旧聞ですが、またまたよろしからぬストーカー事件が起きてしまいました。記事を。
>博多 女性刺殺事件 元交際相手を殺人容疑で逮捕 容疑認める
2023年1月18日 21時28分
16日、福岡市のJR博多駅近くの路上で38歳の会社員の女性が刃物で刺されて死亡した事件で、警察は元交際相手で31歳の飲食店従業員を殺人の疑いで逮捕しました。
逮捕された容疑者はストーカー規制法に基づき女性へのつきまといなどを禁じる「禁止命令」を受けていて、警察が事件のいきさつを詳しく調べています。
逮捕されたのは福岡市博多区の飲食店従業員、寺内進容疑者(31)です。
警察によりますと16日の夜、福岡市博多区のJR博多駅近くの路上で、以前、交際していた福岡県那珂川市の会社員、川野美樹さん(当時38)を刃物で繰り返し刺して殺害したとして、殺人の疑いが持たれています。
警察の調べに対し「刃物で川野さんを刺したことは間違いありません」と供述し、容疑を認めているということです。
警察は、寺内容疑者が以前、川野さんにつきまといなどを行ったとしてストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けていたことや、現場付近の防犯カメラ映像の分析などから、事件に関わったとみて行方を捜査していたところ、18日昼前、博多区中洲で見つけ身柄を確保したということです。
この際、寺内容疑者は特に抵抗することなく任意同行に応じたということです。
また、このとき刃物を所持していたということです。
警察が事件に使われた凶器かどうか確認を進めるとともに事件のいきさつや動機について詳しく調べています。
一方、今回の事件で寺内容疑者のつきまといなどを警察に相談していた川野さんが殺害されたことについて福岡県警は記者会見で、「今回、警察がとった措置については適切な対応だったと考えている。結果的に被害者が死亡したことについては、非常に残念でならない」と述べました。
【会見詳細】寺内容疑者 容疑認める
記者会見で福岡県警は、寺内容疑者が「刃物で川野さんを刺したことは間違いありません」と供述し、容疑を認めていることを明らかにしました。
また「容疑者の身柄を確保をした際に刃物を所持していた。事件に使われたものかどうかはわからない」と説明しました。
容疑者を特定した経緯について「被害者と交際していた容疑者がストーカー規制法に基づく禁止命令や警告を受けていたこと、防犯カメラ映像の追跡によって特定した」と述べました。
福岡県警は「今回、警察がとった措置については適切な対応だったと考えている。結果的に被害者が死亡したことについては、非常に残念でならない」などと説明しました。
容疑者を確保した経緯について「中洲で発見したあと、古門戸町で確保した。特段、抵抗する様子はなかった」と述べました。
福岡県警は、寺内容疑者が川野さんとどのような関係だったかについて「元交際相手で、別れ話、つきまといがあったことは把握している」と述べました。
警察 事件10日前に女性に連絡も禁止行為確認されず
逮捕された元交際相手は、女性へのつきまといなどを禁じる「禁止命令」を受けていましたが、警察が事件の10日前に女性に連絡を取ったところ「禁止命令」に反するようなストーカー行為などは確認されなかったことが捜査関係者への取材で分かりました。
捜査関係者によりますと、去年10月ごろ、川野さんから警察に対し「別れた元交際相手に携帯電話を取られた」とか「職場に電話がかかってくる」といった相談が寄せられたということです。
これを受けて、警察は、寺内容疑者に対し、口頭や文書による警告を複数回行ったということです。
そのうえで、翌11月には、川野さんの意向を確認したうえで、ストーカー規制法に基づき、つきまといなどを禁じる「禁止命令」を出しました。
命令書を受け取った際、寺内容疑者は素直に従う様子だったということです。
また、事件の10日前となる今月6日に警察官が川野さんに連絡を取ったところ「禁止命令」に反するようなストーカー行為などは確認されなかったということです。
この間、警察は、川野さんの自宅の周辺でパトロールを強化するなどの対応を取っていましたが、事件を防ぐことはできませんでした。
元交際相手の関係先を捜索
捜査関係者によりますと、この事件で警察は17日、福岡市博多区内にある元交際相手の関係先を捜索したということです。
NHKが17日撮影した映像では、鑑識作業を行う警察官が機材などを持って関係先の建物の中に入っていく様子が確認できます。
相談の経緯と警察の対応は
警察によりますと、亡くなった福岡県那珂川市の会社員、川野美樹さん(当時38)は以前、31歳の元交際相手からのつきまといなどの被害を県内の警察署に相談していました。
捜査関係者によりますと、川野さんと元交際相手は仕事上のつながりで知り合ったとみられ、警察は相談の内容から緊急性がある事案と判断し、去年秋ごろには那珂川市を管轄する警察署から元交際相手に対し、ストーカー規制法に基づきつきまといなどを禁じる「禁止命令」を出していたということです。
警察は、川野さんの自宅周辺のパトロールを行ったり、定期的に連絡を取ったりしていたということです。
(中略)
ストーカー対策強化の経緯
「ストーカー規制法」は、埼玉県桶川市で女子大学生が交際を断った男から執ような嫌がらせを受け殺害された事件の翌年の、2000年に施行されましたが、その後も凶悪事件が相次いできました。
▽2011年に長崎県西海市で男が元交際相手の家族2人を殺害した事件や
▽2013年に東京・三鷹市で女子高校生が元交際相手の男に殺害された事件、
▽2016年に東京・小金井市のライブ会場で音楽活動をしていた女子大学生がファンの男にナイフで刺され大けがをした事件などでは、被害者や家族が事前に警察へ相談しながら襲撃を防ぐことができず、警察の対応が問われました。
この間、ストーカー規制法の一部が改正され▽相手に拒まれたにもかかわらず電子メールを繰り返し送る行為を「つきまとい」などの違反行為に追加したほか、▽被害者の自宅周辺を「うろつく」行為も取締りの対象にするなど、対策が強化されてきました。
しかし、ストーカーによる被害は歯止めがかかっておらず、警察庁によりますと、警察に寄せられた被害の相談や通報は、2021年は全国で1万9728件で、2017年のおよそ2万3000件をピークに減少傾向にあるものの、この10年ほどは2万件前後で推移しています。
また、ストーカー規制法違反などで警察が検挙した事件は2021年は2518件で、前の年に比べ15件増えています。
今回の事件のように、規制法に基づく「禁止命令」を出しながら、被害を防げなかったケースも起きています。
警察庁によりますと、ストーカー規制法に基づく「禁止命令」では、文書などにより被害者に近づかないよう命じ、命令に従わない場合は刑事罰が科されますが、▽1年間の期限付きのほか、▽命令後も、対象となる人物への警戒や被害者に対する警備などは行わず、被害者への助言や自宅周辺のパトロールなどを行っているということです。
一定の抑止効果はあるものの、被害を防ぐには限界があるのが現状で、課題が浮き彫りになっています。
長い引用になりましたが、1つ1つの記述が非常に貴重であり参考になるので、あえてこのような引用にしました。もぅ1つ記事の引用を。
>2023-01-19 10:15社会
被害女性、県警に4回相談=逮捕の男、つきまとい繰り返す―勤務先にも・博多刺殺
福岡市博多区のJR博多駅前近くの路上で、会社員川野美樹さん=当時(38)=が殺害された事件で、飲食店従業員寺内進容疑者(31)=殺人容疑で逮捕=からのストーカー被害を、川野さんが昨年10月以降、福岡県警に4回相談していたことが19日、県警への取材で分かった。昨年11月にはストーカー規制法に基づく禁止命令が出ていたが、その後も被害が続いていたとみられる。
県警博多署捜査本部は、寺内容疑者がつきまといを繰り返した後、川野さんを殺害したとみて動機などを調べている。
県警によると、川野さんが昨年10月21日、最初に相談を寄せた際は「携帯電話を取られたので、取り返したい」という内容だった。当時、交際していた寺内容疑者と別れたいとの意志があり、県警は「別れ話をする際は第三者を入れる」といった防犯指導を行った。
その後、「携帯電話は返してもらった。別れを告げたが、相手が納得しない」と相談があり、県警は寺内容疑者に警告を出した。11月に入り、「職場に来たので何とかしてほしい」「勤務先に電話がかかってきた」と2度相談があり、同26日、ストーカー規制法に基づく禁止命令を出した。
12月9日には、寺内容疑者とみられる人物が「(川野さんから携帯に)絵文字が送られてきた」と県警に連絡。しかし、川野さんが送っていないことが確認されたため、川野さん宅をパトロールするなど警戒していた。県警が川野さんに連絡を取ったのは、今月6日が最後。この時、異常はなかったという。
2人は以前、同じ系列の飲食店で働いていて知り合ったとみられ、最初に相談があった昨年10月の半年ほど前から交際していた。県警は今後、ストーカーの対応策を改めるよう検討するという。
[時事通信社]
ごく大ざっぱな話をしますと、ストーカー問題で警察が警告をしますと、だいたい9割くらいは引っ込むそうです。そして残りの9割も、さすがにあまりエスカレートした犯罪はしない。しかしこのような人物も、一定の割合でいるということです。遺憾ながら、そうなると正直どうしようもないですね。Wikipediaのストーカーにおける「ストーカーの分類」によると、
>ボーダーライン系(境界人格障害)
のストーカーですかね。詳細は不明ですが、
> 12月9日には、寺内容疑者とみられる人物が「(川野さんから携帯に)絵文字が送られてきた」と県警に連絡。しかし、川野さんが送っていないことが確認されたため、川野さん宅をパトロールするなど警戒していた。
というのは非常にやばいですね。とても怖い。
それで、こういうことを書くのはよくないのかもですが、あまりによろしくない、不穏な状況になったら、引っ越す、姿を消すことも必要なのかもですね。それも、たとえば東京に住んでいる人間が横浜に引っ越すとか、大阪に住んでいる人間が神戸や京都に引っ越すなんていう生易しいものではなく、東京や大阪に住んでいるのなら、北海道や沖縄に引っ越すとか、可能なら海外に行く、とりあえず最低数年間友人とも縁を切るくらいのことが必要な場合もあるでしょう。それが極端になると、次のような殺人事件すらあったわけです。
この事件は(注釈の番号は省略。以下同じ)、
>1997年(平成9年)4月18日夜に東京都江東区大島六丁目の団地で発生した殺人事件。1989年(平成元年)12月に強姦致傷事件などを起こし、懲役7年の刑に処された男M(本事件当時54歳)が、同事件の被害者である女性A[本事件当時44歳:日本たばこ産業 (JT) の社員]が被害を警察に届け出たことを逆恨みし、出所後にAを刺殺した事件である。本事件はマスメディアにより「逆恨み殺人事件」「お礼参り殺人事件」などとして大きく報道され、近隣住民に恐怖感を与えるとともに、一般社会にも大きな不安感・衝撃を与えた。
本事件で殺害された被害者は1人だが、刑事裁判では殺人の高度な計画性、犯行動機の悪質性、Mに殺人前科があることなどが重視され[12]、Mは2004年(平成16年)11月に最高裁で死刑が確定[、2008年(平成20年)に死刑を執行されている。
というわけで、裁判所も、きわめて悪質な殺人事件とみなしたわけです。ともかくこのようなひどい事件も現実にあるということです。これも恋愛系ではありませんが、いわゆるストーカー行為であることは、まちがいない。
で、JT女性社員の事件の場合、かつての住居にいたから「お礼参り」が可能だった側面があるわけですが、いわゆるストーカー事件で、前述したように警察が警告を出せば、9割のストーカーは引っ込み、その残り1割も、さすがに危害を加えるという人物は、そのまた1割くらいという話もあります。しかし誰がその1%の極端な人間であるかは、事前にはわからないしね。
というわけで私としては、警察が介入しても、まだあきらめない人間に対しては、やはりストーカー被害者は、それ相応の覚悟を決めたほうがいいと思います。具体的には、仕事なども、転勤や休職、退職、転職などを具体的に考える必要があるのではないか。引っ越しも必要だし、いろいろ自分のさまざまな財産、友人他人間関係を犠牲にすることも覚悟せざるを得ないかもしれません。ご当人でなくても、身内が襲われることすらある。そのような事件の例が、下です。
群馬の事件は、
>1998年1月14日、群馬県群馬町(現:高崎市)で電気工事業を経営していた男性(当時48歳)とその妻(当時48歳)、男性の母親(当時85歳)の一家3人が殺害された。
群馬県警による捜査の結果、以前から経営者の長女に好意を持ち、電話したり、車でつけまわすなどのストーカー行為を繰り返していたトラック運転手のK(事件当時28歳)が容疑者と断定され、全国に指名手配された。
というものであり、現段階容疑者の身柄は確保されていません。自殺の可能性などもあります。長崎の事件は、
>2010年9月に男は会員制のインターネットサイトを通じて女性と知り合って交際を始め、2011年5月から千葉県習志野市で同居を始めたが、男は交際女性のメールを先にチェックする、勝手に家族や友人たちと連絡を取らせない、勤務先の出来事について10~15分おきにメールや電話で報告させるなど厳しく束縛した。2011年6月下旬以降、連絡や帰宅が遅れたという理由で交際相手の頭や顔を殴る蹴る等の暴行を加えた。交際相手は勤務先の無断欠勤・早退が増加。女性の親族は、女性の異変は交際相手の男の虐待等が原因と理解し、2011年10月30日、警察などと共に女性を助け出し、署員が男を任意同行し「二度と近づかない」との誓約書を書かせて帰した。女性は親族によって長崎県西海市の実家に帰った。
男は交際相手が戻るように仕向けることを考え、脅迫メールを交際相手の友人らに送信した。2011年12月、元交際相手は千葉県習志野署に傷害の被害申告をした。男は習志野署に出頭した際に、交際相手に近づかないよう注意され、三重県の実家に戻った。男は交際相手の家族らに脅迫メールを送り、交際相手が実家に連れ戻されたと信じ込み、交際相手の家族への憤りを増幅させた。 2011年12月14日、男は実家で父親を殴って、警察が呼ばれたために逃走し、被害届を提出しないように父親に頼んだが拒まれ、「親にも見放された。自分には交際相手しかいない」と思い、交際相手を取り戻すために、長崎県西海市の交際相手の実家へ向った。
2011年12月16日、男は交際相手の実家に侵入し、出刃包丁で交際相手の祖母(当時77歳)と母(当時56歳)を殺害した。その間に宅配業者が訪ねてきたが、男は家人を装って宅配業者から荷物を受け取った
という凄惨な事件でした。犯人の男は逮捕され、死刑が確定しています(この記事執筆時点で未執行)。群馬の事件も、もし容疑者が生存していて逮捕されたら、死刑は動かないでしょう。
自分ならまだしも、家族ではまったく防ぎようもないし、ストーカーされた当人としては慚愧などという言葉では言い表せないすさまじい自己嫌悪に陥るというものでしょう。あまりにPTSDなどがひどくなり、ことによったら自殺する人も出かねないのではないか。まったく出ないということでもないでしょう。
なお、死刑に値するような事件を起こした人物は、そんな次元ですらなくなってしまいますが、悪質なストーカーに対しては、なんらかの治療をする必要もあるかもですね。参考記事を。「中央日報」の記事です。
>「8人に性的暴行」EXO元メンバーのクリス、拘置所収監…化学的去勢の可能性も
1/18(水) 10:06配信
性的暴行容疑で裁判にかけられたEXO(エクソ)元メンバーのクリスが拘置所に収監された。
中国メディアなどが17日に伝えたところによると、15日に逮捕されたクリスが拘置所に収監された。保釈金を出す権利がないクリスは最終宣告後に服役期間が決まれば正式に刑務所へ移管され本格的な収監生活をすることになる。現地の弁護士はクリスが最小5年の懲役刑を受け刑務所で服役すると予想している。
これに先立ちクリスは未成年者を含む3人の女性に性的暴行をした容疑で起訴された。このほかファンミーティングなどを口実で女性たちに接近し、性的暴行被害者が8人に上るという暴露も出てきた。昨年11月の1審で裁判所は強姦罪で懲役11年6月、集団淫乱罪で懲役1年10月など合わせて懲役13年を宣告した。
クリスは中国で刑期を終えた後、国籍を持っているカナダに追放される。そのため一部では彼が化学的去勢対象になり得るとの可能性が提起されている。カナダは性犯罪者に化学的去勢を実施している。化学的去勢は性犯罪者の再犯と性欲を抑制するために薬品を注入するもので、カナダでは保安処分に該当するもので当事者の同意なく行われる
(後略)
別に私も、さすがにそういうことを積極的にするべきだとは考えませんが、「去勢」とまではいわずとも、なんらかの精神医学的な治療は必要そうです。ストーカー的な事件ではありませんが、性犯罪をしたため職場を追われ、NPBやMLBのドラフトやスカウトの話が流れた野球選手が、更生したと認められてNPBに行けたのにまたまた性犯罪をして逮捕→実刑となった(堂上隼人)、性犯罪をして服役後、またまた性犯罪をした有名ミュージシャン(二階堂直樹)など、遺憾ながら彼らは、何らかの精神疾患があって、性衝動を我慢する能力がきわめて乏しいのではないか。彼らも、前科前歴がありながら、またまた性犯罪をしてしまったわけであり、非常によろしくないわけです。そしてそのような人間は、多いとは言いませんが、確かに一定数いるわけです。性衝動に限らず、このような場合まったく自分の行動を抑制することができない、あるいはきわめて難しい人間というのが、数が多いとは言いませんが、確かにいるわけです。
既述したように、ストーカーに関しては、やはり警察の警告で引っ込むかどうかがポイントですね。1度引っ込んだと見せてまたやる人物もいる(このたびの事件の犯人がそうだった模様)ので危険ですが、ともかく警察の警告をしてもまた付きまとう人間は、相当に狂っていると考えてよろしいかと思います。そうなると、上にも書いたように、引っ越し、消息を絶つ、最悪海外移住といったことも視野に入れる必要がないか。引っ込まないのは先方なのだから、こっちが悪いわけではないので、ある意味どうしようもない。こういった場合、大要「こっちは悪くないのに、なぜそこまでしなければいけないんだ」なんてことを言う人もいますが、とりあえず緊急避難としてそのような考えは頭からとり去ったほうがいいと思います。殺されるとまでは言わずとも、嫌な事態になるのはこちらです。
被害にあった女性のご冥福を祈ってこの記事を終えます。