bogus-simotukareさんの記事を読んでいて、あ、そういえばそうだったなあと思いました。
「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年9/16日:荒木和博の巻)(副題:忘れていたが明日(9/17)で小泉訪朝からちょうど19年))それで現在首相である菅義偉氏が首相になったのが、2020年9月16日で、それが昨日の今日ということになります。で、その1年ほどの間、彼は拉致問題に対してこれといったことをしていませんよね。それでたまたま見つけたこちらの記事を。
>「行動伴わなかった」厳しい声も
菅首相退陣表明で拉致被害者家族ら
2021/09/03 21:00
菅義偉首相の退陣意向表明を受け、北朝鮮による拉致被害者家族らからは戸惑いの声が相次いだ。新型コロナウイルスや東京五輪・パラリンピックへの対応に追われた一方、政権の最重要課題と位置付けた拉致問題は進展がなく、「行動が伴わなかった」と厳しい意見も上がった。
新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(85)は「びっくりしている。とにかく残念」と受け止めた。その上で「私たちは拉致問題について答えを待っている。首相を続けてほしいが、菅さんの考えがあっての判断だと思う」と話した。
菅氏は官房長官時代に拉致問題担当相を兼務し、2018年に新潟市で開かれた「忘れるな拉致 県民集会」に出席、解決へ意欲を示していた。
拉致被害者家族会代表で田口八重子さん=同(22)=の兄飯塚繁雄さん(83)は「やると言っていたが、行動が伴わなかった。ウイルスや五輪で社会が混乱する中、拉致問題は蚊帳の外だった」と語った。
新潟市西蒲区出身の特定失踪者、大沢孝司さん=同(27)=の兄昭一さん(85)は「ウイルス対策が終われば、拉致問題解決を進めてくれると期待していたが残念」と困惑。長岡市の特定失踪者、中村三奈子さん=同(18)=の母クニさん(78)は「なかなか成果が見えなかった」とし、「家族は歯がゆい思いをしている。進展を見せてほしい」と求めた。
なんだよ、あんたたち安倍晋三のときはさんざんかばったじゃないかよとか、「特定失踪者」なんかに話を聞く必要はないと思いますが、それはともかく。
それにしたって、ある意味現首相がこれといった成果を出せなかったとか、
>やると言っていたが、行動が伴わなかった。
なんてのは当然でしょう。同じことを何度でも書きますが、このような発言はどうでしょうか。
救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.05.07)家族会・救う会・拉致議連訪米4横田拓也さん訴え
>拉致被害者達を帰国させず、双方の国に事件究明の為と称する連絡事務所の設置や調査委員会の立ち上げと言う「聞こえの良い隠蔽工作」には絶対反対する立場を私達は貫きます。
けっきょく横田拓也氏のおっしゃっていることは、「なにもしない」ってことですよね。当たり前ですが、自衛隊を出して拉致被害者を救出するなんて話に現実性はないし、つまりは何もしなければ拉致被害者家族も、それを操る救う会(巣食う会)も首相に何も言わない、言ったところで形式的なもの、当たり障りのないことばかりである、っていうところです。どんだけ愚劣なんだか。
昨年の自民党総裁選で、石破茂は、平壌における連絡事務所開設を訴えています。
【石破氏出馬会見】(4)拉致問題解決へ「平壌で連絡事務所を開設」
>前回の総裁選挙でも申し上げた。東京、平壌で連絡事務所を開設する。それは政府として公式に、責任をもった立場で拉致問題をどのように解決するかということに対応していかねばならないからだ。拉致問題の解決。安倍政権で実現できなかった大きな課題の一つだ。政府として主体的に取り組んでいく。
で、横田拓也氏および彼(女)らと近い関係にある荒木和博とか西岡力らからすれば、上でも引用したように
>聞こえの良い隠蔽工作
であり
>絶対反対する立場
ということになるのでしょう。しかし小泉訪朝から19年です。それでこれといった事態の進展がないということは、日本政府のやり方がまずいということです。役に立っていない。それでそれは、つまりは家族会と救う会のやり方が根本的に誤っているということです。別に拉致問題に限らず、約20年も物事がうまくいかない、成功していないというのは、問題設定の前提が間違っている、あるいは解決策と称するものが妥当でないということでしょう。それで私が力説したいことがこちらです。
米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみるその記事の中で私は、
>よく反北朝鮮を訴える組織、あるいは個人が、北朝鮮へ経済制裁ほかの圧力をかけることにより(屈服させることで)、北朝鮮から譲歩を勝ち取り、拉致被害者帰国を実現したしこれからも実現することを可能とする、みたいな主張をしています。しかし私は、そのような主張を立証する第三者の発言その他を読んだり見たりした記憶がないですね。
私はいままで、拉致問題に関してさまざまな本を読みましたし、新聞、雑誌、ネットなどのさまざまな記事を読みました。また拉致について特集したテレビ番組などもたくさん見ています。それで、それらの中で、上に書いたように、圧力によって北朝鮮側の譲歩を勝ち取れたということを具体的な証拠をもって説明した記述や報道は、私は知らないですね。巣食う会や家族会、その関係者や支持者(櫻井よしことか)がそのような主張をしているのは数限りなく読んだり見たりしていますが、その主張を立証するものは知りません。もちろん私の記憶から抜け落ちているということはありえるし、知らないところにはそのようなことを書いてある本や証言している人のインタビューを収録した番組などもあるのかもですから、ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひコメント欄などでご教示いただけませんかね。よろしくお願いします。
と指摘しました。この記事を書いたのが2016年4月であり、それから5年以上たちましたが、
>圧力によって北朝鮮側の譲歩を勝ち取れたということを具体的な証拠をもって説明した記述や報道
というのはいまだ私は目にしていないし、他人様から「こういうのがある」なんていうご教示もやっぱりないわけです。仮に圧力によって当時北朝鮮が動いたとしても、日本ができる程度の経済制裁などの圧力では、今日北朝鮮を動かすことはできない相談です。往年ほどではないかもしれませんが、北朝鮮には中国とロシアが援助をしている。だいたい経済制裁では、どこの国も「参った」なんてしはしません。日本だってそうじゃないですか。第二次世界大戦で、米国から日本は厳しい経済制裁を受けましたが、日本はそれを東南アジア方面から石油を調達するなどの方法で打破しようとしたわけです。他も同じようなものです。
それで当時、金大中政権が、日本と北朝鮮との橋渡しをしたということを私は上の過去記事でご紹介しましたが、bogus-simotukareさんの記事には、
北朝鮮が作る韓国の反日(R3.9.16): 荒木和博BLOG
なる記事が紹介されています。そこの記事には、
>令和3年9月16日木曜日のショートメッセージ(Vol.530)。韓国の反日も色々ありますが、その中に北朝鮮が日韓を離間させるために仕掛けている反日があります。それについてお話ししました。
とあります。
荒木は、日本が韓国、あるいは中国と協力をしないで拉致被害者を北朝鮮から返してもらえるなんて本気で考えているんですかね? 荒木のことですから無責任なことをほざいているだけでしょう。荒木なんかどうでもいいですが、拉致被害者家族の人たちは、韓国や中国の協力を仰がないでもいいと本気で考えているのか。米国の大統領に会いに行くなんてことにはやたらこの人たちは熱心ですが、中国や韓国とは、実にこの人たちは付き合うのを嫌がりますね。そういうことをできるような立場なのか、身分なのかとおもいますが、これは、安倍晋三や、荒木、西岡らに依存している連中の立場の反映なのでしょう。
そうなると、来年小泉訪朝から20年となりますが、まあ現状はいまと変わらないのでしょうね。石破が今回の総裁選に立候補していればまた平壌に連絡事務所を開設するという公約をするのかもしれませんが、今回はそのようなことを言う人はいないのでしょうね。いや、いるのかな? このあたりはなってみなければわかりませんが、難しいでしょうね。
それで岸田とか河野とかいう人たちが自民党の総裁になって首相になったとして、そして来るべき衆議院選挙以降でもそのまま首相を続けるとしても、彼(女)らに平壌に連絡事務所を開設程度の意向はありますかね? あんまりなさそうな気がするんですが。けっきょく何もしないことが「拉致被害者家族の意向に従う」とかそういう無責任な態度を正当化するし、それを拉致被害者家族たちが支持しているんだからお話にもなりませんね。世の中ここまで愚劣な光景見たことがない。それで次の首相が理由はともかくまた首相を辞任したら、
>やると言っていたが、行動が伴わなかった。
>なかなか成果が見えなかった
とかいう談話が発表されるのでしょうね。そんなん当たり前じゃん。なにかしたら非難されるんだから。少なくとも北方領土問題とかでは、元島民あるいは支持者、支援者からこんなデタラメな話は聞かない。一体どういうことなのか。まったくもって、愚劣で無様で無残な光景です。