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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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家庭内殺人でも、主たる対象以外の家族を(理由はともかく)殺すのは、本当にやめてほしい

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以下記事中いくつかの死刑事件について触れますが、私は死刑廃止論者ですので死刑判決や執行を支持するものではありませんが、それはこの記事の趣旨とは関係ないということでご了解を願います。

2017年に起きた福岡での妻子3人の殺人事件で、一審死刑判決を受けている元警察官の酵素が棄却されましたね。記事を。

>元警察官に二審も死刑判決 福岡の母子3人殺害、無罪主張退ける
布田一樹2021年9月15日 16時24分

 福岡県小郡市で2017年、妻と2人の子どもを殺害したとして殺人罪に問われた元福岡県警巡査部長、中田充被告(43)の控訴審で、福岡高裁(辻川靖夫裁判長)は15日、死刑を言い渡した一審・福岡地裁での裁判員裁判の判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

 一審判決によると、中田被告は17年6月5日深夜から6日未明、自宅1階の台所付近で妻由紀子さん(当時38)を、2階寝室で長男涼介さん(同9)と長女実優さん(同6)を、首を絞めるなどして殺害した。

 弁護側は一審に続き無罪を主張。医師の証言などから認定した3人の死亡推定時刻には疑いがあり、被告が自宅を出た後に第三者が殺害した可能性があると訴えた。これについて高裁は「医師の専門的知見に疑義を入れる事情は見当たらない」と指摘。第三者の侵入の形跡がなく、死亡推定時刻に家にいた被告の犯行とした一審判決は「不合理ではない」と結論づけた。

 量刑については「3人を殺害した結果は誠に重大。死刑選択はやむを得ない」と述べた。

 判決後、被害者の遺族は「判決については、私たちの意見と異なることはありません。しかし、由紀子、涼介、実優が殺された理由や、詳しい事実は結局分からないままとなりました。この点には到底納得がいきません」と代理人弁護士を通じてコメントした。

 中田被告の弁護人は「死刑判決を出すには慎重に審理してほしかったが、裁判所のそのような姿勢を全く感じなかった。不当な判決だ」と話した。(布田一樹)

いわゆる完全な否認案件ですが、状況証拠は真っ黒だし、最高裁への上告をしてもなかなか覆らないでしょうから、事実上死刑は確定したものなのかもです。なおこの事件については、この記事執筆時点(2021年9月15日)には、Wikipediaの項目はないもよう。こちらに、かなりまとまった記事があります。

それで、これはもし今後逆転無罪になった場合はこのくだりは完全に撤回することになりますが、高裁判決にかんがみてこの事件は確かに被告人がこの事件の犯人であるということを前提として記事を進めます。

この事件自体は、被告人が奥さんと(承認試験に落ちたなどで)不仲になり、その関係で殺害したということのようですが、2人の子どもは当然無関係です。しかし被告人は、理由はともかく(否認案件ですので、その点については被告人は語っていません)2人の子どもを殺してしまったわけです。人間というのは、異常な精神状態に追い込まれると、信じられないようなひどいことをすることがあるのでしょう。

そういう意味では、以前あった京都府向日市の生活保護担当職員(ケースワーカー)が、自分が担当している受給者が殺した(傷害致死扱い)遺体の遺棄を手伝ったという仰天者の事件にもつながるのかもですね。さすがに世の中「そんなんすぐ警察に通報すればいいじゃん」と思ったでしょうし、もちろん私もそう思いますが、その時はその職員はそうは考えなかったというわけです。彼は、執行猶予付きの有罪判決を受けた後、職場を懲戒免職になりました。懲戒免職はしかたありませんが、たぶんこの人も毎日「なぜあの時警察に通報しなかったんだ」とひどい公開をしているんじゃないんですかね。

あの事件どうしたと思ったら、ちょうど判決だった(生活保護ケースワーカーを巻き込まれた京都府向日市の傷害致死事件)

また私がこのブログで何回も取り上げている宮崎市での義母と奥さん、子どもを殺害して現在死刑確定中の死刑囚(上の元警官と同じ福岡拘置所にて収監中)の件はどうか。

宮崎家族3人殺害事件

この事件では、どうも義母が、死刑囚の男性に、被差別部落なども絡めたひどい暴言を吐き(なお死刑囚は、被差別部落出身であるとは確認されていない模様)、ついに我慢できなくなり、子どもを風呂場の水につけて殺害、義母と奥さんをハンマーでたたいて殺したというものです。義母への怒りはまだ理解できるとして(こんなクズ野郎殺す価値もありません)、特に子どもの殺害は、裁判官、裁判員らの心証を決定的に悪くし、死刑判決が確定しています。

先だって記事にし、地裁で死刑判決が下り現在控訴中の日立の事件にしても、奥さんとの別れ話が進んだ後、奥さんと子ども計6人を殺してしまったというなんともひどい事件です。ちょっとどうしようもないとしかいいようがない。まず死刑は動きそうにない事件です。

日立での家族6人への殺人と九州の実子2人と養子1人の殺害の事例もひどいにもほどがある

また裁判の段階にもありませんが、福岡で養子を死なせてしまった後鹿児島で2人の子どもと無理心中を図ったらしく、死にきれずに逮捕された人物もねえ、何でここまでひどい事態になったのか見当もつきません。Wikipedia記事は現段階ないので、こちらの記事を。

2児殺害容疑で父逮捕 無理心中図ったか―福岡、鹿児島県警

それでずいぶん以前に、医者が奥さんと子ども2人を殺した事件も、死刑にはなりませんでしたが無期懲役であり、昨今の状況では仮釈放も難しいでしょうが、これも子どpもを殺す必要はないでしょう。いや、誰だって殺す必要はないし、この記事で取り上げた事件で、「これは殺されても仕方ない」という人もいませんが、ほんと子どもをはじめとする関係ない人を殺すのは絶対にやめてほしい。無意味に被害者が増えるし、犯人も重慶になる。いいことなどなにもない。

つくば母子殺人事件

おそらく殺人をするような精神状態のときは、そんなことを抑制できるような冷静さなどというものはないのでしょうが、それにしたってです。家庭内殺人でなくったって、先日記事にした宇都宮の宝石店所事件だって、とっくに宝石店の本社は犯人のことを要注意人物として把握していたのだから、口封じのために店員を焼殺するなんてことに意味があるわけではないのですが、

>警察は,当然俺をマークして捜しているだろう,万が一警察に連れて行かれたら,商取引に行った,取引が終わって,店を出る気になったら,突然爆発した,金を払ってきたから,この品物は俺が買った物だ,俺も火傷したんだから被害者だ等と言って,トボケてしまえば大丈夫だろうと思いました。あれだけ凄まじい勢いで燃えたのですから,店の中の物はすべて燃えてしまい,私が払ったということになる現金も,すべて燃えてしまったということで,簡単にかたが付く,すぐに帰してもらえる,その後,すぐに東京に行って,奪った商品を現金に替えてしまおうと考えたのです。

なんてふざけたことをほざいていたのですからまったくもってどうしようもない。さすがにまともな時なら、こんな愚劣なことは考えないでしょう。

それにしてもほんと、特に小さな子供が犠牲になる事件はトラウマもので嫌ですね。子どもへの性犯罪とかもひどいですが、自分の子どもすら殺してしまうんだから、まさに何でもありです。ひどいにもほどがある。

親と子どもでなくても、親戚が絡む殺人事件では、身内が身内への厳刑を裁判に訴えることもあります。その心境は仕方ないとして、見聞する第三者はとてもつらいですね。たとえばこれも、死刑が確定してすでに執行済みですが、香川であった知的障害・広汎性発達障害があるとされる人物が、義理の姉と、たまたま泊まりに来ていたその孫を殺害してしまった事件は、孫の親は(当然ながら)極刑を裁判で訴えましたからね。ただ厳刑を希望した親族もいたとのこと。こちらの記事参照。借金トラブルとかいろいろあったようですが、人を殺す前にちょっと冷静になれればいいのですが、そしてたいていは殺人とまでは行く前に精神は落ち着くのですが、アルコールとか精神障害とかその他さまざまな要素が絡むと最悪の事態になりかねないわけです。本当に困ったものです。

香川・坂出3人殺害事件


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