動画をいっぱい所持しているから、そういうものをアップロードしてみようか・・・ということはしませんが、ともかく世の中そういう無茶苦茶な人間がいるから私のような人間は大変助かっているところはあります。
何らかの情報がありましたらまた記事にしますし、知っている方がいましたら乞う情報。